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			<title>風来坊のひとり言</title>
			<description></description>
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			<copyright>Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.</copyright>
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			<title>風来坊のひとり言</title>
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		<item>
			<title>第七章　ゴミ屋敷で見つけた物　その3</title>
			<description>初めは奇声をあげながらやっていた亮太だが、次第に無口になっていく。&lt;br /&gt;
二人合わせての作業で、さすがのゴミ屋敷も地表である畳があちこちに見え始めた。&lt;br /&gt;
亮太は、畳のすぐ上に埋まっていた新聞紙を取り上げると、驚嘆の声を上げた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『平成20年！　てっことは、このゴミが形成し始めたのは3年前ってことだね。』&lt;br /&gt;
『千里の道も一歩からてことか…　つまり3年あれば　標高80僂了海できるって訳だ…』&lt;br /&gt;
『うーーん、しかしどうやって、ここで生活してたのかね』&lt;br /&gt;
『まぁ、人それぞれだからな。色んなお宅があるし…まぁそろそろ飯でも入れるか。外で休憩してろ。飯買ってくる。』&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そう言って、久雄はそばにある倒れた本棚を壁に立てかけようとした。&lt;br /&gt;
その瞬間！　足元がずぶりとはまり込み、久雄は本棚と一緒にまだ未分類のゴミの中に&lt;br /&gt;
倒れこんでしまった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『大丈夫！？』&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　亮太が、慌てて久雄の処に駆け寄り、久雄の上に乗っかった本棚を取り払った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『ダメだ、雪崩にやられたらしい。息が出来ない…』&lt;br /&gt;
『あのさぁ、それだけ声が出れば、平気だから。それより何が起きたわけ？』&lt;br /&gt;
『どうもこの下に何かあって、それが踏み潰したみたいだな。』&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
二人がそこを掘り進めると、そこから発掘されたのは、折り畳みのベッドだった。&lt;br /&gt;
続いてその膨らみの中からをすっかり忘れてしまった布団と枕が相次いで発見された。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『ここで寝てたのかね？』&lt;br /&gt;
まとわりつくゴミを払いながら、ようやくベッドや本棚を外に運び出した後、更にその下に眠っている化石化した品物の数々を分類していると、亮太がまた奇声をあげた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『オー！　　お父さん　お宝発見だよ』&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
お菓子の入っていた鉄の箱の中から出てきたのは、昔のJリーグのカードだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『いや、懐かしいねぇ。これも　これも』&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
亮太は夢中になって、箱の中のカードをめくっている。&lt;br /&gt;
そう言えば、確かにこれに夢中になって、Jリーグチップを買いまくっていたことがあった。&lt;br /&gt;
次から次へカードが欲しくて、チップスを食べまくり夕飯が食べられなくなるどころか、&lt;br /&gt;
トイレで吐いていたくらいだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『お父さん、これもらっていいかな』&lt;br /&gt;
『いいんじゃねぇか、特に残して欲しいリクエストはなかったしな。ただ現金や通帳とか&lt;br /&gt;
印鑑とかあったら教えろよ。そういうのは大家さん通じてご家族に渡さなきゃだめだ。』&lt;br /&gt;
『はいはい、そりゃまそうだけどね、これはじゃぁバイト代の補てんってことで…』&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　　　　　　　　X　　　　　　　　　　　　　X&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
お昼前に、ようやく部屋全体の様子が見えてくるようになって食事にすることになった。&lt;br /&gt;
とは言え、部屋の中で食事をとる気にもなれず、車に戻ってのほか弁だった。&lt;br /&gt;
亮太は、食事もそっちのけでさっき掘り当てたカードを丁寧にチェックしている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『あ～、このカード　なんでこんないたずら書きしてんのかなぁ。ったく…』&lt;br /&gt;
『え？　どうしてだ？　お前だって昔　よくやってたじゃないか』&lt;br /&gt;
『そうねぇ・・・でも　今となってはバカなことだったと反省してるよ。』&lt;br /&gt;
『反省は、そこだけじゃないだろ。今を考えたら、もっと根本的な処があるんじゃないか』&lt;br /&gt;
『わかってます。お母さんにもブチブチ言われてるんだから、これ以上言わないでよ。&lt;br /&gt;
　お父さんだって後悔や、反省しているのに言われ続けたら嫌になるでしょ』&lt;br /&gt;
『まぁな・・・』&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
二人の間に　語られたくない分だけの間が、通り過ぎていく。&lt;br /&gt;
その沈黙を破る様に、久雄がぼそりと呟いた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『俺はもう間に合わないかもしれないけどなぁ、亮太はまだ間に合うんだから・・・』&lt;br /&gt;
『え？なに？　どういうこと？』&lt;br /&gt;
『あくせくあくせく働いて、気づいたら50過ぎてた親父が、まだ間に合うって言うんだからさ、素直に聞いとけよ。　まぁ、それが気づかないのが若いっとことだけどな。』&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
久雄は、そう言うと車から出て、アパートの現場へと戻っていった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『もう一頑張りするぞ、今日中にあの中の物、全部片付けるからな。カード眺めるのは家帰ってからだ。　さぁ仕事開始！』&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
亮太はそれを聞くと慌ててそのカードをその箱をしまいこみ、残りの弁当をかきこんだ。&lt;br /&gt;
&amp;#8195;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/nogawakids/37559197.html</link>
			<pubDate>Mon, 18 Feb 2013 16:58:30 +0900</pubDate>
			<category>練習用</category>
		</item>
		<item>
			<title>第七章　ゴミ屋敷で見つけた物　　2011年　3月28日　その②</title>
			<description>「いやぁ、こりゃぁすごいね。これで日当五千円は、安すぎじゃない』&lt;br /&gt;
「バカ言うな、失業中のお前には高いくらいだ。昼飯も食わしてやるんだからな」&lt;br /&gt;
「じゃぁ、昼飯はどこかファミレスぐらいで食べさせてもらわないとね。」&lt;br /&gt;
「弁当だよ、弁当！　近くのコンビニで買うか　ほか弁屋で買うんだ」&lt;br /&gt;
「はぁ・・・仕方ないけどさ、この部屋で食うのだけは勘弁してほしいなぁ」&lt;br /&gt;
「当たり前だ、車の中か外で食べりゃあいい。とりあえず頑張り次第で弁当は奮発する」&lt;br /&gt;
