さくら通信/西岡昌紀

内科医のコラムです。気軽にお立ち寄り下さい。

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                         坂本弁護士一家襲撃事件から17年




     オウム真理教による坂本弁護士一家襲撃事件から17年が経ちました。この事件は、複
    数のオウム真理教信者が、横浜市に在る坂本弁護士一家の自宅(アパート)を麻原教祖の
    命令で襲撃し、一家の殺害に至った事件ですが、この事件には、余りにも多くの謎が、残
    されて居ます。

     襲撃の実行犯と成った信者達の証言から作成された検察側の主張に依れば、あの日、麻
    原教祖の命令で岡崎他の信者達が坂本弁護士一家のアパート(2階)に行くと、玄関の鍵
    が開いて居たと言ふ事に成って居ます。そして、それから彼らは夜が更けるのを待ち、深
    夜、その鍵の開いた玄関から侵入して、抵抗する坂本夫妻を押さえつけながら、夫妻と夫
    妻の長男である赤ん坊の龍彦ちゃんをその場で、殺害し、死体を運び出したとされて居ま
    す。
     しかし、この話は余りにもおかしくないか。オウムとの緊張が高まって居たあの頃、都
    子さんが玄関の鍵を何時間も開けたままにし、そのまま鍵を掛けずに眠るとは到底考えら
    れないし、岡崎が、自分で鍵を開けたなら、そう自供する筈だからです。坂本家の玄関は
    何故開いて居たのか?−−誰かが、あらかじめ開けておいたのではないでしょうか?−−
    特に、深夜、岡崎たちが坂本家に侵入した時に鍵が開いて居たのは、全く不可解な事で、
    その時、坂本夫妻は、一体、どう言ふ状態で家の中に居たのか?これまでに検察が発表し、
    マスコミが伝えて来たこの事件についての説明は、不合理その物です。実際、当時、坂本
    一家の階下に住んで居た住民は、岡崎ら、襲撃の実行犯達(オウム信者)が坂本家に侵入
    を決行し、夫妻の猛烈な抵抗に会ひながら、一家を殺害したとされるその時間、たまたま
    起きて居たのですが、何も物音を聞いて居ないのです。その代はりに、その階下の住民は、
    襲撃が起きたとされる何時間も前、階上の坂本家から、来客との会話の声を聞いており、
    その後、坂本家の浴室で、何か水音がするのを聞いて居るのですが、この来客と、水音は、
    一体何だったのでしょうか?(そして、事件後、坂本家にあった茶碗が幾つか消えて居る
    のです)
     あの夜、坂本家の鍵は何故開いて居たのか?そして、一家が襲撃されたこの日(11月
    3日)が、本当に一家が殺害された日だったのか?事件の真相は闇の中です。私は、この
    事件には、オウム真理教信者以外に、教団外の個人、又は組織が関与して居た可能性が極
    めて高いと思って居ます。そして、検察は、それを隠したかったのではないかと思はずに
    居られないのですが、私などに、事件の真実を解明する力は、もちろん、有りません。し
    かし、毎年、殺された坂本一家の御遺族が、あの事件のこうした謎が解明されないまま、
    つまり事件の真相が解明されないまま、この日を迎えられて居ると思ふと、胸の張り裂け
    る思ひをせずには居られません。殺された坂本弁護士夫人の都子(さとこ)さんのお父君
    は、テレビのインタビューや御著書(『都子、聞こえますか』)の中で、繰り返し、「本
    当の命日が知りたい」と言っておられますが、この都子さんのお父君の言葉に答える事の
    出来る人は居ないのだろうか?と、思はずには居られません。



    平成18年11月3日(金)

    坂本弁護士一家襲撃事件から17年目の日に





                      
                                          西岡昌紀(にしおかまさのり)
    


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