楕円の転がり、心の転がり・・・

家族、ラグビー、仲間が命・・・私の生き甲斐。夢に病んだ楕円オヤジの内緒の備忘録。

ラグビー観戦「日記」

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対抗戦、成蹊対立教を観戦に八王子へ。

グランドの左右に見比べる、試合前のアップの風景は好対照であった。
気合十分な立教は、掛け声も高らかに、ワラビーズのごとく纏まった隊列のウォーミングアップ。
コンタクトも激しい。
一方、成蹊には笑顔も見られ、最初にタッチフットに興じていた姿などはどこか牧歌的な雰囲気。
どちらの意味でも、リラックスムードであった。戦前の予想は立教有利であるらしい。
私はOB数名と挨拶を交わすとYさんとバックスタンドにまわった。

アップを終えた成蹊の選手が控え室に戻った。メインスタンド下の控え室とグランドを隔てるのは一枚のカーテンのみ。K.O.の時刻が迫る。
心昂ぶり、お互いの声をただぶつけ合うように、部歌がバックスタンドまで聞こえてきた。歌詞を知る者にすら言葉に聞えない選手の思いが耳に熱い。
ゆっくりとグランドに出てきたリラックス集団は、見事に戦士へと変貌していた。

立教のK.O.で始まった試合は、前半12分に立教がPGで先制する。(0−3)
その後、一進一退の攻防が続くが、前半21分にLOの永井が大きく試合を動かす。
中盤の攻防から突出し、一気に50mを独走。
歓声と悲鳴が交錯する中、追いすがる立教の6番、8番、14番。転がり込むようにグラウンディングしたかに見えたが、惜しくもインゴールノックオン。
下井レフリーの短い笛に、スタンドの歓声は溜息に変わった。

しかし、永井の「幻のトライ」で勢いづいた成蹊FWは、直後の立教ボールスクラムをホイールでターンオーバー。
その後も立教陣内で攻め続け、25分にゴール正面でPKを得る。スタンドからは「狙え」の声が上がるも、タッチでゴール前ラインアウト。頼もし過ぎるほどに強気な姿勢。
しかし、流石にディフェンスの固い立教は容易にはゴールラインを割らせてくれない。
その後、立教が1本のPGを外して0−3のまま前半を終了した。

ハーフタイムで更なる意思疎通が図られたか、後半に入ると成蹊のアタックはキレ味を増す。
前半に比べ、積極的にボールを展開する意志が明らかに見て取れる。ボールは面白いように繋がり、執拗なアタックは立教の反則を誘った。
成蹊はPGのチャンスを得るが、1回目のPG失敗に続き、2回目のPGはバーに嫌われ大きく跳ね返った。しかし、勢いそのままに、一気呵成に攻め続ける成蹊。
FWの愚直なフォローは、まるで大切な卵でも産み落とすかのように、好球を連続支配し続けた。
厳しいプレッシャーの中で、SH池田は的確にボールを捌き、ダンスでも踊るようにサイドを狙った。

そして勝負を分けたそのプレーは後半15分のこと。
あまたのフェーズを重ねた後、敵陣10m付近のポイントからボールが出た。
まるで意志を持つかのようにボールは繋がれていく。SH池田からWTB三浦(貴)、CTB大森、CTB藤本・・・そこに矢のようなスピードで入ってきたのは「元気印」のFL三浦(豪)であった。
外につくFB信田、WTB高橋に対して立教ディフェンスがかぶっているとみるや、三浦(豪)は思い切りよく内を切り、ゴムマリの如くインゴールを陥れた。
逆転だ! 信田のゴールもポスト中央を抜けて2点を追加。(7−3)

闘志に火のついた立教が反撃に出る。
直後のリスタートこそダイレクトとなるも、FW、BKが一体となり激しく成蹊ゴール前まで攻め込む。
一転してピンチとなった成蹊は、立教ボールのモールを、ゴールラインまであと10mという位置で耐えていた。
そして、立教のモールがじわりと動いたその時、黒いジャージが密集を突き破った。
太ももの白いテーピング、PR福嶋だ。
福嶋は持ち出したボールを立教陣内へ真っ直ぐに蹴りこむ。転々とするボールに、必死で戻った立教のWTBを、三浦(貴)、三浦(豪)、藤本が襲う。
成蹊は逆転直後のピンチを一瞬で脱することに成功した。

