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夢は逃げない。逃げるのはいつも自分だ。http://homepage3.nifty.com/nmura/

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春の向日葵

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人通りの多い商店街や路地裏などには必ずと言っていいほど、アクセサリーや小物を並べている外国人や、色紙やハガキに詩やイラストを書いている若者、怪しい雰囲気を醸し出している占い師などがいる。

先日難波の街を歩いていると、地べたに数十枚の絵を置いて、それらを売っている絵描きがいた。皺の深い、40歳くらいの外国人だった。
普段の私ならば一瞥もくれずに通り過ぎるのだが、何故か今回は足を止めて、ふらりと絵を眺めてみる気になった。見るだけならばお金は取られないし、ちょっとした冷やかしのつもりだった。

並べられていたのは全部油絵で、素直に、どれも上手だと思った。その中でも特に向日葵の絵に惹かれた私は、手にとって絵に触れてみた。
何重にも塗り込まれた向日葵は、夏の日差しを一身に浴びて、力強く咲いていた。そして、私を温かい気持ちにさせてくれた。
「向日葵の黄色は幸せの色です」
絵描きのおじさんは私に話しかけてきた。
おじさんの話によると、この絵はおじさんの友達の絵ということ、この絵を書くのに8時間かかったということだったが、芸術品というものは、誰が作ったか、どれだけ時間やお金を費やしたかではなく、自分がどう感じるかだ。
手軽に買える少し小さいサイズの絵もあったが、いまいち私の心には響いてこなかった。
「自分が見て、気に入った絵を買うのがベストですよ」
達者な日本語でおじさんはそう言った。その言葉に後押しされるように、私は向日葵の絵を買うことにした。

家に帰って、殺風景だった部屋にさっそく飾ってみた。普段は焚いたことのないお香にも火をつけた。一枚の絵と微かな香りでこんなにも部屋の雰囲気が変わるから、不思議だ。妙にセンチメンタルな気持ちにさせてくれる。
春先に出会った向日葵は、これからも咲き続けるだろう。私の心の中でいつまでも、そして希望の光が差す方へ向かって。

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