地球温暖化の真実を探して

地球の温度を人為的に変えられるのか?

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CO2バランスと植物

引き続きMurry Salbyのドイツで行われた講演(YouTube)に関連して整理したいと思う。CO2濃度は温度の積分値であり、CO2濃度が温度で決まると言うと奇異に思われる方がいるに違いない。CO2は火力発電所とか自動車の排気ガスからいくらでも出ているように思える。しかし、炭素バランスを見てみると燃焼ガスからCO2として排出されるのは意外にも少なく、下図で示すように全体の約4%のみである。
 
5.5/(60+1.5+5.5+90)0.04
 
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CO2排出量は、植物の分解による放出、そして海から放出される量が圧倒的に多い。温度が上がってCO2が増えるということは、温度の上昇により植物の分解が促進され、海水中のCO2溶解度が減少するからだろうと思われる。
 
石油の中には環状のテルペン誘導体やコレステロールの構造に良く似たバイオマーカー化合物が含まれる。生物体から転化したことを物語る。石炭も同様で溶媒の抽出物の中にこれらのバイオマーカー化合物が含まれる。生物体が起源だったという証拠である。
 
二酸化炭素は簡単な分子だがマーカーとなるものが含まれる。炭素同位体のうち約1.1%が13Cである。因みに、炭化水素の質量分析で主要なピーク(12Cを含む)の隣に約1%の小さなピーク(13Cを含む)が存在すれば炭素を含んだフラグメントと見当がつく。この13Cをトレースして二酸化炭素の起源を探ることができる。13Cの存在度が小さいので、通常は次式で定義されるδ13Cの値で比較する。
 
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植物は13C よりも12C を好んで吸収し光合成を行う。だから下の表で示すように植物はδ13Cの値が小さい。大昔の植物から導かれた化石燃料もδ13Cが小さい。そこで植物、化石燃料の燃焼ガスは12Cを多く含むのでδ13Cの値は小さくなる。
 
下図は典型的な温度とδ13Cの関係である。大気中のCO2濃度が上昇するとδ13Cの値は下がる。季節による小さな周期が観測され、春から初夏にかけてCO2濃度は上がりδ13Cは小さくなる。CO2は温度の変化から10ヶ月遅れて変化するので前年の夏の温度と対応しているものと考えられる。この時間のずれは重要な要素のはずだがWebで見られる多くのデータの解釈では考慮されていない。すなわち前年の夏の高温時に排出した相対的に多い12Cの割合に対応しているはずである。まとめると温度の上昇でCO2濃度は上昇する。そしてδ13Cは減少する。
 
 
下図のSalbyのデータが示すように、現在の大気中のδ13Cは氷床サンプルの値に比べるとかなり低い。一般には、小さなδ13Cを含有する化石燃料の燃焼のためと説明されるが、一つの可能性であって、他の可能性を解析する必要がある。上記の炭素バランスによると燃焼ガスの割合が4%である。そして大気中の季節ごとのδ13Cの変動を考えると燃焼ガス説は可能性が低い。燃焼ガス説の信憑性については以下のサイトにも見受けられる。
 
 
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Salbyの講演では後半に温度の代わりに表面状態(surface condition)という温度に土の湿り度を加えたパラメーターを使用した。CO2の変化速度は表面状態に対応して変化する。δ13Cは表面状態に応じて逆の関係で変化する。
 
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そして、アラスカでのCO2δ13Cの変化は、南極ではアラスカより時間に対する応答が遅い。
 
 
メタンの排出も表面状態または温度に良く対応して変化する。氷床サンプルの分析でもメタンの濃度変化はCO2と同様に温度とともに変化している。
 
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大気中のメタンの起源はUSAでは、下図で示すように約半分が生物起源である。
 
以上述べたように大気中のCO2は温度上昇により増加する。メタン、δ13Cも温度依存性が大きく、温度との相関関係が強い。その原因をSalbyはヒントだけを示して明言しなかった。CO2は植物の分解と海からの放出が主である。植物の分解については次のようになるだろうか。
 
1.  温度上昇で植物体の分解速度が速くなる。
2.  好気的雰囲気のところではCO2が生成する。
3.  嫌気的雰囲気のところではCH4が生成する。
4.  12C割合の多い植物の分解で大気中のδ13Cが減少する。
5.  植物の分解速度は、夏季では速く、冬季では遅い。
6.  植物の分解は水分の多い環境で促進される。
7.  生成したCO2およびCH4が地球上で混合するまで10ヶ月程度の時間がかかる。
 
植物の分解は炭素バランスの約4割を占める。夏季に緑に繁る植物は冬季には枯れる。枯れた植物体は気付かない間に分解して植物体のサイクルを終える。常緑樹さえ時間と伴に一部ずつ葉が落下して新しい葉が生えてくる。従って我々の身の回りにある緑はいずれ分解してしまう。しかも大量である。

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