桃の香りに誘われて

北京オリンピックを分岐点に中国は・・

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クーラーのないタクシーに乗って喬家大院へ…..
でも運転手さんは親切なひと

夜行列車では、寝たのか寝ていないのかよくわからないままの状態で、早朝、太原駅に到着する。とりあえずホテルに入り一休み。山西省の省都である太原は、中国語で大平原を意味し、多くの歴史上の人物を輩出した所としても有名で、唐の則天武后もこの地の出身である。
張芸謀(チャンイーモウ)監督によるコンリー主演の映画「紅夢」の舞台となった喬家大院へ行くことは、旅行前からの計画であった。チャーターしたタクシーの運転手コウさんはとっても親切だったけれど、車内に冷房設備が無かったため目的地につく1時間半余りの間、暑さを我慢しなければならなかった。タクシーに乗車したとき、夫は前座席の運転手の隣に座り、私は後部座席に座るのが常である。これは、中国人の乗車スタイルでもある。
道中、道の両側に「醋」という文字がやたらと目に付く。このあたりは中国料理には欠かせない黒酢の産地である。とコウさんが教えてくれた。高粱が主原料で味も香りも日本のものとは随分異なるけれど、醤油のように小皿に注いで、これをつけながらギョウザや炒め野菜などをいただくと、とってもおいしい。ヘルシーブームの日本でも、このお酢が体に良いとして、はやり始めている。

話を映画の方に戻すと、この屋敷の主人は本妻と三人の妾を同じ屋敷内に住まわせ、その日の気分で訪ねて行く女を違える。今夜、主が自分のもとに来ることがわかると、妾は男の使用人に部屋の玄関前に吊り下げられたいくつもの赤いちょうちんに、主人を迎え入れるための火を灯させる。なかでも一番寵愛される三人目の妾役を演じたのがコンリーであった。
しかし、屋敷内の掟を破ってしまった二番目の妾が幽閉され、ついに殺されてしまう場面を見てしまった彼女は気がふれてしまう。という富豪の邸宅内における女たちの生きざまを描いた作品である。ところが、皮肉にもこの大院の本当の持ち主だった喬氏という一族の人々は、数ある大院の中でも屋敷内における様々な厳しい家訓を作った規律正しい人々だったと聞く。その規則の一つに「妾を囲ってはならない」という項目も含まれていたというのだが…….
中国北方の造りであるどっしり構えた貴族の大邸宅には映画のセットと同じように、紅色の細長いちょうちんが、軒下に列をなしていた。たくさんのアンテイークで飾られた数々の部屋を見学し終わったころ、突然、空模様が怪しくなってきた。
生暖かい風が下から吹き上げてきて、ちょうちんを右に左に揺さぶり始める。地面の砂が舞い上がったのと同時に雷も鳴り出してきた。そして、ついに大粒の雨が落ちてきた。おかげで、私たちは建物から建物への移動すらできなくなってしまった。映画では、大院に雪が真っ白に降り積もり幻想的な世界を作りだしていたが、今は、地面から跳ね上がった雨の水しぶきがあまりにも激しいため、大院全体が霞んで見える。「この風景も相当幻想的だわ」こう思いながら、私たちはわずかに突き出た軒下に佇み、雨の止むのをただ待つしかなかった。
映画で有名になった大院のおかげで商売もできるようになったのか、屋敷から一歩外に出ると、まわりには土産物屋が隙間なしに軒を並べている。地元のおばあちゃん達が残り布で作ったハンドメイドの虎人形やこの地方特産の切り絵などである。それらはとっても可愛らしく、たくさんの色を使っているので、まるで絵本の中に入り込んでしまったようである。
雷雨のおかげで気温が急激に下がり、火照っていた体も冷やされ、帰りのタクシーの中はこの上もなく快適だった。

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どのようなところなのか思いを巡らせます。
紅夢という映画、見てみたいと思います。

2008/2/12(火) 午前 8:02 sepianomori


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