「なるほど、じゃぁ、それを当てにして頑張りますか」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
亮太は、ゴム手袋とマスクをしっかり装着するとゴミ袋を持って猛然と分類を始めた。&lt;br /&gt;
久雄は、自分よりも背が高くなった息子の姿を見ながら、こいつも自分自身もどこか大きな穴にはまりこんで、もがいているように思えて仕方がなかった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
自分自身は、気がつけばドラマの世界からすっかりお声がかからなくなって、こういう仕事を始めてしまった。しかしこの仕事に精を出せば出すほど、ドラマの仕事から声がかからなくなり、自分の行きたい道を進むという行為と日々の生活の為に働くという事とが板挟みになって自分を苦しめていく。&lt;br /&gt;
息子は、たまたまサッカーが好きというだけで、スポーツ関連に専門学校に進学した。結果、そこからたまたまアルバイトの募集があったスポーツ番組を制作する制作会社で働き始め、その後、あっさりとそこで就職が決まってしまった。&lt;br /&gt;
久雄としては、『カエルの子は蛙』という諺にあるように『ドラマ』ではないにしろ『テレビ業界』に身を投じた息子を応援していたのであったのだが・・・&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
新入社員は、全て自分の思い通りの部署にいつまでもついていられるような甘い現実は無いという現実の壁に、就職して一年ちょっとでぶち当たってしまった。&lt;br /&gt;
スポーツから深夜のニュース報道番組の異動。　&lt;br /&gt;
昼過ぎに出勤して朝帰りが続く苛酷な労働は、好きな部署ならともかく　自分の得意としない分野では、モチベーションを保つことが出来ずに、本人は悩んだ末、退職を決めた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『自分の能力に限界を感じて見切りをつけるなら早い方がいい。だからこいつの選択もあながち間違ってはいないんだ。』&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
久雄は自分自身の半生を顧みると頭ごなしに怒る事も出来ないでいた。&lt;br /&gt;
だから家でゴロゴロしている亮太を苦々しく思いながらも、何とか自分自身で方向性を見つけるまで待ってみようかと思い、ずるずると時間だけが過ぎ去っていたのだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『ゴミ屋敷の仕分けのバイトで働かせながら、ゆっくり話でもしてみるか…』&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
こうして久雄は、家でゴロゴロしている息子の亮太に、日当五千円に昼飯付を約束して&lt;br /&gt;
朝から一緒の車に乗って、この現場にやってきたのだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（この章　更に次回へと続きます）</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/nogawakids/37528559.html</link>
			<pubDate>Fri, 08 Feb 2013 22:26:30 +0900</pubDate>
			<category>練習用</category>
		</item>
		<item>
			<title>書きたい事があるけれど・・・</title>
			<description>どういう風に書いたらいいか、わからずに毎日が過ぎていっている感じだなぁ&lt;br /&gt;
ブログで愚痴をこぼしたくないけれど・・・&lt;br /&gt;
自分自身の悩んでいる事を書き連ねていいのかどうかわからないなぁ&lt;br /&gt;
書きかけの小説を書きあげたいのに、モチベーションが上がらないなぁとか&lt;br /&gt;
(実は、殆ど書けてるのに推敲するのにためらっている)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そんなことをしているうちに　もう2月になってしまった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
要するに　書くと言う習慣が失われてしまったら　それまでだってことなんだなぁ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このところ　その情熱が失われてしまっている事に　一番落ち込んでいる感じだな&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
うーーん　頑張らないと　とにかく　こうして書き連ねることから　始めないといけないよね&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ブログって　誰の為に書いているんだろう？？？　&lt;br /&gt;
始めた時は　もっと気楽に書いていたような気がするな&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
初心に戻るのもいいかもしれない&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
9月には、53歳になるのに、　私　袋小路にはまって迷い込んでいます</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/nogawakids/37521919.html</link>
			<pubDate>Wed, 06 Feb 2013 18:30:24 +0900</pubDate>
			<category>練習用</category>
		</item>
		<item>
			<title>第七章　ゴミ屋敷で見つけた物　　2011年　3月28日　</title>
			<description>&lt;p class=&quot;img&quot;&gt;&lt;img src=&quot;https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-b5-51/nogawakids/folder/1199429/36/37139136/img_0?1356964400&quot; width=&quot;560&quot; alt=&quot;&amp;#x0030a4;&amp;#x0030e1;&amp;#x0030fc;&amp;#x0030b8; 1&quot; class=&quot;popup_img_636_985&quot;&gt;&lt;/p&gt;&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;この部屋を片付けて三日目になった。&lt;br /&gt;
結局引きうけたものの、この予算では2トンも借りられないし、人を雇う事もできない。&lt;br /&gt;
仕方ないので日数をかけても一人でやるしかないのだと腹をくくった。昨日まではベランダにあったゴミの山を片付けるのに費やされてしまったが、今日は玄関のすぐ横にある開かずの下駄箱や、ゴミに埋没してわからなくなった土間と廊下の境界線を発掘しなければならない。&lt;br /&gt;
表面はコンビニのビニール袋や透明のビニール袋で覆われているが、そこをめくっていくと、その下には新聞紙や雑誌などの紙類やペットボトルや空き缶が埋まっている。&lt;br /&gt;
下駄箱を開けると、そこに靴はなかったが、飲み干したワインの瓶がご丁寧にワインセラーのようにキチンと並んで上の段までびっしりと詰め込まれていた。&lt;br /&gt;
久雄は、それらを紙雑誌類、ビン類　空き缶　ペットボトルと　それ以外は金属と雑品という風に仕分けをして籠に入れながら部屋の中に向かって少しずつ進んでいくのだ。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;ゴミ屋敷の片づけは登山と同じで、先のゴミ山を見ていてるとため息が出るばかりなので&lt;br /&gt;
とりあえず目の前のゴミを片付けることが一番重要なのだ。&lt;br /&gt;
そして一つ一つを片付けていけばいつかは見晴らしのいい景色の処へ必ず出られる。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『しかし登山もそうだけど、撮影の段取りにも似ているかもしれない』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;自分で考えた言葉を反芻してもう一度考え直してみるのは、自分の悪い癖かもしれない。&lt;br /&gt;
ドラマの撮影には、撮影そのものよりも準備が全てだ。台本に基づいてスタッフを選び、役者を決めてロケ場所や関係者の協力を募って一本の作品を作っていく。&lt;br /&gt;
