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ハラール。最近、日本でも耳目にする機会が増えてきたような気がする。ハラールとは、イスラム圏では広く普及している食料品の認証制度のことを指しており、『イスラムの戒律に従った適正な方法で処理・加工・保管・運搬されており、モスリムが口にしてもよい食品である』事を証明するいわばイスラム教公認の第三者機関による食品に対するお墨付きの事である。 地球上の人口の約25%を占める16億人あまりがイスラム教を信仰していると言われており、現在、増加しているインドネシア、マレーシアからの観光客も大半がイスラム教徒であり、その数3万人にも達するといわれている以上、観光立国を目指す我が国がハラール認証に熱を上げるのも必然の理と言えなくもない。 宗教に寛容な日本人にはなかなか理解し辛い話しだが、イスラム教徒が口にするためには必須条件となるハラール食品が、一方では一部厳格なクリスチャンやユダヤ教徒にとっては、口にすることを忌避するべき食品となる、という事実も記しておきたい。自分が信仰しない宗教に基づく手順で調理された食品を口にすることは、自分が信仰する神様との契約に反する、というこれまた宗教的な考え方である。まさにあちらたてればこちらたたず。宗教とはかくも難しい問題なのか、とあらためて認識させられる話しである。 宗教上の教義が絡む限り、それを全て受け入れる事は不可能なのかもしれない。しかしながら、たとえ人種や宗教が違っていたとしても、相手を理解した上で相手のことを尊重しあえる寛容性を共有したいものである。そうすれば、世の中、もう少し暮らしやすくなるかもしれない。 アプローチしてくるダッソーFalcon 7X。籍はOY-FWO。 デンマークを拠点に、VIP機を運用するExecuJet Europeが運用中の機体。なお、写真と本文には関係はありません。
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無題
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少し古い写真になるが、アエロフロートのIL96-300。RA96005の籍を持つこの機体、アエロフロートで最後まで活躍していたようだが、アエロフロートによるIL96自体の運用がこの3月で終了してしまった事から、当然のごとく、当地でももはや幻の機体となってしまった。 モスクワからのフライト。 昨年の年末に切り取った写真だが、この季節になると18時前到着という時間設定は、微妙な時間となる。(笑 というわけで、最近はこの手のアメリカ製やらエアバス製の機体ばかり。バラエティーに富んだ機体の飛来が魅力だった当地も、いよいよ機材の更新の波には抗えないようで・・・
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ドバイにアプローチしてくる、サウジアラビアからのサウジエアラインのフライト。 こうしてみると、中東諸国のエアライン全般に言えることだが、アメリカ製とヨーロッパ製の機体をうまくというか適当に(失礼、適切に)使い分けていることがわかる。カタールしかり、当地のエミレーツしかり。。 そのサウジだが、当地UAEの新聞紙上をにぎわせているサウジアラビア人女性がいる。下記に、引用した記事だ。UAE在住のサウジアラビア人女性らしいのだが、帰省中にリアド(サウジの首都)で車を運転している模様をソーシャルメディア上に掲載した由。詳細につき、興味がある方は、下記を参照いただきたく。 A Saudi woman has posted a video clip of her driving a car in the capital Riyadh on Monday evening in support of an activist who was questioned for insisting on driving into the kingdom in defiance of a ban.(サウジ人の女性が去る月曜日の夜、サウジアラビアの首都リアドで彼女自身が運転している模様をビデオクリップとして投稿した。これは、規制に抵抗する活動家集団の支援によるものである。) “I am driving my car for the second time in support of Loujain Hathloul and her friend Maysaa Al Amoudi,” the woman who introduced herself as Umm Abdul Mohsen, said. “They are detained over a ridiculous accusation and they cannot enter their country using their own cars. There is no law that bans them from entering their country,” she said in the short clip posted on social networks.(彼女の投稿によると、『われわれは、きわめてばかげた罪状で彼女たちの母国への国境線を越えることが認められなかった。