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昨年は、なぜかピアノ曲をたくさん聴いた年でした。 その中でも、僕はレイフ・オヴェ・アンスネスの『HORIZONS』というアルバムが とても気に入りました。 そこで、本当はコンサートに行きたかったのですが、やんごとなき事情によりそれが かなわなかったため、かわりにアンスネスの『グリーグ 抒情小曲集』を買ってみたところ・・・ ほんっっっとうに素晴らしい作品でした。 1曲目の「arietta」が優しく響きはじめると、 僕はもうこの作品を好きになりはじめていました。 グリーグが、その生涯の40年近くをかけて、日々の日記を綴るように書きためた 66曲のピアノ曲。そこには、ノルウェーの豊かな自然、素朴な風土、 それからグリーグの人生の喜びや悲しみ、妻ニーナへの愛が綴られています。 アンスネスは、その中から24曲を選んでこの作品を録音しました。 この作品は、ノルウェーのトロルハウゲンにあるグリーグ博物館(グリーグの旧邸)で、 グリーグ愛用のピアノ(1892年製スタインウェイ)を用いて演奏されたそうです。 アンスネスは、このピアノを「豊潤な中音域と透明で鐘のような高音」を持つピアノ だと述べています。 その影響もあって、この作品のアンスネスのピアノは、 ひとつひとつの音がとてもクリアで清々しく、 北欧の澄んだ空気を感じさせつつ、それでいて、どこか懐かしさというか暖かさが感じられます。 グリーグと同じノルウェイ出身のアンスネスの、この曲への特別な思いが伝わってくるようです。 グリーグ没後100周年。この作品は2002年の録音だけれど、僕にとっては グリーグイヤーの特別な一枚となりそうです。 それにしても、アンスネスは、1970年生まれのピアニストで、まだ37歳。 こんなピアニストが同時代に生きていて、その作品が次々と生み出され、時々来日もしてくれる ということは何と幸せなことなのでしょうか。 |

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