作品が大きくなればなるほど、その所帯は大きくなり各パートや関係者の意見が乱れ飛ぶから、そう言う人達の意見を聞いて関係調整するのは助監督の仕事だ。&lt;br /&gt;
ゴミ屋敷の片付けも、依頼人の意見を聞きながら大事な品物を探しつつ、ゴミを分類していく。同時にお手伝いに来て貰った仲間への作業分担や、現場への車の手配やゴミの搬出方法の段取りも、きちんと決めておかないと集合住宅だとすぐに苦情が来るし、作業にも無駄な時間がとられてしまう。&lt;br /&gt;
つまりそういった根回しができていないと、費用がかさんで赤字になってしまう事もある。&lt;br /&gt;
しかしドラマも片付けも、初めから負け戦の仕事がある。&lt;br /&gt;
大作の予算もないのに、撮りたい映像にこだわって自分の意志を曲げない監督。衣装合わせの段階で脚本には何の不満もないと言っておきながら、現場でいきなりこの台本はおかしいと駄々をこねる役者や遅刻が常習になって、それが原因で現場の空気がだらけてしまう作品を経験すると、準備段階で今度の勝負は見えてくることがある。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;しかしこの片付けも、どうやら負け戦のようだ・・・&lt;br /&gt;
一人でコツコツやるのはまるで自主映画のようで経費もかからないが、その分日数もかかってしまい、日当計算で行けば大した儲けにはならない。さらに毎日どこかの街を流すことで声をかけられるチャンスを逃していると思うと何だか妙に気が焦ってくる。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;それにしても最近ちっともお声がかからなくなったドラマの仕事。&lt;br /&gt;
たまに話が来ても、しばらくすると他の人に決まったからと言って丁重に断られてしまう。&lt;br /&gt;
それが立て続けに7回も8回も続けば、自分の年齢も考えてそろそろ助監督は廃業なのかという気持にさせられてしまう。&lt;br /&gt;
大学を出て30年近く、あちこちの会社を渡り歩いて監督の仕事をしたのは数えるほどしかない自分の境遇を今更悔やんでも仕方の無い所まで歩いてきてしまった。&lt;br /&gt;
人は人生の分岐点を何処かで間違えたとしたら、それに気づくのは一体どれくらい歩いてから気がつくのだろう？&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;そんな事を考えながらゴミ屋敷を片付けていると、頭の中に憂鬱なバグがどんどん溜まっていくのが感じられていく。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;「このままじゃやばいなぁ　　やっぱり一人雇うかな…」&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;久雄は、携帯を取り出して何処かへ電話をかけ始めた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;（この章　次回へと続きます）&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/nogawakids/37139136.html</link>
			<pubDate>Wed, 19 Sep 2012 00:14:23 +0900</pubDate>
			<category>練習用</category>
		</item>
		<item>
			<title>第六章　　飛んでしまった人達</title>
			<description>&lt;p class=&quot;img&quot;&gt;&lt;img src=&quot;https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-b5-51/nogawakids/folder/1199429/20/37124620/img_0?1347547809&quot; width=&quot;560&quot; alt=&quot;&amp;#x0030a4;&amp;#x0030e1;&amp;#x0030fc;&amp;#x0030b8; 1&quot; class=&quot;popup_img_1600_1200&quot;&gt;&lt;/p&gt;&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;「青ちゃんかい？」&lt;br /&gt;
「え？」&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;突然声をかけられたのは、コンビニの駐車場の前だった。&lt;br /&gt;
青木は気分転換にコンビニに入ったものの、あの地震以来すっかり品物が並ばなくなった店内に被災地とは違う買い占めの品不足に腹立たしいものを感じて外に出た時、見覚えのある軽トラが入ってきて中から一人の男が声をかけてきたのだった。&lt;br /&gt;
その男は、青木が昔いた行商の会社の元専務　今は二代目の社長になった竹一だった。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;「ああ、どうも御無沙汰しています。」&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;青木も野田もかっては加藤商事に世話になっていた時期があった。&lt;br /&gt;
とはいえ野田は、ドラマの仕事の合間に季節労働者的に働いていたが、青木は4年前までそこで焼芋や網戸　物干し竿を売る行商の仕事をしていたのだ。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;「どうだい？景気の方は」&lt;br /&gt;
「さっぱりですよ、荷台にはろくなもん積んでないし・・・コンビニ店内と一緒ですよ」&lt;br /&gt;
「そうだな、これから先どうなっちまうんだろうな。うちも今年はきびしいよ。あの地震で、東北に竿売りに行けなくなっちまった。」&lt;br /&gt;
「確かに…でも東北の支店の連中は無事だったんですか？」&lt;br /&gt;
「まぁね、ほとんどの奴は無事だったよ。」&lt;br /&gt;
「と言うと、誰か被害にあったんですか？」&lt;br /&gt;
「いやぁ、被害にあったかどうか、まだ判んないだけどね。あの地震以来　ぷっつり定時連絡ないのよ」&lt;br /&gt;
「それって津波かなんかにやられたんですかね。岩手とか宮城県のあたりの海岸線走ってたら…」&lt;br /&gt;
「まぁね、前日が大船渡だったからなぁ・・・そのまま行くともろにぶち当たるわな。でも、そうとも&lt;br /&gt;
　限らねえんだな。これが…」&lt;br /&gt;
「飛んだってことですか？」&lt;br /&gt;
「うーーん、飛んだといやぁ、たぶん飛んだんじゃねえかと思うんだよな。もちろん向こう岸まで飛んだっていう可能性もあるんだけどな。アハハ…」&lt;br /&gt;
「どっちにしてもそこまで追い詰めてたってことなんでしょ。それってやっぱり…」&lt;br /&gt;
「親父の時代じゃないんだから、そこまではひどい事してないよ。でもさ、どう？　青ちゃん　東北に行ってみないかい？」&lt;br /&gt;
「いやぁ、俺　無理ですよ。毎月生活ギリギリでやってますから」&lt;br /&gt;
「タダなんて言わないからさ　見つけてくれたら謝礼するからさ。」&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;青田が物干しの行商を辞めたのは、先代の社長が亡くなったのがきっかけである。&lt;br /&gt;
いい意味でも悪い意味でも先代は、カリスマ性のある人物だった。&lt;br /&gt;
社長は高度成長期の時代と共に、物干しの行商で一財産を築きあげた男だった。&lt;br /&gt;
物干し竿や網戸を製造する工場を自分で持ち、日本各地に支店を作り上げ、日本の行商の中でトップを走り続けた男だった。&lt;br /&gt;
彼は十数年の経験から築き上げた行商のノウハウを社員全員に叩きこんだ。&lt;br /&gt;
スピーカーの鳴らし方や客が出て来そうな地域の見分け方、客との値段交渉の駆け引き等を、身振り手振りを交えながら熱心に新人に教え込んでいた。&lt;br /&gt;
しかしその熱心な教育の期待に応えられないなまけモノの社員には鉄拳制裁も辞さないし、会社が社員達に行商の品物を卸す時も利息をつけて貸し付ける事をしていた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;&lt;pre class=&#039;wiki&#039;&gt;『どんなに懇切丁寧に教えても、行商は自力で客を見つけてお金を貰ってこそ一人前
　それが出来ない奴は、ここに居ても沈んでいくだけ』
&lt;/pre&gt;

&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;そう言う割り切りで、売上の悪い連中を社員寮に住まわせては厳しい取り立てを強いていたのだった。&lt;br /&gt;
