地球温暖化の真実を探して

地球の温度を人為的に変えられるのか?

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1950年代後半に黎明期を向かえた石油化学工業は、日本の高度成長の立役者のひとつだった。それから25年後に起きた1973年のオイルショックは、安い石油も有限であることを思い知らさせた。5年後には、二次オイルショックがおきた。以来、我々は省エネルギーに努め、実用的な代替エネルギーを探求して現在に至っている。
オイルショックの時の石油価格の変化でわかるように、石油の価格は政治的な要因で大きく変わる。一年前まで$100前後で停滞していたのに、今日(12/15/2015)の石油価格は、$40以下になっている。
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Fig. 11

石油埋蔵量の推定は難しい。データにも大きなバラツキがあるが、下記はその一例である。オイルショック当時R/P 30年しかないと大騒ぎしたものである。驚くことに、結果的にオイルショック前後の30年間はR/P の変化はなかったのである。需要は年々増加していた。新しく確認された埋蔵量が加えられた。また、石油の価格高騰により可採埋蔵量が変わったからでもある。

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Fig.12

石油より10倍近くの埋蔵量のある石炭を有効利用し、石油を化学原料として温存すれば、100年以上は化石燃料の確保とエネルギー供給は安泰だろうというのが当時の私個人の考えだった。この考えは恐らく今世紀末まで当てはまるだろうと思う。それから、日本を取り巻くエネルギーの状況は四つの点で大きく変わった。
  1. 原子力エネルギーの開発に総力が投入されたこと、
  2. 全ての炭鉱が閉山されたこと、
  3. 非常に限られた石油だったが、意外にも埋蔵量が年々増えていること、
  4. シェールガスの掘削が可能になったこと
である。
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Fig. 13

近年、シェールガスの掘削技術の発達によりUSAでは、石油、天然ガスの埋蔵量が下図でわかるように、急激に増加している。
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Fig. 14

従って、人口は増え続けているが、化石燃料、エネルギーを確保するという状況は40年前より随分楽になっている。しかしながら、あと半世紀もすれば化石燃料の逼迫は現実実を帯びてくるかも知れない。別に、「人為的な温暖化の仮説」を喚き立てなくても、化石燃料の使用量は減って行く運命にある。ローマクラブやIPCCのような、擬似科学とプロパガンダで、必要以上に恐怖をあおるグループがいることは残念なことである。
石炭は植物が長い地球時間で炭化してきたものである。その証拠に、研磨した石炭の切片を顕微鏡で観察すると樹木の組織、胞子、花粉などの植物の遺骸を見ることができる。同様に、石油は、バイオマーカー化合物と言って、生物起源の有機化合物を石油の中に見出すことができる。ガスクロマトグラフィーと質量分析機を利用するとイソプレノイドなどの考えられないほどの詳細なバイオマーカーの分子構造を同定することができる。
従って、石油、石炭を燃やすということは、太古の炭素サイクルから少しはみ出て固定された生物起源の炭化水素化合物を、もとの炭素サイクルにほんの少し戻してやることである。決して、公害物質を生成させることではない
以上のように化合物のサイクルを考えてみると、化石燃料が決して毒でも何でもないことがわかる。前置きはさておき、「化石燃料のうち特に石炭の使用量を削減すべき」かどうかについてである。
USAは石炭の埋蔵量が世界のトップである。全米に結構くまなく埋蔵されていて、アメリカ大陸の西から東へと石炭化度は大きくなる。東部の南北に連なるアパラチア山脈には石炭化度の高い、製鉄にはもってこいの良質の石炭が豊富に存在する。この石炭化度の粘結炭と言われる石炭は、鉄鉱石を還元して、溶かすために燃料となり、高温で軟化してかつ鉄鉱石を支持するのである。日本の炭鉱は、全て閉山されたが、まだまだ石炭がある。しかし、製鉄用に適した石炭は採れなかった。
ピッツバーグは、アパラチア山脈の中にあり二つの大きな川に挟まれていたから製鉄業が発展するには良い立地条件がそろっていたのである。そのピッツバーグ近郊で私の人生で初めて家を探した時に、面倒を見てくれた不動産屋からこの家の下には古い炭鉱の跡はないから大丈夫だと言われたこともある。
石炭は、石油より安い、石油よりかたよりなく埋蔵されている。それに埋蔵量が、石油に比べて圧倒的に多いのである。世界中では石炭は発電量の40%を占め、最も重要なエネルギー源である
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Fig. 15

しかし、分子量が大きく炭化度の進んだ炭化水素であるため、炭素の割合が天然ガス、石油に比べて大きい。だから、石炭を燃やしてエネルギーを生じさせると、同じ生成熱量ベースでは、天然ガス、石油より多くのCO2を排出することになる。そこで、「人為的温暖化」の仮定を肯定する人々から目の敵にされることになる。
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Fig.16

石炭は固体なので、石油、シェールガスのように地層を浸透して貯留することがなく、無機物を含んだ混合物として存在する。また、熱履歴を受けているので硫黄を多く含むことがある。燃焼させると水銀が燃焼ガスに含有される事もある。従って、石炭を採掘した後のクリーニングは重要なプロセスである。

だから、石油、天然ガスに比べると厄介な面もあるが、石油より安くてどこでも入手できる。エネルギー源として最も重要な位置を占めることに変わりがない。短絡的に「化石燃料のうち特に石炭の使用量を削減すべき」だとは言えない。現実を見据えて、化石燃料全体として考えるべきである。

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