小山公認会計士税理士事務所・文人を目指す小山登の独白

名を成すは常に窮苦の日々にあり・・・今の精一杯を・・・

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★ニューギニア戦記★

 

地獄の戦場
ニューギニア戦記
山岳密林に消えた悲運の軍団

間嶋満 著・・・からの引用です・・・



P20

皇軍の征くところに敵なしという優越と

神国日本という神がかりな迷信教育は

軍はもとより国民全般が幼児のころから

脳の随まで叩き込まれ浸透していたものであったが

だが、南太平洋における各種作戦には

信じるべき神の味方も奇跡もなかった


P22

日本軍部は邪悪であろうとなかろうと

国家の命令ならば部下に死をあたえて

自らも死を求める・・・・

これが伝統的な武士道精神だと思っていた

したがって、民間学識経験者の進言も重要視されず

無視されがちであった

まったくあの武骨と頑固な思いあがりが災いの種になっているように思われた

武士は食わねど高楊枝といわれ

草の根をかじっても

白兵戦になれば勝てると信じてることである

戦うためには綿密周到な作戦が必要であるとは口先だけで

ままならぬ輸送の遅れは各戦場で通常化していた

中国大陸では「現地調達」なる迷言も通用したものである

(中略)

これに味をしめた中央は、怠慢な輸送戦略を

太平洋戦争まで当然化しようとしたのである

これがため、現地調達のできない不毛のニューギニアでは

戦うに武器なく、悲惨な飢餓地獄といわれた戦いへと進展したのである

P28

豊富にあるといわれた人的資源も、昭和12年以来の長期戦によって損耗も激しく

昭和17年以降になって入隊してくる兵隊たちは体力も低下し

軍事的な基礎訓練も十分にほどこされまま戦場に送られてきた

P36

真珠湾の戦果は、しょせん中央と軍首脳部の誤算をまねいた手抜きの戦果であった

虎穴に入りながら、空母二隻(中略)の虎児を得ることができなかった

また、ハワイ島の灯りも消えなかった

(中略)

浅い真珠湾の沈没船を引き揚げ

艦隊の修復など

アメリカの経済力と工業力からすればさほど重要視するものではなかったのだ

(中略)

中央の思惑よりも一年も早い(米軍)太平洋艦隊の出現に、誤算が生じてきた


P104

(中国大陸での戦いは)

日本軍も中国軍も

ともに機動力らしい機動力はなかった

貧乏国同士の戦いであり

何千里であろうと、親譲りの二本の足で歩いたものだ

(中略)

日中とも装備は類似したものだった

だが、航空戦力の優位と、将兵が流す血の犠牲によって

(中国大陸で)日本軍は勝ち進んでいたのである

P105

海国日本といわれて七つの海に君臨すると豪語していたにもかかわらず

その日本軍の輸送たるや

無防備と貧弱な民間貨物船に依存されていたのである

(中略)

日本の指導者が

緊急をようする輸送に

機動力のある軍用専用船と輸送機の重要性を無視した結果であった

P182

師団各部隊合わせて約8000名が撤退したのだが

そのうち約4000名が山中で病死なり餓死したのである

P191

この最悪といわれた戦場では

戦う気力も失せて

勝敗などは別物であった

要するにニューギニアにおける戦局の概略は

敵が師団の退路を遮断する

孤立した師団は多くの餓死者を出しながら巨峰密林を越えて迂回する

まさにこれのくり返しであった

いわゆる戦局の悪循環が惰性となり

飢えた将兵は

餓鬼のように食糧をさがし

さまよい歩いているのだ

P213

飢えと死の放浪がつづいた

死体が横たわり

死臭がただよう

この生き地獄がいつまでつづくのか

果てしない放浪の旅であった

すでに第十八軍将兵は

生きた亡霊として

非情にも中央から見捨てられていた

まさに、絶望のなかの絶望である

P219

飢餓無限!神鬼も目をそむける無限地獄であった

第十八軍の戦いにおける全容は

大本営の無能と無謀な作戦の犠牲であった

さらにこの悲惨な戦いは国民に報道されることなく

その裏で進行し終わったのである

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
要約と感想・・・追記・・・2008/10/6

大勝利として報道されたが・・・

真珠湾攻撃は戦略的には不完全な勝利であった

ハワイの軍事施設と石油の貯蔵庫を破壊し

かつ、真珠湾周辺にいた米国の二隻の航空母艦を撃沈してこそ

作戦は成功と言えたのである

しかるに、作戦の趣旨は徹底せず

司令官は現場指揮官の二次攻撃の進言を退け

ハワイにおける米軍壊滅の絶好の機会を逃したのである

大本営はこの戦果に酔い

かつ米国の工業力、経済力を過小に評価したため

反撃を開戦後二年と甘く想定した

しかし実際には日本の作戦指導の予想より

一年も早く米軍の反抗が開始され

それが、その後の日本の作戦計画や防御態勢に齟齬を生じさせた

開戦当初の戦い以外で日本軍は連戦連敗であったといえよう

敗戦にいたる原因

1.人命の軽視

2.情報戦に対する認識の甘さ

3.科学技術の進歩を受け入れる柔軟性の欠如

4.民間人・専門家の意見を受け入れる柔軟性の欠如

5.経済力の不足

6.作戦指導部の官僚化

などが上げられよう

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閉じる コメント(2)

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こんなにむごい事を、兵気持ちは、旨かきむしられる思いがします。
肉親を、ひどい目に合わされた家族の思い。
戦争は、絶対にあってはならないですね。

2008/10/6(月) 午前 6:52 rosemary 返信する

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rosemary さん

戦争はどの国も自国の正義を唱えて

行います

日本も他国に蹂躙される事がない限り

戦争をするべきではないでしょう

ただ、世界的な不況が来て、自国の存亡のため

あるいは自国のみの繁栄を思って

世界の平和を守るという原則からはみ出す国が出てくると

各国は自国の権益を守るため

個々の国々で色々な動きが出てくると思います

これが戦争の引き金に繋がらないか心配です

歴史は繰り返しますから・・・

2008/10/6(月) 午前 8:37 公認会計士 小山登 返信する

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