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降っても晴れても・・・
さてぼちぼち走ろうか

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年の瀬もだいぶ押し迫ってきましたが、年内にもう一本房総の沢を登ろうと思い、三間川へ行ってきました。「さんげんがわ」としているガイドブックもありますが、「さんまがわ」が定説のようです。
中流部だけを抜粋遡行されることがほとんどのようなので、完全遡行をめざします。


【2015年12月20日】
旧川集落・入渓9:05〜開墾場の滝下9:35〜滝上10:05〜香木原林道下トンネル10:40〜第三堰堤11:40〜清和県民の森のトンネル12:10-15〜奥の二俣12:50〜遡行終了点・高山林道広場13:10〜高山林道・渕ヶ沢奥米林道経由(途中休憩20分)〜旧川集落15:00  19.0km

朝の最低気温は0℃だった。沢の中はどうなることやら・・・
国道410号から三島湖方面へ入り、奥米台集落のY字路を左に入って旧川(ふるかわ)という妖しい名前の集落最奥部へ入った。適当な場所に駐車して最奥民家手前の斜面を下れば難なく三間川の河原に立つことができた。
それでは、サンマ川遡行スタート!

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            この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図25000を複製したものである。
                                     (承認番号 平27情複、 第741号)
この地形図のスケールは編集されています。距離を参照される場合は元のスケールで確認してください。
画像の右下クリックで拡大表示できます。

房総の沢も経験を積んだので、もう地形図を見ただけで風景が目に浮かぶようになった。本日も入渓して早々に河原歩きと浅い水深、そして両岸は岩壁がそそり立って未知の世界へ駆り立てる。
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12月といっても夏と変わらない沢装備で、ウェアを着込んでいるだけの違いだった。
こんな季節にやってくるのもヤマビルのせいだといえるが、こんな季節にも登れるのは房総ならではであろう。
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さっそくうれしくなるような渓相となった。ひたすらナメ床が続く。
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すぐに滝が現れた。まず4m階段状で、3m滝が続いて現れる。房総の沢で滝は貴重な存在だ。ドンドン滝と呼ばれている。
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こちらが3m滝で、階段を登る要領で。
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三間川の両岸は意外に高い岩壁だ。40〜50mの壁があちこちにあった。ほぼ地形図の記号と位置が合致している。(当然だが)
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左岸に作業小屋を見るとナメはいよいよ美しさを増す。
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そろそろかと左を見れば、開墾場の滝が落ちていた。三間川唯一のA級スポットである。頭上の岩尾根にトンネルを掘って、蛇行している河道を耕作地に利用したという。いわゆる川廻しである。数ある川廻しの中でもここは見ごたえがある。
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高さは8mとも10mとも。右岸にはフィックスロープがあるが信頼できないし落ち口が微妙そうでおすすめはできない。上流から下降する時の懸垂支点は左岸の岩に設置してあった。
登れるかどうかよりもフルカワのほうに興味があるので、旧河道をたどってゆく。
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フルカワにはかなり倒木が詰まっていて、足元も泥だらけだった。
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フミアトはなく、けものになって潜り抜けてゆく。
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谷はすぐにどんづまり形状になるので右岸に現れるフミアトを拾って左の小尾根を越える。左、左と巻いて下ると突然大きな沼に出くわした。一瞬唖然としたが、右の樹林にかすかなフミアトがあった。
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沼を過ぎて斜面を下れば開墾場の滝の落ち口に降り立つ。ここへは渕ヶ沢奥米林道からも下ってくる道があるようだが詳細は不明。(林道に標識あり)
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完全に日常世界からワープしてきたようである。
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この穴くぐってしまったら、もうこっちの世界には戻れないかもしれない。
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ファンタスティックな光景だった。
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その上流はまた何事もなかったかのように続いていた。
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しばらくは地形図とにらめっこで進んでいく。垂直と水平のコントラストが見事。
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枝沢を分けると3m滝が現れた。ポットホールがあったりして面白い所。
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ふと気がつけば沢の中には一筋のコンクリートの構造物があって、壊れたところから配管がのぞいていた。これはいったい何だろう。
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コンクリートのない部分ではこんな人工樋が穿たれていた。
房総の沢は語られることが少ない分だけ謎めいている。
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とにかく歩きやすくて快適の一語に尽きる。
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突如現れたのはトンネルだった。上を通っているのは香木原林道だ。
ここも掘ってあるからには川廻しをしたのだろうが、林道によってフルカワの形跡は見られなくなっていた。
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他ではあまり見られない断面形状だ。左隅に例の配管がある。
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中は真っ暗で足元注意! 少しずつ異次元にトリップしていく。
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そしてまた穏やかな流れに。
右手に見えている道状のコンクリート部分、上流で温泉でも掘り当てて麓の国民宿舎に引湯したのだろうか?あるいはその志途中で挫折して放棄されたものか。
国民宿舎も今は閉鎖されたので、行っても聞くことができない。
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やがて第一堰堤が現れる。ここは右岸の樹林から高巻くが上流部は沼状となっており、しばらく巻いて河原に降りた。
正面が岩壁のカーブを左へ曲がると第二堰堤だ。正面から容易に乗り越して進む。
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やがて右岸に林道三間線が近づいてきて、その林道をくぐるトンネルもみられた。
そのすぐ先で第三堰堤。これはちょっと高くて登れないので林道から巻くことにした。右岸側はもろそうな崖が続くので林道をたどってトンネルをくぐり、やっと河原に復帰する。
この先の渓相があまりにもしょぼいのなら林道に戻ってエスケープということも頭にはちらついた。