　結局この方針に耐えきれずに会社を去る人間は数知れずいたし、借金を残したまま車を置いて逃げ出す者も少なからずいたのだった。&lt;br /&gt;
こうして消えていった男たちを、「飛んだ」とか「とんこいた」という言葉で語れることになった。&lt;br /&gt;
もちろん飛んだからといって簡単に許してくれる訳はなく、日本各地に散らばっている&lt;br /&gt;
行商の仲間のネットワークで必ず見つけ出された男たちは、更なる借金地獄に落とされて寮に強制的に住まわされていた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;「どん亀さんって覚えてるかい？」&lt;br /&gt;
「もちろん、俺が入った頃、店長やってましたからね。」&lt;br /&gt;
「そうだったかな。何しろあの人　評判は悪かったけどね。それでも金はちゃんと入れてたし、今じゃ古株中の古株だから、多少借金があっても余り催促しなかったんだ。&lt;br /&gt;
それが、裏目に出ちまってな。あの地震の日から、ぷっつり連絡とれねえんだ。」&lt;br /&gt;
「いや、それって飛んだっていうより、津波に遭ったってことじゃ…」&lt;br /&gt;
「だから向こう岸まで飛んだのかもって言っただろ。しかしそれにしても車も発見されてねえみたいだしな。携帯も津波の後、翌日までは呼び出し音が鳴ってたんだよ。これってよ、本人がまだ生きてるってことじゃないか？」&lt;br /&gt;
「まぁ…可能性はありますね」&lt;br /&gt;
「野郎も考えたよな。とんこくには絶好のチャンスよ。今の東北で人探ししたい奴は山ほどいるけど、行方の分からない人はそれ以上に沢山いるんだからな。」&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;青木は、その話を聞くと幼い頃のあの震災の後に避難所暮らしが蘇ってきた。&lt;br /&gt;
それはもう思い出したくない記憶の数々だった。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;「どうしたいんですか？　ドン亀さんの首に賞金首でもかけてようって言うんですか？」&lt;br /&gt;
「なるほど賞金首か、そりゃぁいいや。青ちゃん　見つけてくれたらお礼するよ。そうだなあいつの借金の一割が礼金だ。奴はお尋ね物の賞金首だからな。どう？やってみない？」&lt;br /&gt;
「どん亀さんの借金ってどのくらいなんですか？」&lt;br /&gt;
「ざっと700万ってとこかな。まぁ見つからないとどんどん利息も溜まるからな。&lt;br /&gt;
　毎日賞金首の値段も上がっていく訳だけど。まぁその辺は捕まった時に考えるよ。」&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;竹一は、そう言ってニヤリと笑うと青木の肩をぽんと叩いて車に乗り込んだ。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;「気が向いたら会社に来てくれよ、物干し竿も格安で卸すからさ。それじゃ待ってるぜ」&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;竹一の車がそう言って走り去った後、青木は今日一日がとんでもなく憂鬱な一日に&lt;br /&gt;
終ることを予感していた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/nogawakids/37124620.html</link>
			<pubDate>Thu, 13 Sep 2012 23:50:09 +0900</pubDate>
			<category>練習用</category>
		</item>
		<item>
			<title>第五章－②　　訳ありの物件　</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;&lt;img src=&quot;https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-b5-51/nogawakids/folder/1199429/57/37108157/img_0?1347171315&quot; width=&quot;560&quot; alt=&quot;&amp;#x0030a4;&amp;#x0030e1;&amp;#x0030fc;&amp;#x0030b8; 1&quot; class=&quot;popup_img_640_360 clearFix alignRight&quot;&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;長沼は、久雄に渋々事の事情を語り始めた。&lt;br /&gt;
「あの家の住人がさぁ・・・、誰にも言わないでよ　あの部屋で死んじゃったのよ」&lt;br /&gt;
「自殺ってこと？」&lt;br /&gt;
「いや、事故なんだけどね。　あの日よ　3月11日」&lt;br /&gt;
「じゃぁ　地震の被害で亡くなったってこと？」&lt;br /&gt;
「まぁね、それが直接の原因だけど…本人以前から引き籠り状態でさ、食事も満足にとらない状態だったらしいのよ。そこへあの揺れがきて本棚がバーンと倒れてきて動けなくなってさ。声を出して助けを求めることも出来なくなって、つい最近　大家さんが&lt;br /&gt;
家賃のことで話しをしに部屋に入った時に見つけちまったらしいんだ。」&lt;br /&gt;
「はぁ…」&lt;br /&gt;
「もちろん　大家さんも　親御さんに連絡を取ろうとしたんだけどね。これがまた連絡とれないんだ。それで仕方なく警察に届けてご遺体を預かってもらったはいいけどさ。&lt;br /&gt;
いつまでも部屋をこのままにしていても近所から苦情がひどくてさ・・・」&lt;br /&gt;
「いやぁでも、勝手に片付けたらまずいでしょ！！」&lt;br /&gt;
「だから親御さんだって、消息が不明なんだから　仕方ないじゃない」&lt;br /&gt;
「えっ？？」&lt;br /&gt;
「津波でやられたらしいんだ。まぁ大家さんが言うには、死亡者の名簿に載っていないけど、南三陸の漁港近くで民宿やってたって言うから・・・あのあたりだいぶ被害が&lt;br /&gt;
大きかったろ。まだ消息不明って　多いんだよね」&lt;br /&gt;
「・・・・」&lt;br /&gt;
「まぁ　あのアパートもだいぶ老朽化が進んでいてさ。あの地震の影響で他の部屋の住人から、床が傾いてるとか　ドアの開きが悪くなったとかいう苦情が殺到していてさ。&lt;br /&gt;
リフォームすると言うよりむしろ全部建て直す方がいいんじゃないかって大家さんと&lt;br /&gt;
話はしているんだけどね」&lt;br /&gt;
「つまりあの部屋を片付けて、その勢いで他の部屋の住人にも出ていってもらいたい&lt;br /&gt;
という訳なんですね。　いやぁしかし　もしですよ。親御さんと連絡取れた時は、部屋の物ぜーーんぶ片付けた後で　思い出の品が一つもないって　こりゃまずいでしょ」&lt;br /&gt;
『そりゃそうだけど…　あれ見たでしょ。残す物ったって、何残すのよ。ぜーーんぶ&lt;br /&gt;
　ゴミだもの。』&lt;br /&gt;
『長沼さん、俺たちにとってはゴミでも、本人に取っちゃ宝物ってことよくあるんですよ。とにかく勝手に片付けた後でこっちにクレームつけられたら、嫌ですからね。』&lt;br /&gt;
『頼むよ、今度埋め合わせするから。』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　どうやら長沼は、あちこちの業者にも依頼をしたが断れたことを白状した。そして&lt;br /&gt;
親御さんに連絡がついても決して久雄の処にクレームがつかないことも約束し、また&lt;br /&gt;
大事そうなものがあった場合、取っておいてくれればこちらで保管することも約束した。&lt;br /&gt;
こうした話し合いの末、最終的には久雄が折れることになった。&lt;br /&gt;
よくある話だが、次はいい仕事回すからという空手形である。&lt;br /&gt;
わかっているものの、抗う事は出来ない位の経済状況である。&lt;br /&gt;
久雄はその日遅くまでゴミを分類しつつ荷台に積みこみ、家路についたのだった。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;その頃　青木も昔いた会社の社長に呼び出されて　とんでもない依頼をされていた・・・&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/nogawakids/37108157.html</link>
			<pubDate>Sun, 09 Sep 2012 06:42:15 +0900</pubDate>
			<category>練習用</category>
		</item>
		<item>
			<title>第五章　訳ありの物件　　2011年　3月25日</title>
