回想編
ドクターは一日も早く日本に帰って手術をしなさいと言ってくれた。 8月某日急きょ帰国することになったが、あまりにも急であったので、お別れの挨拶もできていない人も多かったように思う。私が教えていた研修生のクラスの学生たちは、私が帰国することを知って「どうしても、もう一度会いたい」と連絡をしてきた。そう、私もそのクラスの学生たちには会っておきたかった・・・。病院でドクターに「一日も早く、明日にでも日本に帰国して手術をしなさい」と言われて、その場で学校に電話でその旨を伝えて翌日からの授業を全てキャンセルしたのである。だから、それまで教えていた全てのクラスの学生たちにお別れを言うことができなかった。
しかし、その研修生のクラスは、前々からみんなで海鮮鍋を食べに行こうと言っていたこともあり心残りであった。
金曜日の夕方、本校に学生に迎えに来てもらい、またみんなが集まっている会場に到着する。そこは、カフェの奥にある海鮮鍋屋であった。クラスの学生がほぼ全員集合していた。私が、前から食べたいと言っていた海鮮鍋を学生たちは覚えていて、この場所にしてくれたのだ・・・。
宴もたけなわの頃、学生の代表が立ち上がって、メモを取り出して読みだす。「 先生は優しくて親切でした。私たちは、先生をいつまでも忘れません・・・。」等々、日本語を勉強して3ヶ月目の彼らにはまだまだ使える語彙は多くない。それでも、必死に自分たちの思いを伝えたいという態度が愛しい。記念にクラスで撮った写真と私が好きだと言っていたカムリー(ベトナムの歌手)のCDを贈ってくれた。ありがとう、みんな。必ず元気になってまた帰ってくるよ。さらばサイゴン、ヘンガップライ。感謝、感謝!!
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