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新しいサッカーシーズンが始まると、何だかドイツ・ワールドカップは
もう随分、昔の出来事のように感じます。
ワールド・カップが始まる前、今回のワールド・カップの優勝候補は、
圧倒的にブラジルと言われていて、多くの特集番組が組まれていました。
その中で、ロナウジーニョ選手が、気心の知れた仲間とサンバを演奏しているのを見ました。
ロナウジーニョ選手はなかなのテクニックでタンバリン(ブラジルではパンデイロといいます。)
を叩き、歌までうたっていました。それは、次長課長には到底だせないリズム感でした。
独特のリズム感や人間業とは思えないボール捌きのテクニック、イマジネーション。
ブラジル選手の多くは貧民街の出身で、ボロボロのボールをデコボコの路地なんかで
蹴って、それを身につけたそうです。
さて、ブラジルには、「ショーロ」という音楽があります。
これは、クラシックのポルカやワルツがブラジルの地で黒人の独特のリズム感と
混ざって生み出された音楽だと言われています。
クラシックの世界では、ヴィラ=ロボスがショーロ形式の音楽を作ったりしています。
このショーロという音楽の演奏家は、年老いた人でもとにかくものすごいテクニックの人が
たくさんいます。
ブラジルでは楽器の調整ができる所が少なくて、調整もなかなか出来ないそうですが
そんなことはおかまいなしに、楽器をばりばり操り、素敵な音を出します。
ブラジルという国では、多くの人が、まるで御飯を食べるように当たり前のように
音楽を演奏しています。
ブラジルのサッカー選手が独特のリズム感で魅力的なサッカーをしているのも、
そのことと無関係ではないように感じられます。
貧しくて、良いボールやコートがなかったり、楽器が調整できなかったり。
でも、そんなことはお構いなしに、サッカーや音楽を皆が楽しんでいる。
本当にブラジルは魅力的な国ですね。
僕が好きなアルバムの一枚に『Chorando Baixinho』というのがあります。
これは、ショーロの大御所たちが、ブラジルのピアニスト、アルトゥール・モレイラ・リマ
と共演したライブアルバムです。
大御所たちが、抜群のテクニックで、泣きのメロディーを聴かせてくれるとともに、
リマのピアノがフィーチャーされていることによって、ショーロがクラシックから派生した
音楽で、ショーロを確立したナザレーなどがピアニストだったことを強く意識させます。
何となく、最近しっくり感じるショーロのアルバムです。
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