しかしとりあえず美しいナメも復活したことだし、ペースアップして先へ進んだ。
突然現れた予期せぬトンネル! すごすぎる。
だが地形図を見ても位置がよくわからない。
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さらに6分ほどでまたトンネル。このあたりまでは林道三間線が伸びていて、東側の高山林道からも遊歩道が降りてきているようだ。清和県民の森のエリアらしい。
しかしレジャーとしてここまで遊びに来る人がいるのだろうか?
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さらに3分でこのトンネル。自然と人工の間のファジーな造形だった。
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それを潜り抜けると沢芯にこんな飛び石が。これが遊歩道へ登る道のようである。
もはや驚嘆!
これを過ぎると第四堰堤となり、右のタラップを登って越えていく。
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さて何もなくなった。上流部が倒木と泥で詰まっていたら遊歩道で帰る気はあった。
しかしどこまでも平坦なナメと緑の回廊が続いていた。
たぶんここまで来る遡行者はきわめて少数だろう。
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とてもいい雰囲気。
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沢の曲折を一つ一つチェックしながら進んだ。
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超ミニゴルジュ。不思議な沢である。
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すばらしい気分もそろそろ終わりのようだ。
倒木が増えたのはまだよいが、高山林道が近いせいでタイヤなどの不法投棄が目立つ。しかも山奥なのに不快な大音響の音楽が聞こえてきた。(これに関しては省略)
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突如として沢は終了する。沢は大規模に盛土され、源流の水は人工水路に集められて寂しく垂れ流しされていた。
この崩壊地の上で平坦地の流水溝をヤブこぎしながらしばらく歩き、右手に広場の縁が見えた所で盛土端を登って広場に出た。
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あっという間の世界の変貌ぶりに呆然としつつも高山林道に這い上がり、そそくさと下山の途についた。
林道途中の日だまりで渓流タビを履き替えた。三間川のほぼ全流域をこの目で確かめて、それが予想以上に楽しめたことは大きな収穫だった。
しかし今年はもう房総の沢はいいかな、と思う。
2015年はあと十日しか残っていないし・・・

この記事に

  • まるで房総の秘境のようです。
    アドベンチック感満点ですね、
    トンネルは全部掘られたもの
    なのでしょうか?
    配管も気になります。
    県民の森で、どのあたりか
    ようやくわかりました。

    [ ジョリー ]

    2015/12/23(水) 午後 1:24

    返信する
  • 顔アイコン

    まさに房総秘境ですね。こんな所がまだたくさんあるのですよ。
    西上州の尾根の数くらいあるかもしれません。

    トンネルは全部手掘りです。あんなでかいのどうやって掘ったんでしょう。

    スー

    2015/12/23(水) 午後 7:39

    返信する

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