アン・リー監督の2005年製作アメリカ映画「ブロークバック・マウンテン」は2006年度のアカデミー監督賞を受賞した普遍の愛を描いたドラマです。
主演は今は亡きヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールです。アン・ハサウェイ、ミシェル・ウィリアムズも出演している豪華俳優陣共演の作品でした。
原作はE・アニー・プルーの同名の短編小説です。アメリカ中西部を主な舞台として、1963年から1983年までの20年間にわたる男の友情を描いています。
公開当初は「ゲイ・カウボーイ・ムービー」と評されたりもしたそうですが、監督のアン・リー自身この映画を「普遍的なラブストーリー」と強調しているように、そのテーマが観客に広く受け入れられ、高い評価を受けました。
2005年のヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞しゴールデングローブ賞では作品賞・監督賞・脚本賞・主題歌賞の4部門を受賞しました。
2006年のアカデミー賞においては、作品賞を含む同年作品中最多の8部門にノミネートされたが、作品賞は「クラッシュ」が受賞したため、監督賞・脚色賞・作曲賞の3部門にとどまりました。
物語は1963年夏、ワイオミング州のブロークバック・マウンテンの山中で羊の放牧を行う季節労働者として、牧場手伝いのイニス(ヒース・レジャー)とロデオ乗りのジャック(ジェイク・ギレンホール)が雇われたことから始まります。
2人は過酷な労働を通して友情を深めていったが、ある夜、ジャックがイニスに誘いをかけ、2人は一線を越えてしまいます。
労働契約の終了後、2人ははっきりと再会の約束をしないまま別れ、その年の秋にイニスは婚約者のアルマ(ミシェル・ウィリアムズ)と結婚し、やがて2人の娘の父親になります。
一方、ジャックは再会を期待して翌年もブロークバック・マウンテンでの仕事を求めるが、仕事を断られた上にイニスが来ていないことを知り失意のジャックはテキサスに流れ着き、そこでロデオ・クイーンのラリーン(アン・ハサウェイ)と結婚します。彼女の父親の会社で働くようになります。
4年後、ジャックがイニスの元を訪ね、2人は再会します。その後二人は…
私は決してゲイではありません。しかしこの映画のジャックとイニスの二人の普遍的な愛とか友情は理解できますね。
肉体的なつながりが愛とかではなく、とにかく一緒にいたいとか、慈しみたいとか、子どもや生きものに対するような普遍的な愛だと思います。
この映画に描かれるブロークバック・マウンテンの美しい山並みや牧場風景、映画の冒頭に流れるテーマ音楽も名作に相応しい作品に仕上げられています。
ヒース・レジャーの陰はあるが男らしい演技とジェイク・ギレンホールのもの思う演技がぶつかり合う名作です。
アン・ハサウェイもミシェル・ウィリアムズも悩みながらもそれぞれ違った対応を上手く表現しています。
私はヒースの自分の感情を表に出さず振る舞い続け、男らしく黙って涙を流すラストシーンがとても印象に残りました。ヒースのベスト作ですね。
最後にアカデミー音楽賞を受賞したギターのテーマ曲が流れる映像をどうぞご覧くださいね。