			<description>&lt;p class=&quot;img&quot;&gt;&lt;img src=&quot;https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-b5-51/nogawakids/folder/1199429/63/37088463/img_0?1346825768&quot; width=&quot;560&quot; alt=&quot;&amp;#x0030a4;&amp;#x0030e1;&amp;#x0030fc;&amp;#x0030b8; 1&quot; class=&quot;popup_img_640_930&quot;&gt;&lt;/p&gt;&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『目的地に到着しました。』&lt;br /&gt;
ナビの指示で到着したものの、狭い路地に古い家がひしめき合っていて、どこが目的の物件なのか判らない。&lt;br /&gt;
仕方なくメモを片手にアパートを探していると、道の向こうで不動産屋の長沼が姿を見せた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『野田さん、こっちこっち』&lt;br /&gt;
『あ、はい。』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;案内されてアパートに行くと、そこには気難しそうな50過ぎの女性が待っていた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『こちら、ここの大家さんで東さん。』&lt;br /&gt;
『あ、どうも　すっきりサービスの野田です。』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;大家の東は、久雄を値踏みするようにじっと見つめると、挨拶もないままに部屋の前に&lt;br /&gt;
移動した。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『ここなんだけど、片付けるのにいくらかかる？』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;久雄は、ドアを開けた途端、その惨状に思わず息をのんだ。&lt;br /&gt;
その部屋の玄関からずっと部屋の中まで、床が見えない。&lt;br /&gt;
コンビニのビニール袋やら潰した空き缶やらペットボトルそして空き瓶が表層をなし&lt;br /&gt;
その奥の部屋までスロープのようにずっとゴミが堆積していた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;久雄はスピーカーを鳴らして街を流すだけでは売上が上がらない事を痛感しはじめてから、自分でチラシを作って不動産屋に置かせてもらう作戦を展開し始めた。&lt;br /&gt;
アパートの置きっぱなしの自転車や、引越の時に勝手に置いていった残置物等は、大家さんや管理会社の悩みの種だ。また新しい家を決めて引越を考えれば当然不用品を処分することだって大いにある。&lt;br /&gt;
つまりそういう人向けのチラシを作れば、必ず需要はあるはずだ。&lt;br /&gt;
そう見込んでのチラシ作戦は、大爆発こそしなかったが、忘れた頃に散発的なヒットを繰り返していた。&lt;br /&gt;
そしてそのチラシを見て最初に電話をしてきた長沼不動産屋は、なぜか久雄を妙に気にいったらしく、月に一回くらい何かと電話をかけてくる貴重なお得意様だった。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『野田さんさ、このゴミ一日で片付ける事は出来ないよね。』&lt;br /&gt;
『いや、人を３人位呼んで一気にやれば一日で片付きますよ。ちょっと失礼します』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;久雄は、大家さんに断って中に上がり込もうとした。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『土足で構わないからね。』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;長沼の言葉に頷きながらも、この惨状では靴を脱ぐ気は、初めから無かった。&lt;br /&gt;
部屋に入ると、大きな本棚が倒れており、中にある本が散乱し、それが更にゴミの標高を高め、山の頂点に上がると背の低い久雄でも手を伸ばせば天井に手が届くのではないかと思うほどの高さにまで成長していた。&lt;br /&gt;
部屋の回りをぐるりと見回すと、倒れた家具以外他に家具は見当たらない。壁にかかったスーツと冬物のジャンバーだけが、何もない壁に所在なくぶら下がっている。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『2トンが2台位かな。一日でやるなら３人、イヤ、４人は、欲しいかな。』&lt;br /&gt;
『うーん。まぁ、その位いないと片付かないかな。』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;長沼は、何度も頷くと、大家さんの方に向き直って愛想笑いをした。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『東さん、一日でパッと片付けた方がいいんじゃないですか？その後リフォーム入れれば、月末には新しい人入れる事も出来ますし・・・』&lt;br /&gt;
『・・・』&lt;br /&gt;
『いつまでもこの状態じゃ、アパートの他の住民からも苦情が来るでしょう。』&lt;br /&gt;
『・・・』&lt;br /&gt;
『じゃぁ、野田さんに頼んで、やってもらいましょうか？』&lt;br /&gt;
『費用はいくらなの？』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;核心をついた大家さんのひと言に、久雄もうーーんと考え込んだ。&lt;br /&gt;
人を多く呼べば、その分、日当もかかるしトラックも借りなければならないだろう。&lt;br /&gt;
しかしここで余りにも高い値段を出して断られたら元も子もないのだ。しかしこれだけ片付いていないゴミ屋敷は分類も大変だし、中からとんでもないものが出てきたら、それだけでとんでもない処分費で大赤字になる恐れもある。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『30から35ってとこですかね。』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;久雄は恐る恐る値段を言ってみると、大家は顔色一つ変えず答えた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『ダメね。全然ダメ。そんな金額絶対出せないわ。』&lt;br /&gt;
『しかし、一日で片付けるなら、人を頼んで大型トラックも借りたら、経費だってその…だいぶかかりますし、これ以下の金額で売れる人はいないと思いますけどね。』&lt;br /&gt;
『私も手伝うから、他に人頼まなければいいじゃない。それに大きな車頼まずに、今のトラックで何回も往復すればいいじゃない。』&lt;br /&gt;
『それじゃ時間かかって、一日じゃぁ終わりませんよ。』&lt;br /&gt;
『それなら何日来て構わないわ。要するに安くしてくれればいいの。月末まで片付けてくれればいいわ。だから10万でやって！それ以上出さないからね』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;大家は、そう言うと　そのゴミ屋敷の中をずかずかと踏みつけて出ていった。&lt;br /&gt;
彼女の出ていった足跡がへこんで、そこからまた東京２３区指定のゴミ袋が発掘された。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『はあ…』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;その剣幕に久雄は困り果てていると、長沼が足元に気をつけながら近づいてきた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『なんとかやってよ。大家さんも、ああやって頼んでるんだからさ。』&lt;br /&gt;
『いや、とても頼んでいる態度とは思えないですけど。』&lt;br /&gt;
『そうなんだけど、他の業者も皆手引いちゃったのよ。もういないのよ。頼むよ。』&lt;br /&gt;
『しかしこの量は半端じゃないですって。他の部屋からもクレーム来るだろうし、第一あそこに住んでる人どうしたんですか？本来ならお金出すのはその人でしょ！』&lt;br /&gt;
『うん、確かにそうなんだけどね。居なくなっちゃたんだ。だから大家さんも、ねぇ』&lt;br /&gt;
