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白内障とは、本来透明であるはずの水晶体が、 主に加齢により白く濁ってしまう病気をいいます。 白く濁った水晶体は点眼薬にて透明性を回復することは不可能であるため、 日常生活に不自由を感じるようであれば、 濁った水晶体を透明な眼内レンズに置換する手術、 すなわり白内障手術が必要になることは御存知かと思います。 「濁った水晶体を透明な眼内レンズに置換する」と書きましたが、 ここで、一般の方々には知られていない恐ろしい現実があります。 というのも、一部の眼内レンズは眼内に置換されてから数年のちに、 「グリスニング」「ホワイトニング」といった変化を生じ、 眼内レンズの中に水滴が入ったり、レンズ自体の外側全体が白濁してしまうのです。 これが「グリスニング」を起こした眼内レンズです。 レンズの中に細かい水滴のようなものが入っているのがわかると思います。 実際に視力を測ってみると、特別悪いわけではないのですが、 見方を変えると本来視力検査というもの自体が、 Quality of vision(視覚の質)を確認するに最も原始的な検査法であり、 なおかつそれ以外の指標がほとんどないため、 視覚の本質は視力以外では現代医学で明確にできないのが現実なんです。 次に「ホワイトニング」を起こした眼内レンズを示します。 これなんか透明どころかまるで「スリガラス」ですよね!? レンズ表面に特定不明の物質(蛋白質ではないようです)が 付着した結果生じたもので、原因は未だわかっておりません。 視力自体には影響しないとされていますが、このように 「目に見えて白く濁ったレンズ」 を自分の眼に入れたいと思う人がいるのでしょうか? 一度入れた眼内レンズを取り出して入れ替えることは可能なのですが、 それは初回手術よりも、数段リスクを背負う手術となります。 実際に 「白内障手術を受けて、しばらくはとてもよく見えていたが、 だんだんと目がかすみ始めた」という症例の中には、 この「ホワイトニング現象」がある以外に、 他の眼異常は検査でまったく認められないというケースは稀ではありません。 考えても見て下さい… 「3年すればレンズが濁ってくるデジカメ」 「3年すればレンズが濁ってくる眼鏡」 こんなものが商品として成り立つのでしょうか? 即刻製造中止・リコールが当然の末路のはずですよね…。 ましてや使用するのは人体になんです。 この強い思いを持って、 「眼の中に挿入したあとに濁るようなレンズは使うべきではない!!」 というテーマで、2010.5.29に広島で講演をさせて頂きました。 写真は「永遠に濁らない眼内レンズ」の代表格である AMO社のテクニス・センサーです。 当院では開院以来、一貫して「濁らない眼内レンズ」しか挿入しておりません。 |
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