坂戸一義、コカコラなる飲料についてかく語りき

将来構想としては、20世紀のものだけを分離して新ブログ立ち上げ

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近畿の次は山陽。広島県にあるコカ・コーラウエスト本郷工場だ。トップの写真は山陽コカ・コーラボトリング25年史から、2〜3枚目はコーラ瓶様からいただいた写真を使わせていただく。

本郷工場は当初、大阪工場や埼玉工場(のちのサツキコカ・コーラキャンニング)と同様に日本コカ・コーラ自営の缶製品工場として建設される予定であった。しかし、埼玉工場もそうだったが日本コカ・コーラの方針、というかアトランタ本社の意向が変わり建設予定地のエリアで営業する山陽コカ・コーラボトリングにこの計画を引き継がないかと持ちかけることとなった。山陽コカはとりあえずOKを出すが、建設費用は莫大なものであり(当時の金額で37億円!)大きな負担となってのしかかる。それでも新規採用を絞り設備投資を新工場建設に集中することで、昭和48年春に広島県本郷町に世界最高水準の缶製造ラインを持った「山陽コカ・コーラボトリング本郷缶詰工場」が竣工。製造ラインは350ml缶1400CPM・250ml缶1200CPMの能力を持つ最新鋭の設備が2ライン稼働。当初は山陽だけでなく近隣の四国、南北九州、沖縄にも製品を出荷していた。またこの工場は埼玉工場に続いて東洋製罐工場が隣接して建設され、リアルタイムで缶の供給を受けることを可能にした。

しかし、サツキと同様の問題が生じる。製品を供給していたボトラーの自社での缶ライン整備が本格化し、北九州・基山工場に1974年、南九州・宮崎工場に1975年、四国・小松工場に1976年に缶ラインが完成。そして、最後まで製品を供給していた沖縄も1985年に缶製品の自社生産に踏み切る。

そして、自社エリアでは1980年まで350ml缶中心に販売していたが、1981年を境に250ml缶と生産量が逆転し、全国で350ml缶が発売される1987年まで250ml缶中心の販売にシフトした。本郷は果汁入製品製造のためのホット充填に対応していたため委託生産を受けることが多く、南九州で発売されたHI-Cファイブアライブ缶も自社生産設備を整えるまで委託生産していた。果汁入り炭酸飲料のリフトオレンジ缶製品も国内では本郷のみで生産されていた。缶入りリフトは自社エリアでの販売の他、壜入りが販売されていた長野にも出荷された。

そして時代は移り、缶コーヒー飲料ジョージアが急激なスピードで成長を始めると各社はジョージア製造ラインを整えることになった。この本郷でも1983年にジョージア製造のための第三ラインが増設。しかし設置された設備は300CPMという非常に小規模なもので、これは同時期に設置された北陸武生や南九州宮崎の半分以下という能力であった。ジョージアラインはその後何度か改造されスピードアップを重ねたが、総じて他社のラインよりも低性能であった。その後1991年にコーヒー専用の調合棟を増設、あわせて1号ラインに専用充填機等の設備を追加しレトルト対応に改造、合計約2000CPMの生産力を確保し生産面の遅れを取り戻すことに成功した。

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さらに時代は流れ「缶製品専用工場」であった本郷でPET製品が製造されるようになった。これは3号レトルトラインを撤去し、旧広島工場の設備を移設したことで可能になった。その際に、老朽化した設備を一部更新してるので生産能力は500mlで500〜600BPMあたりの数字となっている。

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さらに2000年に茶専用、2002年にコーヒーやミルク入り製品可能の小型PETアセプティックラインを増設した。2004年には2号缶ラインを改造し、高機能ボトル缶ライン稼働と時代に合わせて変遷している。関東では本郷工場製の製品を見る機会は少ないが、ダイソーで売ってるジョージアオリジナル&ヨーロピアン、リアルゴールド缶、煌の500mlPETはだいたい本郷製だ。現在旧自社山陽エリア内に供給している製品はジョージアコーヒー等のレトルト製品、炭酸大型PET製品中心であり、それ以外は旧北九州中心の調達となっている。その他、カナダドライやQooのPET製品は本郷で製造されることが多い。まだまだ謎が多い本郷工場については今後も調査対象とする。


◎コカ・コーラウエスト本郷工場の変遷 (製造所固有記号:旧→H 新→SHOを経てWHO)

かつては「缶詰」工場だったが、現在はPET製品も生産。缶ラインはジョージア中心だが爽健美茶等の茶製品やリアルゴールド等の炭酸も製造。PETラインは小型〜大型まで生産。アセプティックラインは2ラインあり、四国にも出荷している。ボトル缶ラインの現況は不明。

1号ライン

 73年開設 250ml缶・350ml炭酸缶(250ml・1200CPM、350ml・1400CPM)
 81年   250ml缶ネックイン2ピース缶、500ml炭酸缶(500ml・980CPM)対応
 87年   350ml及び500ml2ピースマルチネック缶、200ml炭酸缶対応
 91年   レトルト対応(2フィラー方式)、コーヒー調合棟増築
 09年現在 ジョージア、茶(爽健美茶等)、炭酸(リアルゴールド等)生産
 
2号ライン

 73年開設 250ml缶・350ml炭酸缶(250ml・1200CPM、350ml・1400CPM)
 76年   果汁ホット充填(HI-Cエード255g缶・1100CPM)対応
 81年   250ml缶ネックイン2ピース缶対応
 87年   350ml2ピースマルチネック缶、コールド充填(アクエリアス。HI-Cサンフィル等)対応
 04年   ボトル缶専用化
 09年現在 稼働中
   
3号ライン

 83年開設 ジョージア190g缶・250g缶
 86年   500CPMに能力増強
 88年   780CPMに能力増強
 00年   レトルトライン撤去後、広島工場PETラインを移設(老朽化した部分は更新)
 09年現在 稼働中

アセプティックライン1

 00年開設 500ml(600BPM?)

アセプティックライン2

 02年開設 280〜500ml?(600BPM)

「コカ・コーラ工場の歴史(現役)」書庫の記事一覧

閉じる コメント(2)

こんばんは。
こんな歴史があったんですね。
ポチ!です。

2010/1/5(火) 午後 8:31 コーラ瓶

現製造所固有記号はWH→Gです。
先月の大雨の影響が心配です。

2018/8/11(土) 午後 10:30 [ kiw*fr*it*de*une ]


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