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愛用品を施設でも手元に 自分らしい暮らしを模索 デザインスクール関東ブロック会合

10/18(木) 15:39配信

産経新聞

【介護と福祉のこれから】

 年老いても自分らしく暮らすには−。実現したい未来を話し合い、介護の魅力を伝えようと8月から東京を皮切りに全国で始まった「これからの介護・福祉の仕事を考えるデザインスクール」。関東ブロックの第4回プログラムが今月、東京都内で開かれた。異業種の若い世代が超高齢社会の課題に取り組む厚生労働省の補助事業で、大阪府吹田市の「スタジオ・エル」が開講し、全国8地区で約500人が活動中だ。(牛田久美)

 関東ブロックでは、約60人が9班に分かれて意見交換。「高齢者施設の利用者が自分らしく過ごす」を目標とした班は、家で愛用し、そのまま施設に持ち込めるベッドサイドの床頭台(しょうとうだい)(日用品を入れる棚)を作ることにした。

 特別養護老人ホームを視察し「病院のように一律のしつらえにショックを受けた」のがきっかけという。趣味の将棋盤などを入れよう、非常袋があると安心−と案が次々に飛び出した。

 「食」に焦点を当てた班は、看取(みと)りの希望を記すエンディングノートの食事版「最後の晩餐(ばんさん)ノート(仮)」を作る。ラーメン店「一風堂」店員、広田茜さん(23)は「大切にしている木のスプーンで食べたい。みんな希望が違って興味深い」と話した。

 会合に先立ち、「介護を理想の職業に」を目標を掲げた班は9月、介護の魅力を子供に分かりやすく伝える方法を学ぼうと産経新聞東京本社で実地研究した。

 本紙「おやこ新聞」(4月から中高生向けにリニューアル)を担当した大阪本社の広瀬一雄文化部次長(49)が講師となり、分かりやすく伝えるコツとして、(1)図を添える(2)なぜそうなるのか示す(3)身近な物と比べる−などを伝授。実際の紙面を例示し、「分かりやすい記事は大人の読者も楽しんでいた」と語った。

 横浜市職員、小宮翼さん(23)は「福祉も街づくりの大事な一部。刺激を受けて職場へ還元したい。成果発表へ、これからが本番」。観光農園に携わるデザイナー、江藤梢さん(38)も「福祉に関心があったけれど、入り口が分からなかった。スクールの仲間みんなが先生のようで楽しい」と話した。12月に企業、自治体を招いて案を具体化し、来年3月、展覧会で発表する。

 介護士など福祉分野の人材採用が変革期を迎えている。学生の就職、採用活動を支援する一般社団法人FACE to FUKUSHI」の岩本恭典事務局長(32)に聞いた。



 福祉の仕事がダサイとされたのは一昔前のイメージだ。若い人たちは介護する楽しみを知っている。福祉分野を志す男性も増えた。この流れを加速するために大切なのは、学生と職場の出合いの場作り、学生が「ここで働きたい」と思う動機づけ、そして採用活動の開始の繰り上げだ。

 人材不足といわれて久しいが、実は、福祉の仕事に従事したい若者を福祉業界は取り逃しているのではないか。日本ソーシャルワーク教育学校連盟が社会福祉系の学部、学科の卒業生の進路を調べたところ、実に半数が他業界へ就職していた(平成28年度発表)。

 理由の一つは、新卒採用の出足の遅さだ。現在、福祉業界の新卒採用活動は主に夏。一般企業は春の解禁時に一斉に始める。福祉業界という選択肢が乏しいまま他業界で内定する。就活ルールが大きく変わろうとしている今、福祉業界も人材獲得に動きたい。

 この「デザインスクール」で若者が未来の福祉を語り合っているのは素晴らしいことだ。中学生、高校生にも福祉に奉職する価値を伝え、裾野を広げたい。


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