そもそもわれわれの越境を規制する法律は存在しないはずなのに…』 Loujain was questioned by the Saudi police at the border point with the UAE after she insisted on driving into the kingdom.(彼女は、UAEからサウジへの国境で彼女での運転で入国すると主張したところ、サウジの警察当局者による尋問を受けることとなった。) The activist argued that she had a valid UAE driving licence that allowed her to drive in any of the six Gulf Cooperation Council (GCC) countries.(活動家たちは、彼女は有効なUAEの運転免許証を保有しており、これはGCC諸国では有効であるはずであるとの論点で問答したが聞き入れられることはなかった。) なお、この背景として、一点追記しておかなければならないのは、中東湾岸のアラブ諸国、サウジアラビア/カタール/バーレーン/クウェート/オマーンおよびアラブ首長国連邦は緩やかな連邦制を構成しており、域内での通関/運転免許証などをお互いに認め合っている。すなわち、今回のケース、UAEの運転免許証はサウジアラビアでも有効である、はずである。なお、風も湾岸6カ国(具体的には、オマーン/バーレーン/カタールだけだが・・・)では、UAEの運転免許証を用いて、自ら運転している。 話を元に戻す。イスラム教に大きく分けて『スンニ派』と『シーア派』があることは日本の最近の報道でもよく見かけるので、ある程度ご理解いただけると思う。ちなみに、GCC構成国いわゆる湾岸6カ国では、一部を除いて基本的には『スンニ派』が優勢である。その割りには、戒律の厳しい国(サウジとかクウェート)とそれほどでもない国(UAEやオマーン)ががまだら模様を描いている。このなぞを解くには、スンニ派のなかでも宗派が分かれていることを理解する必要がある。 スンニー派は、ハナフィー/シャフィー/マリキーとハンバリの4つの大きな法学派(宗派)に分けることができる。このうち、先の3宗派(ハナフィー/シャフィー/マリキー)は、世俗と折り合いをつけつつ歩んできた歴史があり、比較的寛容ともいえる規律を維持してきている。一方、最後のハンバリは、基本的には『コーラン』を絶対視するグループで禁欲的なまでに原理を重視するグループである。一部報道によると、イスラム教原理主義過激派の9割以上がこのハンバリ学派のイスラム教信者を母体とするグループであると言われている。 アラブ首長国連邦のアブダビ首長国を治めるナヤーン家、ドバイ首長国を治めるマクトウム家はマリキー学派の信徒である。一方、サウジアラビアのサウド家はハンバリ学派のワッハーブ派の信徒である。UAEは、比較的緩く、サウジでは厳しい、という理由の一端を垣間見るような気がする。 要するに、同じイスラム教を信奉しつつも、国によってその雰囲気に多少の違いが生じている理由のひとつがここに行きつくということである。というわけで、サウジアラビアという国は、非常に厳しい戒律を強いるイスラム教の一派を国教としており、飲酒であるとか女性の人権に対して、ムハンマドの時代そのままの感覚が適用されており、現代には通じにくい教義が温存されている。その関係でこのような悲劇が生じてくるものと考えられる。さらに、サウド家のサウジアラビアと呼ばれるとおり、国家予算とはいいながらもサウド家の家計と国家予算に区別がつかないとも言われており、そもそも選挙権なんてあってないような状況なので、選挙権について話すのはせん無い話なのかもしれないが…。しかし、オイルリッチな国、国民には数々の無償の施しがなされており、サウジアラビアの国民であれば、すべては国の高級官僚となり、十分な生活が保障されている。そのためアラブの春のような事象が起こらなかったし、今後も現在の石油収入が継続される限りは、そのような革命が起きる可能性はきわめて低い、ということは抑えておく必要があるだろう。 また脱線したが、話を元に戻す。 このように非常に厳しい戒律を適用しているサウジアラビアであるが、王族がこの厳しい戒律を厳守しているか?というと実はそうではない。運転ひとつをとっても王族の女性は自ら運転したりするそうである。その原理は、その女性の生まれてきてからの態度を見るかぎり男性的な部分が多く、従って、『男性と認められる』、との法学者の意見をつけた上で、合法化するそうだ。 → えっ??? また、サウジの王族が飲酒をする様子は当ブログでも紹介したことがあると思うが、彼らはスコッチウィスキーをこよなく愛する。(人が多い…) その理由は、コーランが禁止しているのは、ぶどうからできたアルコールであって、麦からできたアルコールであるビールとウィスキーは、コーランでは禁じられていないというものだそうだ。 → えっ??? イスラム教では、売買春は、厳しく禁じられている。ご存知の方も多いと思うが、アラブの方々(だけでもないか???)がよく利用されるエスコートクラブなる存在がある。ロンドンでもよく見かける。当地にも存在するのだが、経営しているのはイスラム教の宗教家である場合が少なくない。