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湯の丸山スキー行
             圭

 4月7日、朝8時出発。民宿「こじか」裏手からシールをつけてテレマークスキーを履く。すぐ、急斜面を一気に登る。スキーのラッセルはくるぶし程度。はじめからの直登で息が切れる。が、平地に出ると一息ついた。かって、ここにもスキー場があり、リフトもあったのだが、湯の丸山直下の地蔵峠のスキー場や、鹿沢高原のスキー場に客を奪われ閉鎖せざるを得なくなったのだ。この寂れた元スキー場跡地には未だ建物も残っていて、まるで幽霊屋敷のようなうそ寒さをおぼえる。その元スキー場の建物の先には急斜面があり、かつてはリフトがえんえんと延びていたのだ。それを無視して少し坂を下り右の方に向ってスキーを滑らせる。やがてゆるやかな斜面、夏は牧場に牛を放牧しているので、上の斜面に向って鉄柵が伸びている。この鉄柵に沿って登れば迷う心配はない。

 湯の丸山と角間山の鞍部に達する。この峠、角間峠(1767メートル)で一服する。別に休むほどの距離を歩いたわけではないが、のんびり行くことにしよう。澄みきった青空はあくまでも青く、雪に照りかえる光は眩しい。コースを示す標識は雪で埋まっていて、頭だけが顔を出している。
 峠から西の方に急坂が続いているが、まったくトレースがない。ここから下に下りると、田代から鳥居峠を経て四阿山山麓を通って上田市に抜ける道に出るのだろうが、そんな馬鹿なことをする登山者はいないだろう。

 その坂の方に何か動くものがいた。良く見ると、カモシカだった。じっとこっちを見ている。首と尻をこっちに向けている。微動だにしない。自分の顔は奴の方に向け、ザックからカメラを手探りで取り出し、写真を撮る。どの位の距離だろうか。50メートルはないだろう。望遠ではないので、多分小さくしか写っていないだろう。帰ってから写真を見たら黒い点にしか写っていなかった。しばらく睨めっこをしていたが、やがて奴はゆっくりと去っていった。後で奴のいたところまで行ってみると、30メートルほどの距離だった。

峠を東に尾根を登る。樹林は疎らで歩きやすい。夏道の跡が少し残って見える。ずんずんと高度を稼ぐ。やがて密集した樹林帯に入りスキーでは通れなくなり、スキーをデポした。つぼ足で頂上をめざす。樹林帯の中は雪深く膝上までもぐった。この樹林帯は遠くから見るとモヒカン刈りの頭のようだ。ズボズボと雪を掻き分け頂上に達した。角間山の標高は1980メートル。「こじか」が1528メートルだから、高さにして460メートル登ったことになる。頂上から鹿沢ハイランドスキー場が眼下に広がる。デポ地点に戻り、滑降するわけだが、また峠からシールをつけなければならないのでそのまま滑る。あっという間に峠に着いた。

ザックからストーブを取り出し、コッフェルに、そこらの積もっている雪を入れガスに点火。しばらく、雪が融けて水になるのを待つ。沸騰した湯に即席ラーメンを入れ、煮えてくる中に餅を二つ落とす。シートを敷いて座るが尻が冷たい。しかし、熱いスープの入ったラーメンはうまい。たちどころに腹に収まる。

雪を払いザックに荷をしまい、スキーを履いて出発だ。峠から南に向って尾根を登る。狭い尾根だから登るのが一苦労。スキー全体が雪に乗り切れず、シールが効かない。南北に連なる尾根は平らになり、雪が風に吹き飛ばされていて凸凹している。これをシュカプラという。アイスバーンというほどではないので、アイゼンは要らない。天気がいいので西の方は視程はよく、北アルプスが望める。槍の穂先、ずっと右に鹿島槍ヶ岳の双耳峰が見える。東の急斜面を一人スキーで滑っている姿が見える。湯の丸山から滑降してきたのであろう。

やがて湯の丸山南峰頂上に着く(標高2101メートル)。岩がごつごつと散らばっている。スキーを脱ぐ、寒い。風も西から吹き体感温度はマイナス6度に達するであろう。大急ぎでシールを外すが、なかなか剥がれない。今度はそれをプラスチックの敷物に貼ってぐるぐる巻きにする。それがかさばって大きくなる。これをザックに入れ、スキーを履き、さあ滑走だ。下の方には湯の丸スキー場が見える。拡声器の音楽も聞こえる。遠く黒斑山の後ろにある浅間山の噴煙だけがあがっているのが見える。鐘が設置されている塔―コンコン平(ツツジ平)もすぐ下に望見できる。頂上付近はカリカリだが、少し下に下りると風はなくなり、ふわふわの雪になる。荷を背負っているが快適な滑りだ。一気にコンコン平に着いてしまう。下からスノーシューの一団が十人くらい登ってくる。彼等はスキー登山をする人間が嫌いなのかこっちに挨拶もせず、通り過ぎていった。

(注)この山行は2001年の春に浅間山西にある角間山―湯の丸山をスキーで歩いた記録である。
民宿「こじか」8:04―角間峠(9:14-9:26)―角間山10:13―角間峠(10:57-11:20)―湯の丸山北峰12:30-南峰(12:53-1:13)―コンコン平(1:33) ―地蔵峠(1:53-2:53)―「こじか」(3:30)
2006年1月現在「こじか」裏の旧スキー場リフト、建物は全面的に取り除かれた由。

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湯の丸山はかつて京都帝大山岳部の西堀栄三郎氏らが合宿した山で、秘湯「紅葉館」があります。
近くにわたしの定宿である、民宿「こじか」があります。一泊6000円で、心のやさしい親爺さんと、おかみさんが世話をしてくれます。是非お立ち寄りください。冬はスキー、初夏は山菜、秋はきのこと紅葉を楽しめます。

(1)角間山への途中ー角間峠
(2)角間峠で見たカモシカー小さいのでよく見てください。
(3)湯の丸山頂上から見た、左根子岳、右四阿山
(4)〃    から見た、左浅間山、右篭ノ登山、黒斑山
   頂上からは北アルプスの槍ヶ岳、双耳峰の鹿島槍ヶ岳が見えますが、本人の写真が写っているの    で、ま、きたない面をお見せするのはよしにしましょう。こんど紀行文を掲載したいと思ってま    す。
(5)雪中の道標

         圭

会津駒ヶ岳・湯の丸山

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書庫設定をしていますので、同じ画像です。

2002年5月の連休に会津駒に行ってきました。登山口からスキーを背負ってすぐ雪道になりました。シールをつけずに,ツボ足で頂上まで歩きました。スキーはフリートレック99cmのショートスキーです。

(1)右燧ケ岳、ずーっとずーっと左のポコンとしたのは男体山のようです。
(2)頂上から見た左燧ヶ岳、右至仏山です。左のステッキはわたしのではありません。山ではステッキは使いません。スキー登山するときは、スキーのストックは使いますが(伸縮自在)登山口発7:23−会津駒ヶ岳(11:09−12:00)−登山口13:30 登り3時間45分、下り1時間30分
(3)浅間山の西にある湯の丸山 右の白い斜面は地藏峠のスキー場です。

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