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スタジオに入ってアニマトロニクス部分の声を収録してきました。アニマトロニクスというのは、ご存知でしょうが簡単に言えば撮影用の仕掛け人形のことで、数人の操演者が手足、目、口などを動かすというもの。よくテレビCMなんかで作り物の動物やら宇宙人やらがリアルに動いているように見えるのがあるでしょう、ああいったやつです。それの声を画面に当てて撮ったというわけです。こんなデジタル時代ですから、CGでやる手合いも増えているとは思いますが、見てみたらやっぱり実際の映像はCGとは違って見え、なかなかに素敵な味があるものです。 さてその帰りに、思わず「戦国自衛隊1549」を見てきました。原作は福井晴敏さんで、「ローレライ」や「亡国のイージス」に続く三本目の映画化です。今年はまさに福井さんの年ですね。それはさておき中身ですが、少し感想だけ書いてしまうので、見ていない人はここまで。少し辛口なのはご勘弁を。 物語の設定などはなかなかすばらしく、というより私は読んでいませんが原作が面白く出来ていることが予想されました。しかし映画として見たときの面白さがいまひとつに感じるのは、全体のバランスのせいでしょうか。例えば主人公が戦国時代に行くかどうか悩むくだりを、長めにたっぷり描写しているのですが、果たしてこれは必要なのかどうか。むしろ大胆にカットして、鹿賀丈史演じる登場人物などを描くことに絞っても良かったのでは。早く先が見たいですし。うーん、難しい。内容は入っているのですが。鹿賀さんも、的場浩司さんもよく、北村一輝さんなんかすごく良かった。失われた古きよき時代の気高さがあるような気がして、すっかり気に入りました。期待はずれが江口さんと鈴木京香さん。もっと厳しさが欲しかったでしょうか。しかし一番の特徴は、切り返しのカットが限りなく、イマジナリーラインを無視している(恐らくは意図的にやっている)ことです。映画を作るイロハですが、とにかく全編にこれを使っているとどうなるか・・・私は感情移入できないのです。画面がつながっている感じがしないので、気持ちまでほぐれてしまう。もともと「小津安二郎(監督)の切り替えし」というのが有名でしたが、あれは日常を逸脱しないほのぼのした物語に潜む大胆不敵な画面構成で、気がつかなければ気がつかない、きわめて珍しい技法だったわけです。しかしそれをここまで平然とやるとすると、ただ目線が片側にそろっているだけで(上手目線なら、会話する二人ともがそうなる)会話しているという印象が希薄になる。だからこの映画も総じて希薄です。戦闘シーンの特に軍勢が動くシーンなどは何がどうなっているのかわかりにくいですし。ぐいぐい引っ張っていくような求心力をもち得ないのは、この事情もあると思ってしまうのです。今時の監督さんはCMなんかを経験していて、伝統的な見飽きたモンタージュを壊すようになっているから、こういったことをするのも平気ですが、21世紀の映画はこういうのが当たり前に許されるかというと、どうか。無意識の世界では、必ずや人はそういうつながり(それは心のつながりでもある)を感じ取っていると思います。 何はともあれ、お金のかかった今時の映画ですので、今後の勉学のために、また「戦国自衛隊」の別のテイストを味わうために、あるいは北村ファン、的場ファンなんかが痺れるために、ぜひ劇場に行かれてはいかがでしょう。
(最初の原稿は、少し過激でしたので、変更を加えました) |

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まだ映画は見てませんが、アクション映画は一々カットバックの基礎を無視しても成り立つと思います。。「七人の侍」はそこを大胆に無視して描いているところも沢山あります。それは監督の演出の腕によりますが。
2005/6/25(土) 午後 6:13 [ 負け犬の遠吠え。 ]
腕によるのか、好みによるのか。律儀な私は反則だらけの映像は生理的に嫌いなんでしょう。でも確かにそうですね。アクションはテンポで見せる。しかしアクション部分のみと言わず、全編をセオリー無視で描くとどんなことになるか。ちなみにmkbig2001さんは上記の映画をご覧になりましたか?
2005/6/28(火) 午前 1:30 [ noc*o*an ]
すみません。金欠によりまだ映画を見る余裕がありません。人それぞれの好み、演出方法があると思いますので、noctomanさんの考えは決して間違ってはないです。ちょっと誤解のあるコメントごめんなさい。
2005/7/2(土) 午後 4:59 [ 負け犬の遠吠え。 ]
はじめまして。 私もこの映画拝見致しました。感想は つまらなかった です。御金もそこそこかかっているようですが漫画のようなこの映画を作る意味が理解できませんでした。意味など無い、娯楽だというような作りでもなく、かといって考えさせられるような問題提起も無く、何がいいたいのか、作者の方々が何を伝えたいのかが理解できませんでした。私は原作も拝読していませんしリメイクされる前の戦国自衛隊も拝見していませんので何かと比べてという事ではないのですが映画はやはり予算うんぬんではないなと進撃に思わされました。
2005/7/16(土) 午後 1:42 [ Ren Yabuki ]
後記は余談です。(最初の原稿は、少し過激でしたので、変更を加えました)とあります。私は発言は過激な方が好みですので変更前の文章を拝読させて頂きたかったです(笑)。
2005/7/16(土) 午後 1:43 [ Ren Yabuki ]
やっと見ました「戦国自衛隊1549」。詳しい感想はブログにて公開中ですが、鈴木京香と江口洋介はないですね。辛口ですがファーストカットから「センスないなぁ」と思ってしまいました。もっとドラマティックに始まるオープニングであってほしかった。2時間にわたるドラマの最初のカットなんだから・・・
2005/7/22(金) 午後 0:05 [ やまてん ]