(えっ???) 統計を持っているわけではないが、かなりの確率でそういうことになっているらしい。で、彼らによると、そこは『結婚あっせん所』なのだそうだ。彼らの解釈では、結婚90分、離婚慰謝料100ポンド、という事だ。イスラム教では、離婚に対しては、厳しい制約が課されており、離婚のための条件を結婚当初から契約する。(契約社会なので…) 家族関係等でできるかぎり離婚を防ぎたい場合には、抑止策として離婚条件としての慰謝料を当初から高額に設定しておく、などということをするらしいのだが、この応用である、とのことだ。なお、イスラム教では、4人までと結婚できるので、売春のために妻は3人としておき、4人目の妻は時間性(笑)、ということもよくやっているようだ。。。→ えっ??? 以上、いくつか理論的には正しいような、詭弁のような事象を書き連ねてきたが、普通の感覚で考えるとやはりおかしい、というのが、普通の感覚かと思う。しかも、厳格な戒律を誇る『ハンバリ』学派の信徒にとっては、王家のこのような振る舞いが許されていいわけがない、と感じてもおかしくはないような気がする。オサマビンラディンのアルカイダは、サウジがオリジンであるが、サウジ王家のこのような腐りきった現状から、このような過激派が出てきても決しておかしくはないという意見もあるが、これらの状況を並べるとその意見もあながち間違ったものではないような気もしてくる。
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躍進著しい中東御三家の一角、カタール航空のフリート。ドーハ国際空港の利用客は順調に伸びている、とのことだが、この好調なカタール航空のトランジット客によるものが大きいと推測される。一度、たずねただけでもすぐに理解できるが、とにかく退屈な『街』ドーハである。 とはいうものの、世界の産出量の約2%を占める天然ガスの埋蔵量は世界第3位を誇り、オイルリッチである事には変わりない。しかし、退屈な国だ。 US luxury beach club brand Nikki Beach has confirmed it is to open a 52,000 square metre resort in Dubai’s Pearl Jumeira in late 2015, just weeks after confirming it had cancelled plans to open its first property in the Middle East on Doha's The Pearl Qatar (ニッキリゾートのブランドで知られるアメリカの高級リゾートクラブが、2015年後半にも、アラブ首長国連邦ドバイの人工島である『パールジュメイラ』に52,000m2の敷地を擁する新たなリゾートをオープンさせる事を公式発表した、これは1週間前に発表されたドーハの人工島、ザ・パールカタールで予定されていた同グループによる中東地区ではつとなるリゾート施設開発プランの中止と対をなすものといえる。) 記事は、この他詳細について記述されているが、興味がある方はリンクをたどっていただきたい。 ここで風が興味を引いた理由は、同社がドーハでの開発中止という結論に至った理由によるものだ。同社は正式には認めていないが、カタール政府による、ザ・パールカタール人工島内でのアルコール類禁止令に端を発するものであるとされている。ご存知のように、基本的にはイスラム教徒は、教義上、建前では飲酒を忌み嫌う。というわけで、比較的保守的な傾向が強いサウジ/クウェート/バーレーンなどではそもそもアルコール類を購入する事も消費する事もかなわない。飲酒するとしても、闇ルートのアルコール類もしく密造酒を隠れて飲酒する事となる。 一方、アラブ首長国連邦、特にドバイでは、観光客を誘致するためにはできる限りそのようなローカル色の強い規制は避けるべき、との観点からノン-モスリムであるかぎりは、飲酒に比較的寛容であるし、それを売りにしているからこそ、世界中のホテルチェーンが、ドバイに店を開いているという事情が存在する。風は、ドーハを退屈だ退屈だと非難しているが、当の本人たちが一番そのあたりを理解しており、ドバイを真似てホテル等での飲酒を認めるようになってきていたのだが、どうも保守派の反論にあったらしく、最近、飲酒に対する規制が厳しくなっているようである。政府肝いりで開発された『ザ・パール』も当初はそれらの規制を解除するということで、世界の名だたるブランドが進出を表明したのだが、再度規制を厳しくするということで、もめていたようだ。 この記事によると、中東に進出はするが、ドーハではなく、ドバイにということなので、たかが飲酒ではあるが、観光地としての条件を考える時は、たかが飲酒とはいえない、という事なのだろう。 ドバイでも、たいがい堅苦しく感じるが、中東湾岸諸国の他国と比較すると、それでもやはり天国である感じることができる。このあたりがドバイが人をひきつけている理由のひとつであるような気もする。 2022年のワールドカップは、ドーハで開催されることがほぼ確定的であるが、観客席では、ビールではなくノンアルコールのバービカンしか飲めないことになると思われる。つまらないといえば、つまらないが、行儀よく観戦?ということになるかもしれない。。。。
