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金曜晩に家族と帰省。
地元のいきつけのバーの古いスツールに一人腰を降ろす。
いつも賑わうカレーの旨いミュージックバー。
約束の青メダカ、白メダカの稚魚を渡すと、優しい店主の目尻が更に下がった。いいことした気分。
ブラックな骨董並ぶ、ボックス席メインの店内は、毎度のことながら業種の坩堝だ。
お互いが「心地よい距離感」で相手を認識している居心地の良さ。しゃべりたければ、しゃべればいい。そして孤独を楽しむもまた良し。
舞台役者達が稽古後の喉を潤している横で、バンドの連中が楽しく音楽性をぶつけている。
常連の美女史の手には焼酎。おさわがせなエイミー・ワインハウスのPVを見ながら、画像の本人の千倍は健康そうにスイングしている。
こんなときに、スポーツライターやスポーツ紙記者がドアを開けるような幸運を期待したりする。
えてして期待は期待のままである。
カウンター隅に置かれている、魚類図鑑のページをめくりながら店主と語りながらチンザノをちびちび。
本日はエキストラドライにレモン。
なんとなく後ろの席の痩せた男性を見てハッとした。
Mさんだ。目で挨拶をしたら、変わらぬ笑顔を返してくれた。変わったのはドリンク。マグカップで温かいお茶を飲まれている。元気な言葉はご婦人が返してくれた。
数ヶ月前に生死をさ迷い、店の客皆が命を祈った。
祈りは通じて、今は「お茶」を飲みながら仲間と語らい・・・静かに笑う。
酒を飲むだけが酒場ではないのだなと、改めて思う。
私の持ち込んだプラケースのメダカがテーブルに廻り、Mさん夫婦が笑顔と質問を投げてきた。
得意になって喋っていたら、いつものカレーが来た。
店主がその日はソウルがかかっていないことを詫びながら
「先日も入れ違いだったから・・・電話くれればいいのになぁって言ってましたよ。」
会えたら幸運なのだけれど、空振りも伝言になれば少しは嬉しい。
そして、それもまた酒場な風景。
本日はスクールの交流試合で「お店の式典」には行けなかったが・・・おめでとうございます!
7月12日、愛すべきその店は成人式を迎えた。。
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