|
モラトリアムの名において、このような「実存」の問いかけを繰り返すことは今でもあります。 物質的な欠乏が支配する社会では「社会のための自己犠牲が美徳」となったり、 「社会のために頑張るといった概念」が意味を持ち、人々は共通の目標を享受できました。 (現在の中国やインドがそうかもしれません) しかしながら、そのような近代過渡期を過ぎ、物質的な充足がほぼ達成された 現代日本のような成熟社会では、すでに成長の限界が露呈し 「頑張れば自分も家族も会社も社会も国も豊かになる」 といった幸福へのプラグマティカルな図式は崩れ、透明な明るい未来が見失われてしまっています。 (勿論「Working poor」「Homelessの急増」といった現実は無視できませんが...)私のブログには甚だ不似合いなIntroductionで大変失礼いたしました。 何故、こんなことを書き始めたのかと言えば、ついさっき(2008.4.17.17:00〜18:30)まで
昨日は朝8時〜20時まで(10分間サンドウィッチを口にするだけの休憩を入れ)ずっと手術でした。 顕微鏡でのマイクロサージェリーなので、終わった後は憔悴し、疲れ果てて寝床につきます。 翌日は午後が休診ですが、午前の外来が終わったら、再び疲れを癒すのに長い昼寝をしないと 週末のイベント(主に勉強会)、翌週の外来や手術のための鋭気を養うことができないのです。 (水曜日に記事の更新や訪問が滞ってしまうのはそのためです(~_~ ![]() 先日とある患者さん(当院にはずっと前から受診されている私と同年代の女性)から 「どうしても個人的に相談したいことがあるので会って話がしたい」と言われ、 睡眠補充半ばにして、本日待ち合わせのファミレスに向かいました。 そこには、何故か会ったことのない別の女性も先に座って待っておられました。 それを見てピンをこない私ではありません。 座る前に席を立つ(妙な日本語ですが...)のも可能であったのですが、 事前に「私に相談がある」と持ちかけた方に「(冗談まじりに)宗教の勧誘じゃないですよね?」 と確認しておいたにかかわらず「ハメられた」のです。 寝足りないのを「大事な話があるから...」と頼まれたから向かったのに... ここでお断りしておきますが、私は現在信仰する宗教はありません。 しかしながら、絶対主としての神の存在を否定する者でもありません。 話題となった「統一協会(経典は原理講論)」「幸福の科学」などの宗教の内情視察を済ませ、 誰もが通る「実存」については「ハイデガー」「ショーペンハウエル」「キルケゴール」 「ニーチェ」などの著作は読破してきました。 その私に対し「羊の皮をかぶった狼の存在」を思い知らせるのも必要と思い、 敢えて話しを聞いてやろうと覚悟を決め、席に座りました。 筋肉番付の「ビーチフラッグ」の如く、誰もが真っ先に「一番乗りコメント」の旗や ポールポジションを奪い合う超人気ブログ「いち眼科医の雑談」(by ますいかい先生)の記事 美人の先輩からの甘いお誘い 美人女性からの宗教の誘いから脱出できた理由 のような、とても楽しくエロティックなオチまでついていたらよかったのですが、 そんなキレイな話ではありません(ToT)/~~~ 内容ですが予想通り、まるで擦り切れたフィルムを再生した「またか?」というものです。 犯罪、政治の乱れ、得体のしれない伝染病の出現... 現在の日本はこのままではダメになる。 (かくかく、しかじか)をみればよくわかるでしょう? でも不思議なことにこの宗教に入って「○○○...」と唱えれば、 不治の病と医師の宣告された患者の病気が治って、担当医も 「奇跡としか思えない!?」と驚愕し、 あげくは、その担当医も入信し、 担当医が抱えていた自身の問題(家庭内不和など...)も鮮やかに解決した。 他の教団のようにお布施を強要したりするものではないのです! よその胡散臭い宗教とは違います! このグラフを見てください! 急速な勢いで全国に信者が増えているんですよ! ただ「○○○...」と唱えるだけでいいんです。 お忙しい先生(私)でもこれなら時間を奪われることもないですし、 一度この冊子を読んでみてください。 先生(私)ならご理解頂けるハズです!「私も嘗められたものだ...こんなところに誘導されるほどのスキがまだあったんだな...」 と自戒の念にかられるにはよい機会でした。 近々おぞましき終末が訪れるという前提(常套句だがそれで起きたためしがない!) →決して明るみに出たことのない「奇跡」の羅列(ならばその奇跡を一度目の前で見せてくれよ!) →他の教団とは違う!(お前らここしか知らんのだろう?他の教団の全貌を知っているのか?) →信者が急増している(間違って署名しただけで「信者」の数に入れるよくあるカラクリ) →「○○と唱えるだけでいい!」 (「マハリクマハリタヤンバラヤンヤンヤン」「テクマクマヤコン」と何が違うのか?) 唱えるだけでいいのは最初だけ! とどのつまりは、マインドコントロールが達成された機を伺って 「このすばらしい教えを広めるためにどうしてもお金が必要なので、お布施を...」 「お布施をすればするほど信心が高まり、あなたは救われるのです!」 と身包み剥がされるのが関の山こんな「振り込め詐欺(これもますい先生の記事にありましたが...)」よりも、 甘っちょろい話に私が乗ってくると思われたことがひたすら哀しいですね... ニーチェの箴言に 「(生きる)意味が見つからないから良き生が送れないのではなく、 良き生が送れないから(生きる)意味にすがるのである」 とあります。 意味がなくても、成功物語や貢献物語の主人公にならなくても、 世界を濃密に体感すること(強度 by 宮台真司)さえあれば、人間は生きていけます。 私自身が医師になってよかったと感じるのは、誤解を怖れずに言うと 「医学は永遠に発展途上である」からかもしれません。 Technologyが進化し、如何に物質的に満たされようが、医学の道は険しく果てしない。 「少なくとも自分の力で治せる病気を増やしたい」と日常を掘り下げる強度を持ち続ける限り、 「○○○...」と呪文を唱える暇も意味もありません。 「私たちはこの宗教に出逢ってこんなに幸せな気持ちになっているのに何故あなたはわからないの?」 という世間知らずで浅学な彼女らの無知をなじり、形而上の世界に持ち込み矛盾を喝破し、 完膚なきまで叩きのめすことは至って容易なことでした。 20代の頃は街でアンケートを求める統一協会の会員にわざわざ歩み寄り、 ミスドで奴らのご高説を聞いた後に、逆襲してどん底まで貶めるという悪趣味を持っていた私ですから.. でも今回だけは止めておきました... 相手が長年に渡り、当院を信じて受診してくださっていた患者さんでしたから... 彼女は入信したばかりで悪意はなかったのだと思います。 「私に幸せを分けてあげたい」と思っての行動だったのだと信じてあげたいです。 とてもNegativeな記事で申し訳ありませんでした(ToT)/~~~ これを払拭すべく、次回からはまたJUNKな自分に戻りますので...(*^。^*) ブログランキング参加中→広島ブログを一日ワンクリックして頂けると嬉しいデス (皆さん押して下さってありがとうございます(*^。^*) (いかがわしいサイトに飛ぶことはありませんのでご安心下さい(^^♪ |
過去の投稿日別表示
[ リスト | 詳細 ]
2008年04月17日
全1ページ
[1]
全1ページ
[1]