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トルクメニスタン。と、言われても大体がどこに位置するのかもはっきりしないのではなかろうか?中東地区を営業拠点としてテリトリーにする風にしたところで、中央アジアの〜〜タン系の国の一つ、というのが正直なところ。アフガニスタン/パキスタン/タジキスタン/カザフスタンにトルクメニスタンおひとつに過ぎない、というのが正直なところ。 トルクメニスタンは、西側をカスピ海に面し、それ以外、イラン/アフガニスタン/ウズベキスタン/カザフスタンの5カ国と国境を接している。このうち、イラン/アフガニスタン以外の国々ともども、元々はソビエト連邦を構成しており、1991年のソビエト連邦崩壊以前は、よほどの歴史好き以外にはなかなか耳にすることもない国名だったかもしれない。しかし、いずれの国もシルクロードを形成する道すがらに位置することから、古くから多くの東西間の覇権争いを経験してきた土地でもある。 そんなトルクメニスタンの首都アシュガバットからのダイレクトフライトを運行するのは、トルクメニスタンのフラッグキャリアであるトルクメニスタン航空である。いち早く、ソビエト連邦から脱退したことから、他の旧ソ連系諸国以上にすばやく旧ソ連系の機材からアメリカ系の機材への更新を成し遂げている。写真は、主力の一部をなす、ボーイング737NGの800で、B737-82Kとなる。わかるようにボーイングが割り当てたカスタマーコードは、2Kである。 ある日のアシュガバットからのフライト。EZ-A005の籍を持つ。 いろいろと調べると、このトルクメニスタン航空、トルクメニスタン大統領の訪日に伴い、B777とB737を政府専用機として羽田への来訪歴もあるようだ。少々、驚いた次第。 話をトルクメニスタンに戻す。 面積は、48.8万km2で、国土の85%はカラクム砂漠に覆われており、人口は南部の山麓に集中している。集中しているとはいえ、生活に適する場所は限られており、人口はおよそ500万人に過ぎない小国である。一方、イラン/カザフスタンに隣接するということで想像できるかもしれないが、石油/天然ガスなど豊富な化石資源を誇り、特にその天然ガスの埋蔵量は世界の約2%に達しており、イラン/ロシア/カタールに次ぎ、世界第4位の埋蔵量を誇る。 突然、ラクダの登場。なお、背景に掲示されている『撮影禁止』のかんばんは、ご愛嬌。中東では、撮影が理由で拘束されることもあるので、注意が必要だ。常に周囲に気を配る事と、早期撤収のためのルート確認をしておくことが重要である。ただし、逃げ切れない場合は、早い目にあきらめた上で、抵抗するそぶりを見せないようにする事をお勧めする・・・(笑 このラクダは、見た目の通り、ヒトコブラクダ、と呼ばれる種類で主にアラビア半島から北アフリカにかけて飼育されている。日本のテレビでよく見かける、フタコブラクダは主に、中国の天山から中央アジアにかけて飼育されている。ひとコブラクダとフタコブラクダは、背中のこぶが違うことから容易に見分けることができる。 ところで、このトルクメニスタンが、ふたコブとひとコブの生息の境界となっている事は、つい最近になって知った事である。おそらく、東側と西側からの覇権争いのちょうど中間点に位置してきたのがトルクメニスタンという国なのかな、ということをあらためて思い起こした次第だ。 先日も掲載したが、ジャンボとラクダのツーショット。なかなか、ありえない取り合わせである。(笑 このラクダ、すべて放牧中のラクダである。このラクダの集団を追いかけるように、羊飼いならぬラクダ飼いがこのラクダ集団をランドクルーザーで追いかけている。当地のエミレーツ人たちはこのトヨタ製の四輪駆動車をこよなく愛しているが、まさしくこのような用途で使っており、現代の馬だそうである。 たしかに相当な砂漠を問題なく走破する、ランドクルーザーは、まさしく、現代の馬なのかもしれない。彼らによると、とにかく壊れないのがいいらしい。。 さて、トルクメニスタン。
有史以来、様々な大国の思惑に翻弄されてきたのだが、『なく子も黙るトルクメン』と恐れられており、ロシア帝国に組み込まれる際も、また組み込まれた後もロシア軍は、その激しい抵抗に手を焼いた結果、ソ連邦崩壊時には、いの一番にその独立を認められたほどだと言う。あのスターリンでさえ、トルクメニスタン人には、ある程度の理解を与えざるを得なかった、そうだ。 現在、トルクメニスタンは、永世中立国として国連により認められているが、これにはトルクメニスタン人のこのような勇猛果敢さがある意味での後ろ盾となっている、という話をよく聞く。 まあ、大部分の国土がやせたその土地がらから農業に適さない土地に住むトルクメン人は、古くから乗馬およびラクダによる隊商を組んだ遊牧生活を続けてきた事とも関係が有るかもしれないが、とにかくある程度、棍棒を見せつけないかぎり、その国の独立を維持するのが困難であるということは広大な海という天然の要害を持つ我が国にはなかなか理解のできない事だ。 なお、砂漠の隊商というと聞こえがよいが、ようするにアリババと一緒。早い話が盗賊である・・・(笑 事を付け加えておく。毎日、戦争をしながら暮らしてきたようなものだ、ということ。 |



