|
*
菅さんとALS
今、テレビで「サンデー・プロジェクト」を見て居たら、民主党の菅さんが出て
居ました。相変はらず、いい加減な話をして居ましたが、それを見て居て、ふと、
思ひ出した事が有りました。
ALSと言ふ病気が有ります。筋萎縮性側策硬化症と言ふ、原因不明の、治療法
の見つかって居ない病気で、脊髄の神経細胞がゆっくりと変性、脱落して行く結果、
全身の筋肉が動かなく成って行く病気です。この病気にかかると、手や足の筋肉が
徐々に動かなく成り、萎縮して行きます。その結果、患者さんは、手も足も動かな
く成り、更には、食事をする事も、言葉を発する事も出来無く成る。そして、最後
には、呼吸が出来無く成り、生命を失ふに至る悲惨な病気です。ALS(筋萎縮性
側策硬化症)は、こうした症状が徐々に、本当にゆっくりと進行する病気で、しか
も、患者さんは、最後まで意識が清明なので、患者さんにとっても、その御家族に
とっても、本当に残酷な病気です。ところが、原因も分からなければ、治療法も無
いので、本当に深刻な病気なのです。
こう言ふ病気なので、徐々に体が動かなく成る患者さん達を長期に渡って介護す
る事は大変で、更には、呼吸筋が動くなく成って、人工呼吸器を装着する患者さん
については、痰の吸引や体の向きの変更をはじめとする看護、介護が、大変な仕事
に成ります。自宅でこう言ふ看護、介護を受けて居る患者さんは沢山居ますが、全
てのALS患者が、家族によるこうした看護、介護を受けられる訳ではありません。
ですから、当然の事ながら、国や自治体が、ALS患者の医療・看護・介護に積極
的に取り組むべきですが、財務省が現在の様な医療費抑制政策を強行する中、国も
自治体も、ALS患者の医療・看護・介護に積極的に取り組んで居るとは言へない
のが、現状です。もう、永く、こう言ふ状況が、ALSの患者さんとその御家族を
苦しめて来たのですが、1990年代に、国が、ALS患者の医療に力を入れよう
とした事が有りました。具体的には、ALSの患者さんを集中的に診療する病院を
確保して、特に、家族の負担を軽減しようとした事が有ったのです。ところが、そ
のプランをつぶしたのが、厚生大臣時代の菅さんだったと、私は、或る厚生省関係
者から聞いた事が有ります。−−確かな筋の話です。−−それは、菅さんが、血友
病患者のHIV感染問題で、注目を浴びて居たその時期で、マスコミでは全く報道
されませんでしたが、ALS患者の救済プランを、菅さんがやろうとしなかったと、
私は、当時、ALS医療に関わって居た、或る医療関係者(厚生省医務官)から聴
いた事が有るのです。HIV問題と違って、ALS患者の救済は、マスコミでは取
り上げられない、地味な問題です。当然、票にも結びつかない事柄です。だから、
官さんは、この問題に取り組もうとしなかったのではないか?と、私は、想像しま
すが、気の毒なのは、ALSの患者さんとその御家族です。マスコミは、少し、こ
の人(菅直人)に、甘すぎないでしょうか?
平成18年10月29日(日)
西岡昌紀(内科医・元厚生省職員)
|