『夜逃げですか』&lt;br /&gt;
『いや、そうじゃなくて』&lt;br /&gt;
『でも、いないならいないで保証人とか親に連絡するなりして費用出して貰えばいい訳でしょ。大家さんもそれは…』&lt;br /&gt;
『いやだからさ、その親も連絡付かないのよ。だから困っちゃってさ』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;長沼は、途方に暮れたように大きなため息をついて話し始めた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/nogawakids/37088463.html</link>
			<pubDate>Tue, 04 Sep 2012 22:23:30 +0900</pubDate>
			<category>練習用</category>
		</item>
		<item>
			<title>第四章　東松島の思い出　2011年　4月27日　</title>
			<description>&lt;p class=&quot;img&quot;&gt;&lt;img src=&quot;https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-b5-51/nogawakids/folder/1199429/81/37077181/img_1?1346580133&quot; width=&quot;560&quot; alt=&quot;&amp;#x0030a4;&amp;#x0030e1;&amp;#x0030fc;&amp;#x0030b8; 2&quot; class=&quot;popup_img_640_427&quot;&gt;&lt;/p&gt;&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;&lt;img src=&quot;https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-b5-51/nogawakids/folder/1199429/81/37077181/img_0?1346580133&quot; width=&quot;560&quot; alt=&quot;&amp;#x0030a4;&amp;#x0030e1;&amp;#x0030fc;&amp;#x0030b8; 1&quot; class=&quot;popup_img_640_427 clearFix alignRight&quot;&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;本三景に数えられる宮城県松島町の隣にある東松島市は宮城県中部、仙台湾沿岸に位置する市であり『奥松島』とも称される風光明媚な土地であった。&lt;br /&gt;
だが地形というのは、時にくっきりと被害の明暗を分けることになった。&lt;br /&gt;
隣町の松島町は、遠浅の他島海という地勢が津波の勢いを減衰させ、その被害は軽微で済んだのだが、東松島はあの日の津波の襲来によって死者1000人以上を出し、市内全体の三分の二を超える11,000棟が全半壊する被害を負ったのである。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;その東松島は久雄にとって忘れられない町だった。&lt;br /&gt;
彼本来の仕事は行商ではなく、ドラマの助監督である。&lt;br /&gt;
彼は大学を卒業してから、ずっと一定の会社に属することなく、フリーという立場で転々とあちこちの会社を渡り歩いてきた。&lt;br /&gt;
若い頃は、あちこちで修行するのが勉強になるとか言っていたが、結局は短気で上の物と喧嘩する性格が災いしていた。&lt;br /&gt;
その為に自然と仕事が減っていき、結局　ドラマの仕事が無い時に行商の仕事を始めた。&lt;br /&gt;
それが一つの始まりで、ドラマの仕事の無い時は行商をやるというパターンが出来た。&lt;br /&gt;
結局その滑り止めの仕事があることで、ますますドラマの仕事は減っていった。&lt;br /&gt;
そんな久雄だったが、ようやく監督デビューする作品とめぐり合えた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;地方を舞台として二時間ドラマの舞台は、東松島市と松島町であった。&lt;br /&gt;
そしてその時の町を挙げての撮影協力は本人にとって忘れない思い出となっていた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;久雄は災害報道の番組や新聞を見た時も、自分の世話になった町が被害を受けているという事実だけしか注目していなかった。&lt;br /&gt;
人間とは　えてして、そういうものかもしれない。&lt;br /&gt;
だからこの旅の決意をした時、どうしてもあの景色を見たくなったのである。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;それは報道の目でも無ければ、野次馬的な好奇心でも無い。&lt;br /&gt;
強いていえば、自分の中の感傷的な物に触れたいという欲求かもしれない。&lt;br /&gt;
だからこそ、すぐにみちのくへ行く決心がつかなかったのだろう。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;軽トラが高速を降りてしばらく走っても、松島までは大きな変化は見られなかった。&lt;br /&gt;
町全体が妙に埃っぽいのと、道路沿いに多少泥が溜まっていることや、閉店している店舗がちらほら見える程度のものだった。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;しかし運河沿いの野蒜地区に入ると、景色は突如一変した。&lt;br /&gt;
防風林は見事になぎ倒され、道は未舗装になって砂混じりのでこぼこ道に変わっていた。&lt;br /&gt;
一階部分だけをえぐり取られるようにして波にさらわれた建物の数々。&lt;br /&gt;
津波が来た時間に止まっている時計や、玄関の屋根に津波から取り残されてぶら下がっている鳴子人形。&lt;br /&gt;
その一つ一つが、周り舞台となって目の前に飛び込んでくる。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『阪神淡路地震の時は津波が来なかったからだぁな、こういう被害はみたことねぇよ。&lt;br /&gt;
てか、テレビで見たのは作り物みたいだったけど、これが本物だぁな』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;&lt;img src=&quot;https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-b5-51/nogawakids/folder/1199429/81/37077181/img_3?1346580133&quot; width=&quot;560&quot; alt=&quot;&amp;#x0030a4;&amp;#x0030e1;&amp;#x0030fc;&amp;#x0030b8; 4&quot; class=&quot;popup_img_1280_854 clearFix alignRight&quot;&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;「これだけ何もかも壊れちまうと、不用品回収の軽トラなんて何の役にも立たねえな。」&lt;br /&gt;
「青木、ここで商売する気か？」&lt;br /&gt;
「まさか！　行政と癒着した大手が受けて一片付けるんだろ。出番なんてあるもんか」&lt;br /&gt;
「だろうな・・・でも　一体いつになったらきれいになるのかな」&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　二人は次々と現れる景色に圧倒されて無口になっていった。&lt;br /&gt;
東京のゴミ屋敷と呼ばれる家の中の不用品回収は、今となってはおままごとの世界だ。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『傍目にはゴミにしか見えない物も、当事者にとっては、一つ一つ思い出の品なんだ。&lt;br /&gt;
　それはゴミ屋敷の中でも、この景色の中のものも、変らないんだろうな』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;そんなことを考えながら、久雄は　次々と現れる景色の全て頭に焼きつけようとしていた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;&lt;img src=&quot;https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-b5-51/nogawakids/folder/1199429/81/37077181/img_2?1346580133&quot; width=&quot;560&quot; alt=&quot;&amp;#x0030a4;&amp;#x0030e1;&amp;#x0030fc;&amp;#x0030b8; 3&quot; class=&quot;popup_img_640_427 clearFix alignRight&quot;&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/nogawakids/37077181.html</link>
