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また前回(【8-3】)表によれば、自民党に投票した「投票デビュー者」が最も多かった世代は「中年」、その次に多かったのは「高年」、そして最も少なかったのが「若年」です。
以上をまとめれば、05年総選挙で小泉自民党を圧勝させたのが「投票デビュー者」であるとする分析は実態と全く逆の主張であり、また「投票デビュー者」間において自民党に投票した人数が最も多い世代は「若年」であるという認識についても同様で、そうした世代を敢えて特定するなら、そこは「中年」とすべきであった、ということになります。 ちなみに、メディアや識者の方々がこの「投票デビュー者」に目をつけられた理由はおそらく、「03年から05年にかけ、投票者全体の人数は856万ほど増え、自民党の得票数は643万ほど増えた。従って『投票デビュー者』の自民党投票率は、なんと75%!」という試算だろうと思います(選挙直後にテレビでこう聞いた記憶がありますし、つい最近も民主党議員がそう総括しているのを新書で立ち読みしたような記憶が……)。 しかしこの試算が成立するのには、「『通年投票者』の自民党投票率は03年も05年もほぼ全く変わらない」という仮定が前提となります。そしてこの仮定は前述(【8-2】)の東大朝日共同世論調査データから、即座に否定されます。よってこの試算は、成り立ちません。そもそも05年総選挙直前頃、各紙は無党派層での自民党支持増加が顕著と報じていたと記憶します。当然、無党派層にも「通年投票者」は大量に居るはずです(少なくとも世論調査に回答するような人々の中には)ので、そんなところにすら気づけていないという点で――そういうのを丼勘定と呼ぶのではないでしょうか。 次回は、「そもそも自民党投票率の伸びは、そんなに若年層で突出していたのか?」という、これまで扱って来たテーマにまつわる最も素朴な疑問に対し、検証をご紹介させて頂こうと思います。 |
05年総選挙関連
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man
2010/3/13(土) 午後 3:14 [ man ]