【アマゾンの内容紹介】 青森県津軽地方の農家の天井裏から“発見”された、膨大な数の古文書。正史に記されない驚愕の「失われた古代・中世史」の出現に、人々は熱狂した。 しかし、一件の民事訴訟をきっかけに、文書の真贋をめぐって歴史・考古学界、メディアを巻き込んだ一大論争がはじまる――。 偽書追及の最先鋒として、文書群の「トンデモ」ぶりを検証、偽書事件の構造を徹底した取材で明らかにし、論争に終止符を打ったひとりの地元新聞記者の奮闘記に、後日譚を加えた文庫版。 なまじの推理小説よりはるかに面白い、傑作ルポルタージュ。 図書館で借りて読んだのだけれども、かなり面白い内容だった。 オイラたちが小中学校に通っていた時分に、偶に流行った「ムー」などのオカルト系雑誌に文献名として良く出てきていた書物が偽書であり(まぁ、当時から小中学生にさえ大分怪しげな内容だと思われているような代物だったが)、その裏で真贋論争まで起きていたとは・・・ 実際、漫画「男塾」に出てきた“民明書房”と「ムー」に出てくる出典として語られる書物の信ぴょう性なんてほぼ同レベルに考えていたけどなぁ、当時の小中学生は。 そういった怪しげな出典をパロッてこそ“民明書房”がネタとして成立していたんだけどねぇ。 大の大人、しかも学者先生がまじめに真贋論争する代物とは正直思えないのだけど。 それはさておき、個人的に面白いなぁと感じたのはサギ師の手口というか生き様というか、そういったものが“青森”という風土とともに語られており興味深く思われた。 オイラ的にも、親の転勤の都合で生まれたのは青森(1年もいなかったけど)ということで親近感がある地域であるとともに、寺山修司や太宰治、棟方志功を生み出した風土というか環境と、その環境が生み出した偽書というか詐欺というか渾然とした事件に非常に興味を感じさせる作品であったなぁ。 ただ、作中に出てくる「『外三郡誌』は、鬱屈した東北人のルサンチマン(怨念:斉藤光政注)的心情が結晶したものといえるでしょう」という動機のようなものの推理を語った下りは何となく表層的な気がしたなぁ。なんか肌にしっくりこないんだよねぇ。
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