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《事実》の錨を。

雑記

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(以下、与那原恵『物語の海、揺れる島』1997、小学館、p.158〜186、“作られた伝説――神戸レイプ多発報道の背景”より)


“被災直後の神戸でレイプ事件が多発したというニュースは、多くのメディアで報道された。九五年五月から震災後一年に記事は集中している。地元の『神戸新聞』をはじめとし、『朝日新聞』、『日刊ゲンダイ』、『報知』、『日刊スポーツ』。雑誌では『週刊文春』、月刊『現代』、『FLASH』など。ほかにも関西ローカルを中心にいくつかのテレビ局が何らかの形で取り上げている。/だが、これらの報道を注意深くみると、当事者がまったく登場しないことに気づく。”(p.161〜162)
“もう一度いくつもの報道記事を丹念に読み返した。そして、レイプ事件の具体的事実の情報源は、たったひとりの人物だと気づく。Hである。”(p.163)

“兵庫県警が震災のあった九五年一年間で強姦事件として認知したのは五七件、うち五六件を検挙。その前年は認知、検挙ともに五七件。事件として警察が認めたものが「認知」であり、実際に逮捕したのが「検挙」である。認知と検挙のずれは、被害者が途中で訴えを取り下げたという理由による。/さらに兵庫県内五二署のうち震災被災地一四署にかぎれば、九五年認知一五件、検挙一四件(一月〜十一月)。前年同期間は認知、検挙ともに一九件。ちなみにこの数字は今年一月に震災後の犯罪発生状況を知りたいという記者クラブの求めに応じて、県警が「わざわざ」集計したものである。つまり記者の側には「犯罪が増加している」という「期待」があった。/しかし県警が扱った強姦事件は震災の年にとくに増えてはいない。では、震災直後に強姦が多発した、との噂は検証できるか。さきほどの被災地域一四署の震災直後の月別件数は次のとおりだ。/一月、一件。これは震災の一月十七日以降の事件である。そして二月、三月、四月はゼロ。五月に五件。六月、七月と一件ずつ。毎年夏には強姦事件が増えるが、八月に三件、九月に一件。そして十月には三件である。つまり県警によれば、強姦事件は例年と同じく起きてはいるが、とくに震災直後に被災地域で強姦事件が多発したという事実は浮かび上がってこない。”(p.165〜166)
[【2】に続く]

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