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「トヨタ 継続で存在感」
ラグビーの試合ではない。と言うか、ラグビーだけの話ではない。
日本経済新聞の連載記事「氷河期を生き抜く 企業スポーツの危機」の昨日の見出しである。
記事によればトヨタ自動車・渡辺社長は日産自動車が野球部などの休部を発表した3時間後の野球部・日本選手権優勝を祝う会においてこう発言していた。
「よく聞かれます。トヨタはどうするのかって。私は悩んだことは一度もありません。」
日本野球連盟・松田昌士会長は
「トヨタさんには活力をもらった」
同社の荻野勝彦トヨタスポーツ強化グループ長も
「やっぱり安心した。野球に限らず、スポーツ全体を続ける意思表示と受け止めた。」
「減産やら雇用調整やら暗い話題が多いときこそ、選手には『おれたちの出番』と頑張って欲しい」
そして、運動部は7万社員のシンボルであり、強化のみを目指した運営はしないとも。労務施策だそうだ。そのため各部には、職場との距離感の近い社員選手を多く取る指導がされている。
私が名古屋にいた頃によく見た「瑞穂のトヨタ戦」。いつもその風景には、独特のいい味があった。
職場の後輩に檄を飛ばしにやってきた先輩(ただのおじさん)的な応援が熱く、また温かいのだ。寒風吹きすさぶ中、勝っても負けても怒ってて・・・でも挨拶に来た整列には涙目で拍手を送る。
トップリーグ初年度の参加を逃すことになったワールド戦。ノーサイド後の赤ら顔のおじさん達の茫然自失ぶりは、見ていて気の毒であったが、同時にその赤ら顔は当事者のそれであった。
仲間の敗戦を当事者として共に受け止めている顔、顔、顔。
この不況下で継続することはトヨタだから出来るのだろうか。
菊谷のしなやかな強さも、難波の狂ったようなタックルも、継続して拝むことが出来る。
一方で「勇気ある?」「断腸の思いで」撤退をしたチームの会社社員の士気低下による損失は決して小さくないはず。
私もスポーツ不況にボヤキが止まらない。
数ヶ月ぶりに家で缶ビールをあけた私の顔は部外者の赤ら顔だ。
再び前出のトヨタ荻野グループ長の言葉。
「スポーツがないと業績が悪くなると思われるまでにしたい。」
たとえ企業人発言であったとしても、力ある言葉だと思う。
こんな発想ができるのはトヨタだからなのだろうか。トヨタだけなのだろうか。
志もなく日産車に乗っている、私の本日最後のボヤキである。。
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