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ぼくの初めての単行本は昭和52年だったと思う。
徳間書店より刊行された「ボルテスV」だ。 この作品はテレビランドで、一年間連載していたものを
単行本化したものだ。
テレビのコミカライズなので、キャラ設定を変更してはならないという決まりがあったが、
ストーリーに関しては自由だったので、本当に楽しんで描いていた。
この仕事は、当時テレビランドの編集をしていた鈴木敏夫氏(現、宮崎駿のスタジオ・ジブリ
プロデューサー)から打診があったもので、引き受けたのだが、担当はK氏であった。
K氏はもともとは作家志望で文芸誌の編集をしていたらしい。
漫画家の担当は初めてなので、慣れるまでは敏夫さん(編集部には二人の鈴木がおり、区別する
ために、名前で呼んでいた)がアドバイザーとして同席していた。
当時から敏夫さんは、名編集者として漫画家の間では評判だったが、電話での応対は何だか胡散臭そう
で、ぼくにとっては印象は悪かった。じつはこの胡散臭さで、敏夫さんの仕事を二〜三回断っている。
実際に会ってみると、電話の印象とは程遠く、とても誠実で気遣いの人だった。
ちょっぴり自分を恥じた。
時折、テレビ番組で敏夫さんを見かけるが、昔とちっとも変っていない。
変わったのは頭のテカリか?(失敬)
「ボルテスV」の単行本を残念ながら持っていない。 引っ越しを重ねたために、間違って
捨ててしまったらしい。 ネットで見つけたときは、懐かしさでいっぱいになった。
夏の暑い盛りに、汗をふきながら、カラー扉原稿を取りにきたのはT・小林女史だっけ。
元気でいるだろうか。
(PHはコンバトラー図鑑、イラストを描いた)
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