			<pubDate>Sun, 02 Sep 2012 09:10:02 +0900</pubDate>
			<category>練習用</category>
		</item>
		<item>
			<title>第三章　ボランティアという善意の影で　2011年4月27日　埼玉県SA</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;&lt;img src=&quot;https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-b5-51/nogawakids/folder/1199429/24/37070524/img_0?1346428166&quot; width=&quot;560&quot; alt=&quot;&amp;#x0030a4;&amp;#x0030e1;&amp;#x0030fc;&amp;#x0030b8; 1&quot; class=&quot;popup_img_640_387 clearFix alignRight&quot;&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;サービスエリアの駐車場は、自衛隊の車で満車状態である。&lt;br /&gt;
その大きさと装備の物々しさは、サービスエリアに立ちよった人は必ず彼らを見つめる。&lt;br /&gt;
そしてその視線を十分に感じながら被災地へと向かう自衛官たちは、任務の重要さと責任の重さを一層感じるのか、常にきびきびとした行動をしている。&lt;br /&gt;
しかしその車両の間に青木は、大胆に車を駐車するとさっさとトイレに行ってしまった。久雄は、自分達の軽トラがヒーコラいいながら荷物を満載して駐車していると、肩身の狭い思いで一杯になり、早々に立ち去りたくなって来た。&lt;br /&gt;
しかしそんな思いとは裏腹に、久雄たちの軽トラに目をとめるような人もいたりするのだ。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『何処から来たんですか？』&lt;br /&gt;
『は？』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;日々の生活に飽き足らず、女友達と一緒に旅行に来ましたという出で立ちの中年女性は、車の前で携帯をいじっていた久雄に話しかけた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『東京ですけど…』&lt;br /&gt;
『これ被災地へ持っていくんでしょ、偉いわね。尊敬しちゃう』&lt;br /&gt;
『いや、別に　』&lt;br /&gt;
『私もね復興に役立つように東北に旅行に来たの。お金いっぱい使って復興の足がかりに&lt;br /&gt;
　なればいいと思ってるから、わざわざ旅行の場所を変更したのよ。』&lt;br /&gt;
『でも、こんな小さな車に沢山物干し竿積んで、すごいわね。車壊れない？』&lt;br /&gt;
『・・・』&lt;br /&gt;
『よく竿だけ売りに街を流している車あるでしょ？　ひどいわよねあの人達。滅茶苦茶な&lt;br /&gt;
　値段吹っかけてお客に無理やり買わせるのよ。ホントにひどいわぁ。でも、あなたは偉いわ。ボランティアで届けるのよね。素晴らしい事よ。』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『ボランティアですって！　とんでもない！！』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;そのおばさんが振り向くと、トイレから戻って来た青木がニヤニヤ笑いながら立っていた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『おばさん、これ売り物ですよ。タダであげたりしませんよ。』&lt;br /&gt;
『でも、支援物資って書いてあるじゃない』&lt;br /&gt;
『支援っていっても、全部タダなんてことないでしょ。自衛隊だって給料もらって、被災地へ向かうんですから。たぶん彼らは、特別手当も出ているでしょうしね。』&lt;br /&gt;
『・・・』&lt;br /&gt;
『ボランティア旅行という名目で普段の生活のストレス発散もいいですけどね、それなら&lt;br /&gt;
　直接被災地へ行ってがれきの撤去でも手伝いませんか？　無駄なお肉も減ってスリムになるかもしれませんし、達成感ありますよ。』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;そのおばさんは、青木を睨みつけると、そそくさとその場を立ち去ってしまった。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『やりすぎだよ。なんでそんな喧嘩腰でつっかかるのよ』&lt;br /&gt;
『別に…ただああいうの見ると、むかついてさ。それより今度は野田さんの番ですよ。』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;青木は鍵を渡すとそそくさと助手席に乗り込んだ。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;サービスエリアから本線に入ると、また後ろから自衛隊の列が整然と追い抜いていく。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『今回の震災で一番株を挙げたのは自衛隊なんじゃないですかね。今までも地震や災害で救助に出た自衛隊をマスコミは取り上げたけどよ。今回くらい大規模に動いたこと無いからねぇ。いっそ自衛隊じゃなくて災害救助隊って名前に変えれば、もっと予算も取れるだろうし、鬼っ子扱いもなくなるだろうし。』&lt;br /&gt;
『嫌いなのか自衛隊？』&lt;br /&gt;
『とんでもない、あの人達がいなかったら俺はとっくの昔に死んでましたよ。まぁあの災害で生き残った後の人達の殆どは、あの人達に助けられたようなもんですから。』&lt;br /&gt;
『それって、阪神淡路？』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;青木は、昔の事を思い出すのが嫌なのか、そっぽを向きながら頷いた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『地震とか津波とか大きな災害が起きる度に、今まで何もしてなかった行政をこれ見よがしに暴きたてて、これから先　どうしたらいいのか判らなくて茫然としている被災者にそれを言わせて番組を作って来た奴らが本当に許せなかった。&lt;br /&gt;
でもさ、それをみて私達助けに来ましたって偽善者面してやってくる奴らは、もっとひどかった。疲れたらすぐ休むし、飯はバグバグ食うし、無遠慮に話しこんでゲラゲラ笑って、挙句の果てに、やれトイレが汚いとか泊まる場所がひどいとか文句を言うんだ。ホントにこいつら何しに来たんだって思ったよ。』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;久雄が知っている青木は、客に対して大人しく人当たりもいい人間である。しかし&lt;br /&gt;
余りの理不尽さに腹を立てると、日々ボディビルで鍛えている大きな身体から発するエネルギーと、昔の記憶が蘇るのか野獣のような眼でお客を睨みつけることがあった。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;それは青木が16年前の阪神淡路大震災で母親を失い、住む家も家庭も無くしてしまった事がきっかけだったのだろう。&lt;br /&gt;
春には高校三年になる筈の青木は、幼い頃父を亡くしていた関係で天涯孤独の身の上となり、4月になっても、学校も行かずに避難所での毎日を過ごしていた。&lt;br /&gt;
そして避難所が閉鎖する最後の一人になった時、彼は自分の生まれ育った土地を捨てて東京に出ていった。&lt;br /&gt;
コネもなく縁故も殆どなかった彼は、あちこちで沢山の差別を受け、あちこちを転々とした挙句、最後にたどり着いたのが社員寮もある行商の仕事だったのだ。&lt;br /&gt;
常に自分の居場所がないと感じていた彼は、行商をしていれば自分の好き勝手に軽トラで日本中を走りながら商売をする生活が気に入ってしまったのだった。&lt;br /&gt;
