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では更に、この(1−r/a)^aでa→∞とした場合の、上限を求めておきましょう(具体的にイメージすると「各求職者が無限の求人社に応募をする」というあり得ないシナリオなのですが、これはあくまで上限の目安を得ておくための、理論値とお考え下さい。「応募が過熱すればするほど、この値へと近づいて行く」ということが先取りして判る、便利な指標です)。
「自然対数の底」として知られる、eと一般に記される数の定義は、「式(1+1/t)^tにおいて、t→∞とした際に得られる数」です。これを利用しましょう。 この定義はh=1/tにて書き換えると、eは「式(1+h)^(1/h)において、h→0とした際に得られる数」、ということになります。 そこで、先の(1−r/a)^aに対し、h=−r/aを代入すれば、(1+h)^a=(1+h)^(−r/h)={(1+h)^(1/h)}^(−r)、と変形されます。 ここでrは定数と見做し、a→∞とすれば、h→0となりますから、上の{}内の式(1+h)^(1/h)はeへと近づいて行く、と考えられます。 よって式(1−r/a)^aにおいて、a→∞とした際に得られる数は、e^(−r)です。 例えば、求人倍率が1であった場合、a(各求職者の応募数)がどんどん増えるにつれて、全ての応募先で不採用となる人の割合は、e^(−1)=1/2.7182…=0.3678…に向かい上昇して行きます。 また求人倍率が1.2であった場合、aがどんどん増えるにつれて、全ての応募先で不採用となる人の割合は、e^(−1.2)=1/(2.7182…^1.2)=0.3011…に向かい上昇して行きます。 あるいは求人倍率が0.8であった場合、aがどんどん増えるにつれて、全ての応募先で不採用となる人の割合は、e^(−0.8)=1/(2.7182…^0.8)=0.4493…に向かい上昇して行きます。 この式を用いればこのように、求人倍率だけから、採用ゼロとなる人の割合が大体どの程度の水準を上限とするかの、目安をつけられるわけです^^ またこの式は、「応募が極限まで過熱すると最終的に、全員が採用ゼロとなる(採用ゼロとなる人の割合が1になる)」という見通しを否定する存在でもある点に、ご注意ください^^ [【6】に続く] |
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