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「解剖実習にて」


「人体解剖実習」
医師免許を取得するには、誰もが通らざるを得ない実習です。
遡ること約20年。医学部3年生の5月頃から約半年間に渡り、ほぼ毎日「解剖棟」なる
とてつもなく広い実習室にて「講義」「実習」「試問」に明け暮れていました。

実習初日、まずは当然、献体に感謝の意を示すのが礼儀だと心得ていました。
しかしながら、初めてその部屋に入った時、いやおうなく突き刺さるホルマリン様の刺激臭に、
目と鼻腔をはじめとした全身のあらゆる粘膜が強烈な拒絶反応を示し、10分もしないうちに
外に出ざるを得なかった。それが実習初日の記憶でした。

聞くところによれば、この刺激臭に耐えられず、医学部を中途退学したり、
刺激臭によるアレルギー反応のために、健康を害し、学生が訴訟を起こした例もあったそうです。
献体を腐敗させぬために止む終えないことなのですが、今でもあの突き刺さる痛みを忘れることはありません。

思いおこせば、ほぼ毎日夜遅くまで献体と向き合っていました。
医学の進歩のために自ら進んで献体してくださった団体の方々には心より感謝しなければなりません。
されど、あのホルマリン様の刺激の中で過ごした半年間は、肉体的・精神的にも辛い思い出ではあります。

その頃みた、夢の中でのこと...
車のボンネットを開けた時に入っていたものは、エンジンではなく、内臓でした。
まるで「ハカイダー」の脳のように...
イメージ 1ハカイダー:「人造人間キカイダー」のサブキャラクター。キカイダーと同じく光明寺博士の脳を移植されるも、「キカイダーを破壊する」という使命・宿命の下に作られた悲しきヒットマン。キカイダーの「良心回路」に相反した「悪魔回路」を持つ。「悪の美学」たるものの存在をこのハカイダーから学んだ。
その時に書いた詩のようなものが残っていました。(ごく一部尾崎豊入ってます(^^)

「もういい」

「もういい」

乾ききった心を潤してくれるものは
刃のように犀利な雨たちではないだろう

あくせくする毎日にのしかかる巨像は
ため息すらその牙城を崩せぬと笑っている

道端の草をむしりとる 削りたての鉛筆をへし折る
夜明けまでされこうべと向き合う
「お前は何を呪っているのか...」

死に花を咲かせるために 死出の旅へ出る
鬼哭啾啾 空即是色

俺は今 生きているのだろうか
(解剖棟にて)

閉じる コメント(14)

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トラバ&コメント、ありがとうございました。 解剖については、お医者さんの皆さんは、色々な想いがあるのですね。

2007/2/11(日) 午前 4:40 [ - ]

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主人の同期はふざけて壁に何か?を貼って??殴られたそーです。

2007/2/11(日) 午前 5:36 [ - ]

>akihitoさん、トラックバックさせて頂きまして誠にありがとうございます。医学生にとっては最大のイベントである解剖実習ですが、現実にはロマネスクなものはそこにはなく、いやむしろロマネスクなものを感じずにScienceと捉えられなければクリアできないものだったように思えます。進学過程など削って、その分を解剖する時間に回して欲しかったです。

2007/2/11(日) 午後 1:20 のま眼科

>shoukoさん、こんにちは。その話は私の時代から、まことしやかに伝えられてきた話ですね。「壁に○○あり」...。

2007/2/11(日) 午後 1:22 のま眼科

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>内緒さま、コメントありがとうございます。あのアルデヒドの刺激はホントにキツかったです。それをご存知の方がいらっしゃって、意見が合ってうれしいです。

2007/2/11(日) 午後 1:25 のま眼科

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こんばんは。やはり、この実習が一番、心身の鍛錬になったような気がします。4年生にも飛び入りで復習させてもらいました。臨床での疑問は解剖で再確認??

2007/2/12(月) 午前 1:12 アリス

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実習後の帰宅時(夜中0時ごろ)にいつも立ち寄るコンビニで、あおの2ヶ月間は店員さんに嫌な顔されたの覚えてます。おそらく体に例の匂いが残ってたからでしょうね。

2007/2/13(火) 午前 11:52 [ - ]

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>Aliceさん、おっしゃる通りです!解剖実習は臨床実習後にもう一度行うことができれば理想です!正常を理解しないと異常がわかりませんし、病気を知ってからの解剖実習は理解が深まりますもんね!

2007/2/13(火) 午後 2:29 のま眼科

>そうです!そう!それが嫌で、私は解剖実習の時は白衣の下を専用の服に着替えてました。一般の人にも受け入れがたい匂いですよね!

2007/2/13(火) 午後 2:32 のま眼科

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私の大学時代の元彼は、医学生でした。いつも、ホルマリンの匂いで、先生のブログを見てると、10年前に戻った気持ちでした。あの頃から、 命の尊さを感じ始めました。彼には感謝しています。

2007/2/26(月) 午後 3:43 [ - ]

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>fraiseさん、こんにちは。どんな形であれ「命の尊さ」が(例えそれがホルマリンの染みた服からであろうと)「身に染みて」わかれば、素晴らしいことだと思います(*^。^*)そして、新しい命に乾杯!(^^)!

2007/2/26(月) 午後 4:16 のま眼科

>内緒様、こんな古い記事に目を通してくださってありがとうございます。そのような敬虔なお考えをされている方達のおかげで今日の医学の進歩、ひいては我々の健康が守られているのですね。ご献体の保存については施設によって異なるのではないかと思います。

2008/3/7(金) 午後 10:31 のま眼科

とてもステキな曲ですね。ちょっと、じわっとくる感じです。
自分にないものをもっている方に出会うと無条件に尊敬します。

特殊な環境下で思うこともさまざまだったのでしょうね。
美しいメロディーに傑作です。

2008/7/2(水) 午後 9:51 絃玉

>こここさん、お褒め頂いて恐縮です(^_^;)
解剖実習は医学生時代の本当に辛かった思い出の一つですね...
遺体と向き合うことのみならず、試問なる遺体を前にした試験が結構苦痛でした(ToT)/~~~

2008/7/2(水) 午後 9:56 のま眼科


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