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午前中はSUBIR 赤坂というところで開催された「ブロックチェーン×教育ワーキンググループ」の公開討論を聴いてきました。
主催は「超教育協会」という団体です。
面白い名前だなぁと思った瞬間に記憶の彼方から呼び出されてきたのが,20世紀に出ていたオカルト雑誌『ムー』でした。
『ムー』を読んでいた人たちが作った団体ではないか,というひどい偏見です。
でも,そういうエセ科学的な想像力が生み出した世界観が,21世紀の今日において,少し異なる形であり,部分的であるかもしませんが,現実化していると言えなくもないわけで,「超教育協会」というネーミングは,絶妙だなぁと感じ入りました。
議論の内容も面白かったです。
ブロックチェーンというのは,暗号技術を使った分散データベースで,たとえばビットコインのような非中央集権型のプラットフォームです。
それを教育の世界に導入することが検討され始めていて,一部では実証実験も始まっていて,この先どうなるか,どのような課題があるのかを考えることが眼目でした。
詳述はできませんが,たとえば,こんなことが可能になるそうです。
学習履歴、成績証明を記録することで信頼性の高いデータのやり取りが可能になる。 ブロックチェーンを活用した時にできること ペーパー試験の一発勝負で合否が決まる一般入試とは異なり,教員に徹底的に添削された志願理由所や大学に入るためにとりあえずやってみただけのボランティアの記録などで合否を決めるAO入試とも異なり,その人物の学びが
ブロックチェーンによって,「多様な学びの記録」と「多様化・拡大するデジタル教材のデータ集約」と「個人学習データのポータビリティ」が実現します。
しかも,データがいつでもどこでも正しいかどうか確認できます。
「英語検定試験2級取得」という情報の真正性を,英語検定協会のデータまでたどって確認することができます。
なんなら点数とか,答案そのものとか,面接試験の際の動画でさえも,理論的には確認可能です。
そういう仕掛けによって,改ざんすることができない正確な情報が,秘匿性も保ちつつ実現するそうです。
そうすると,奨学金受給者の審査にも使えるわけですし,もっと言えば,本人が申請しなくても,奨学金を出すべき優秀で将来性のある若者を奨学金を出す団体が探し出し,金銭的な援助を提案することに使うことさえできるわけです。
面白いなぁと思いました。
NAM運動って,2000年に本が出た当時はかなりバカにされていたと記憶していますが,今から振り返ってみると,ちょっと早すぎたんだなぁ〜と思うわけです。
こんな話も出てました。
教育の民主化のための手段としてブロックチェーンを導入する。 このあたりになると,鈴木健さんの『なめらかな社会とその敵』に出てくる分人民主主義(Divicracy)を連想します。
そしてこんな話も…。
研究論文の真正性の担保(cf. STAP細胞) 前世紀の妄想が近い将来には現実化するというリアリティーを感じつつ,「これはもしかすると『ムー』的な世界観を共有しているコミュニティーではないか?」という疑念も頭をもたげ,それでも,フランスやインドの大学,MITやオックスフォード大学などではすでにブロックチェーンを導入しているという話も出て,「ううむ,やはりホントウなんだな」とひとまずは納得していました。
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ビットコインが登場した時、「あ、これって柄谷行人が言ってたやつ?」と驚きました。結構あの方、ソ連がいつ頃崩壊するかをかなり前に当てたりとか、予言者的なところがありますからね。
ブロックチェーンの教育の世界への導入、ドゥルーズ=ガタリの「リゾーム」を思い浮かべました。おもしろそうですね!
2019/1/26(土) 午前 0:23
> にこにこくんさん
いやいや,さすがです! まさにそうです。浅田彰が見事に整理したように,ツリーじゃなくてセミラティス,セミラティスからのリゾームという具合に学校教育が変容しつつあるのかもしれません。昨今は,ティール化と言うらしいです。ざっくり言っちゃえば…という話ですけど。
2019/1/26(土) 午前 8:16