今日稼いだ金をほんの少し残しておけば、また明日　金が入ってくる。休みも自分で決められるし、就業時間も稼ぎが良ければ、早じまいも自由だ。&lt;br /&gt;
そんな風来坊な時代が成立していたこともあったのだ。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『青木よ、俺も偽善者かもしんねえけど、南三陸の前に行きたいことろあるんだ。』&lt;br /&gt;
『え？どこ？』&lt;br /&gt;
『東松島』&lt;br /&gt;
『ああ、あそこ行ったことある。入江が沢山あって綺麗な所なんだ。あそこも随分被害が大きかったんだよな。流したことあったの？』&lt;br /&gt;
『いや、ドラマの仕事で行ったことあるんだ。』&lt;br /&gt;
『いいんじゃない、別に俺はどこでも構わねえよ。いやむしろ野田さんが、ドラマの関係で役所の人知ってるなら、話は早いよな。買い取ってくれないかって聞いてみてよ。』&lt;br /&gt;
『いやぁ、どうかな』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;青木は上機嫌で鼻歌を歌いだし、久雄はそれを聞きながら、東松島にナビの行先を変更していった。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/nogawakids/37070524.html</link>
			<pubDate>Fri, 31 Aug 2012 23:54:16 +0900</pubDate>
			<category>練習用</category>
		</item>
		<item>
			<title>第二章	追い詰められた人々　2011年　3月25日　東京F市　その②</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;&lt;img src=&quot;https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-b5-51/nogawakids/folder/1199429/66/37061866/img_0?1346334139&quot; width=&quot;560&quot; alt=&quot;&amp;#x0030a4;&amp;#x0030e1;&amp;#x0030fc;&amp;#x0030b8; 1&quot; class=&quot;popup_img_1600_1200 clearFix alignRight&quot;&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;その頃　青木も東京都下のF市でスピーカーを鳴らしっぱなしのままで、荷台の整理をしていた。&lt;br /&gt;
荷台には背の高い箪笥などの家具や冷蔵庫や洗濯機等を運ぶ為に使われる平台車と呼ばれる押し手が付いていない木製の台車と、押し手が付いていて積載が200キロまで可能という重たい鉄製の台車が積まれている。また回収した品物がリサイクルできそうなくらいの上物の場合のみ丁寧に運搬する為の当て布としての毛布が二枚積まれていた。&lt;br /&gt;
しかし肝心の不用品は全く積まれていない。朝一番ならばまだしも、この時間でこの荷台の状況は、春まだ遠い季節と相まって、凍えるような荷台の景色である。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　青木はもう一度深くため息をつきながら荷台に上がって、床の掃除を始めた。&lt;br /&gt;
荷台に溜まった箪笥の木くずやゴミを掃き清めていると、思わぬところから声がかかった。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『おじさーん！こっち、こっち』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;声のする方向を見上げると、向かいのマンションの三階で手を振っているおばさんがいる。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『何号室ですかぁ？　』&lt;br /&gt;
『304号室』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;青木はようやく現れたお客に心弾ませて荷台から飛び降りると、台車を持ってマンションへと入っていく。&lt;br /&gt;
玄関で部屋番号を押し、更に部屋のチャイムを鳴らすという面倒な手続きを経て、ようやくドアが開くと、その足元には明らかに年代物ののプリンターが乱雑に置かれていた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『ねぇ、これまだ使えるんだけど、買取なんて言わないからタダで持って行ってくれる？』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;その話しっぷりに、青木は膝をついてプリンターを手に取りながら話しかけた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『お客さん、このプリンター相当古いものですね、恐らく現在のパソコンだとＯＳが合わないので今のパソコンじゃ使えないですね。つまりこれは、ただの粗大ゴミです。』&lt;br /&gt;
『エー！だって昨日まで使ってたのよ。』&lt;br /&gt;
『お客さんが使わないとすれば、恐らく買い手を見つけるにも困難ですよね。取扱説明書とかCDドライバとかあります？』&lt;br /&gt;
『そんなの、捨てちゃったわよ。』&lt;br /&gt;
『じゃぁ仕方ありませんね。これは誰も使えません。だから単なるゴミってことです。』&lt;br /&gt;
『はいはい、じゃぁこれは燃えないゴミに出すから』&lt;br /&gt;
『いやぁ、それじゃもって行かないと思いますよ。警告シール貼られて置いてかれます。』&lt;br /&gt;
『どうして、中見えなければわかんないわよ…あっそうそう！　テレビもあるけど無料？』&lt;br /&gt;
『液晶テレビなら無料です。でもブラウン管はリサイクル料金と運搬費が、かかります』&lt;br /&gt;
『だってまだ映るのよ、壊れてないし…』&lt;br /&gt;
『もうすぐ日本中が地デジになるんです。だから、そんなテレビ買う人いませんよね。』&lt;br /&gt;
『もういいわ、タダならいいと思ったけど…誰かにあげるから、もう帰っていいわ』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;バタンとドアを閉められた青木は、最近のこういう仕打ちに慣れっこになりつつ、徒労感で一杯になっていた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;車に戻ると、軽トラの前で風体の怪しい男が一人立っていた。&lt;br /&gt;
嫌な予感を胸に仕舞いこみながら精いっぱいの笑顔で話しかける。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『不用品出されますか？』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;男は、青木を睨みつけると携帯で写メを撮りながら吐き捨てるように言い放った。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;『うるさいんだよ！　お前らみたいなウジ虫はな、ネットにアップして駆除してやる』&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;男はそう言うと青木の顔も写真に撮って、裏手のアパートに走り去ってしまった。&lt;br /&gt;
青木は、彼の後姿を茫然と見送った後で、車の乗込んで日報を手に取った。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;《ビビり逃げ　．レイマー　．錙璽廚垢襪っかけが出来た》&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;青木は日報に記入すると、東京の道路地図を取り出してじっと眺めた。&lt;br /&gt;
お客の出た処に赤い矢印が細かく付いている地図は通称『デルマップ』と呼ばれ行商時代から愛用していた。それは見ればお客がよく出た地域が判りそれを基に一定の期間を置きながらその地域を流せばまた出るという魔法の地図だった。しかしその『デルマップ』も&lt;br /&gt;
最近はちっとも効力を発揮しなくなっていた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/nogawakids/37061866.html</link>
			<pubDate>Thu, 30 Aug 2012 09:28:05 +0900</pubDate>
			<category>練習用</category>
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