全体表示

[ リスト ]

 まさかここにこうして記事を書いて公開することがあるとは想像もしていなかったけれど、フィガロ・ピート氏の訃報に接して文章を綴っている。
  
 思い返してみると、彼と言葉を交わさなくなってからすでに幾年か経過している。最後に言葉を交わしたのは電話で、会ったとなるとそれよりもだいぶ前のことになる。
 ともあれ、僕は彼に連絡先を知らせておらず、僕から電話をかける以外には連絡の取りようがない状態にあった。ここに至るにはそれなりの経緯があり、彼もこの偏った関係を受け入れてくれていた。 
 この状態が続いている間に「あな怖」誌上で連載されていた「フィガロ・ピートの霊件簿」が最終回を迎えており、その際「お疲れさま」と電話で告げたのを憶えている。そして以後も「霊能者としての活動を続ける」と聞いたことも。
  
 ネット上に彼のHPを見つけたのは、それから数ヶ月後のことだ。
 お世辞にも見栄えが良いとは言い難いものに映ったことと、後援会だと言う事務所の存在を知ったことで、すぐに電話をかけた。 
 いまにして思えば余計なお世話も甚だしいが、「HPは相談者との接点になるのだから・・・」などと口を挟むつもりだったのだ。と同時に、後援会の方々について訊いてみようとも思っていた。良い人ばかりで、お互いに節度を持って関係を築いているなら良いが、そうでないなら・・・。 ホント、余計なお世話以外の何ものでもない・・・・・。
 
 しかし、電話をかけた僕はこうした事を一切口にしないまま受話器を置いた。迷惑がられているように感じられたから。
 それはそうだろう。連絡先も明かさず、たまに一方的に電話をかけてくるような奴の相手を誰がしたいと思う? それも、ほかに付き合うべき相手がたくさんいる忙しい時期に。
  
 これ以後、彼に直接連絡をとることをやめた。たまに彼の名を検索してはHP・ブログ・2ちゃんねるを覘き見てはいたけれど。
 そうして数年。つい先日思いがけない訃報に接っし、かつての電話番号にかけてみたが通じない。メールを送ってもみたが返信はない。 
 疑ってかかればその余地があるこの訃報。しかし僕はこのまま受け止めることにする。もう彼の名を検索することもない。
  
 さようならピートさん
                                                               ほしの

.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事