友部正人さんのライヴが、なんと奈良で行われるというので、
予約して行って参りました。
場所は法隆寺駅からバスに乗り、降りたら10分ほども歩くところ。
『樸木(あらき)』という天然酵母のパン屋さんです。
どうやらここでの演奏は二度目だそうで、前回は夏だったとか。
「あの時は駅で降りた途端、死ぬほど暑かった。今日はホント寒い。奈良らしい。」と。
でも今日は比較的寒くなかったです。寒い日じゃなくてよかったですね。
ライヴハウスではなく、いつもはパンを売っている店内なので、
ライヴ会場としてはかなり狭いです。
その代わりアーティストとの距離がとても近い。
PAが入っていましたが、生声もよく聞こえます。
友部さんはこのような会場でもよくやるようですが、私は初めて聴きました。
今まで友部さんを聴いた中で一番小さかったのは、
吉祥寺の『Coo』とかいうお店(多分もう無い)。
そういえば、あの時もクリスマスでした。
弾き語りのみのライヴも、おそらくその時以来。
ライヴは『おやすみ12月』に始まり、『あいてるドアから失礼しますよ』と続きました。
その後は順番を忘れてしまいましたが、ランダムに挙げると以下の通り。
寝るだけの仕事 (平井正也さんの詩を朗読)
ニセブルース
全音符
なんでもない日には
ボロ船で
愛について
戦死
こわれてしまった一日
ニレはELM
Speak Japanese American
空から神話の降る夜は
働く人
夕暮れ
一本道
ぼくは君を探しにきたんだ
最後は『遠来』でした。
んー、他にもう1,2曲はやっているような・・・
後半に怒涛の名曲攻勢があり(でも曲順忘れてる)、
完全ノックアウトでした。
ギター1本とハーモニカで、とにかく圧巻の演奏でした。
以前はよく行っていた友部さんのライヴ。実は5年ぶりくらいだったのですが
(今年2月の『no media』には行きました)、本当に素晴らしかったです。
歌い進むうちに喉が温まったのか、後半になるにつれ、声のハリがとてもよかった。
アンコールで『アクシデンタル・ツーリスト』を朗読し、
「もう1曲だけ歌います、何かリクエストありますか?」と。
少し予想していたシチュエーションだけに、なにか考えておけばいいものを、
好きな曲はたくさんありすぎて(でも既にたくさん歌ってくださいましたが)・・・
と迷っているスキに、一番前の女の子が「水門」と。
強いですよ「すいもん」四文字。
これが、まあ仮になんですが、「はじめぼくはひとりだった」とか、
「とーきんぐじてんしゃれーすぶるーす」だったら、言い終わる前に却下されそう。
友部さんも即 「『水門』いいですよ。大丈夫ですよ、言ったモン勝ちですから。」と。
この素晴らしいライヴの締めくくりには、とても良い選曲で、私も賛成でした。
生の歌声の素晴らしさはとても言葉では表せませんし、
仮にCDにしたとしても、全ては伝わらないと思うのです。
そこで記憶にあるMCをさわりだけ。
演奏途中にギターの弦(4弦)が切れ、
「以前はライヴの度に弦を張り替えていたんですが、最近はそうでもないです」
切れた弦を張り替えて「この音だけいい音するかも・・・」
でも『愛について』をスリーフィンガーで歌った後、
「どうもこの弦だけ緩いと思ったら、3弦を張っちゃったみたい・・・」
ギターを持ったまま振り返った時に、
ペグから出ている余った弦がマイクに引っかかり、マイクスタンドが倒れそうになった時、
「これ、よくあちこちに引っかかって、譜面台を倒したりしますけど、切る気になれません。
高田渡が生きていた頃、よく、針金を切るアレ、なんだっけ(ニッパー?)。
アレを持ってよく追いかけられました。何度か切られたことあります。
あの人は、そういう強引なところもある人でした。(←愛あるコメント)」
会場を見回し、2階にいるお客さんと目が合って「あ」。
「真上から見られるのってハズカシっ!」
などなど。
途中に20分の休憩を挟み、正味で2時間以上にも及ぶライヴ。
全部一人だけですから、凄いです。
終演後も物販コーナーでサインなどに応えていました。
以前宮沢章夫さんもおっしゃっていましたが、
フルマラソンを走れる人は、体力が違うということでしょうか。
サインも欲しいことは欲しいですが、CDは全て持っているので。
随分前に物販で買った本には、「トモベマサト」とサイン?が入っていました。
鉛筆で。ええ。
このあと友部さんを囲んでお食事をする「クリスマス会」があったのですが、
私はバスが無くなるので(19:50終バス!)、余韻を楽しむ時間も無く、
会場を後にしました。
本当に素晴らしい、暖かい時間を過ごすことが出来ました。
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