その後、目まぐるしく変わると思われた攻防も、後半から出場のCTB三雲がゲームのテンポを上げて流れを離さない。相手の中盤を引きつけたランは、しばし外翼を活かしWTBの好走を引きだした。
FWはセットでの健闘に加えて、献身的なフォローで「流れ」を維持。
BKは相手のアタックを連なるタックルで止め続ける。後ろに球来れば、WTB高橋は落ち着いたフィールディングを見せ、ボールタッチに飢えていたFB信田は飢狼のごとき圧巻のカウンターを見せた。

後半15分の成蹊の逆転以降、スコアこそ動かなかったものの、後半の流れが成蹊にあるのは明らかであった。

7対3で成蹊リード。時計は40分を回り、後半もロスタイムに入っていた。
立教ゴール前の、立教ボールの密集からボールがパスアウトされた。福嶋、新井、三浦(豪)が猛然と襲い掛かる。長い笛。立教たまらずノットリリースの反則。
下井レフリーの示したポイントは、ショットで3点を獲得するには絶好の位置だ。
しかし、主将・池田は冷静であった。迷わずタッチを指示するとスタンドがどよめいた。
このタッチからゲームに入った永野がラインアウトをクリーンキャッチ。
真綿で絞めあげるように、じわりとラインアウトモールを押し込む。硬くバインドされた8人の黒い塊がゆっくりと進む。
立教の必死の抵抗にラック、そして成蹊ボールのスクラムに変わった。
ラストワンプレー。最後まで安定していたスクラムから、余裕を持ってパスアウトされたボールは池田から藤本、太田と渡った。真横に蹴りだされたボールがスタンドに刺さった。

ノーサイド!

瞬間、歓喜の輪が広がった。拳を突き上げる者。とにかく叫んでいる者。そして感慨のあまり芝に突っ伏している者。
快勝! 点差以上に安定したナイスゲームであった。
昨年と同じグランド、同じK.O.時刻。日付だけが一日違った、激しい闘いにおいて、成蹊は一度もゴールラインを割らせることなく勝利した。

この試合のテーマであった「圧倒」を見事に具現したFW。
駆け引きに長けたスクラムでは、ホイールによるターンオーバー2回を数え、ブレイクダウンでも立教の激しい3列に激しく対抗した。
そして、相手をノートライに抑えたBK、FW3列の「鉄壁のディフェンス」は、直前のOBからの檄文にあった「ラグビー原点のタックル」そのものであった。

強敵立教をノートライに抑えた充実は、集合時の選手達の表情は勿論、八木監督をはじめ、コーチングスタッフの言葉からも伺えた。異口同音に出たのは「気持ち」そして「タックル」。監督の「ハンカチ湿らせるナイスゲームだったぞ」のコメントは勝利へのリップサービスではあるまい。

解散後、主将・池田にノーサイド間際のPKのタッチの選択について聞いてみた。
「あそこでPGで7点差にするよりも、相手に最後の攻撃をさせたくなかった。あの場面、万が一に取られるときは、真ん中まで走りこまれることを考えた。同点、同トライ数・・・得失点差では立教が圧倒的に上だから、とにかく勢いとボールを保持し続けたかった」

愚問を承知で、前半の同点のチャンスのタッチ選択も聞いた。
「前半は絶対にFW。行けるところまで行こうと決めていたので」

最後に今日の試合で一番良かったところを聞いたら答えに困った。
「うーん、勝ったから全部ですね」
私は頼もしい後輩に感心しつつ肩を叩いた。

緊迫した状況での瞬時の判断、選択。
頼れるスキッパーの「考え」「意志」は確固たるものとして存在した。

2009年度の4年生達よ。
残り少ない一日々々を「過ごす」のではなく、精一杯やりきろう。
そして、入替戦前日の練習後に空を仰いでみよう。

明治学院大学を「圧倒」して勝つ!
熱く、冷静に、全部員で「オレたちの勝利」をもうひとつ!



■ハーフタイム、メインスタンド前の様子を伺っていたら、下井レフリーがARに、前半にあったタッチキックを空中でキャッチしてグランドに着地したプレーの注意確認をしていた。
ARは迷った末に時間をおいて旗を上げて、ボール投入チームも間違っていたと思う。ラグマガでもラインを跨いだ場合のキャッチなど含めて特集されていたが、このような項目は自信を持ってジャッジしてもらいたい。マイボールラインアウトひとつが勝敗を分けるのだから。勿論、それも含めてラグビーなのです・・・口チャットじゃなくて、口チャック!
立教のキャプテンにも何やら話をされていましたが・・・ラグビーのレフリーとは世にも忙しい方々である。

心から尊敬します。そのラグビーへの献身に多謝!


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