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朝食が終わると、シンもチェギョンも一度自室に引き上げました。
シンはコン内官と、今日の日程の打ち合わせをしていました。
コン内官「夕方までに警察の方が来られます。その後、取調べをお受けになるかと思われます」
シン「分かりました。チェギョンが出発するのは、15時ごろでしたよね??僕が見送ってあげられそうで良かったです。チェギョンの前で召還されるのは辛いですし・・・。僕が見送られる形になるのは、嫌ですから・・・」
コン内官は、シンの言葉を聞いて、俯きました。
同じ頃、チェギョンは、チェ尚宮と、今日の予定の確認をしていました。
チェ尚宮「妃宮様、出発は午後からの予定です。昼食を済ませ、出発準備が整い次第、皇太后様に、出発のご挨拶をすることになっております」
チェギョン「分かりました。お姉さん、私についてきてくれるそうね。有難う。私、てっきり、一人で行くものだと思っていたから。シン君や、コン内官アジョッシ、お姉さん達や、皇太后様、皇帝陛下や皇后様、お姉さまに会えないのは寂しいけど・・・チェ尚宮お姉さんがそばにいてくれるから・・・私頑張るわ。お姉さん、よろしくお願いします」
チェギョンはチェ尚宮に頭を下げました。
チェ尚宮「妃宮様、私は妃宮様にお仕えするのが仕事です。どこに行かれる時も同じです。寂しいでしょうが、ここに戻って来られるようになるまで、頑張りましょう」
そういうとチェ尚宮は、優しく微笑みました。
チェ尚宮は、自分から、チェギョンについていくことを申し出ていました。
自分よりも若い主人が、ひとりで海外に旅立とうとしていることに、心を痛めたのです。
宮殿に戻る日が来るまで、妃宮様をお守りしたい。支えてあげたい。妃宮様の笑顔を外国でも守っていかなくては・・・。
様々な思いから、チェ尚宮自身が、自らチェギョンに同行したいと言わせたのでした。
チェ尚宮は、チェギョンの入宮教育をしていた時のことを思い出しました。
チェギョンが逃げ出し、チェギョンの前で、女官達を叱ったこと。
あの時、妃宮様は、御自分が悪いことをしたと思っていらっしゃったのに、悪くない、女官達を叱ったから、心を痛めておられた。
そして、親迎の礼の復習をしていた時、上手く答えられなくて、女官達の手を叩こうとした時に、
妃宮様は、二人をおかばいになられた。
妃宮様は、お優しくて、お心の清いお方。
氷の王子だった殿下をあのように温かいお方にお変えになり、東宮に仕える私達もお変えになった。
そして、昨日は、皇后様が「オモニと呼んで」と仰られたこと。
妃宮様は沢山の方々のお心をほぐされたのかもしれないし、宮殿の生活の中で、忘れてしまった何かを
みんなに気づかせて下さったのかもしれない・・・。
そんな風に考えたら・・・。お話にはならないけれど、傷ついていることに間違いのない、
妃宮様をとても一人にはできない・・・。そう思ったのでした。
チェギョン「チェ尚宮お姉さん、他に今日は予定はないのよね??」
チェ尚宮「はい。ございません」
チェギョン「シン君は、まだ打ち合わせをしてるみたいね」
チェ尚宮「はい。そのようでございます」
チェギョン「お姉さん、私、ちょっと散歩してくるわね。シン君と一緒にいたいから、東宮の近くにいるわ。一応、携帯電話も持っていくわね」
チェ尚宮「殿下もご心配をされますので、あまり遠くにお行きになりませんように」
チェギョン「わかったわ」
チェギョンは、そういうと、自分の部屋を出て行きました。
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