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監督:アレクサンドル・ロゴシュキン 出 演:アンニ=クリスティーナ・ユーソ / ヴィル・ハーパサロ / ヴィクトル・ブィチコフ あらすじ 第二次世界大戦末期、スカンジナビア最北の地、ラップランドではロシア軍、ドイツ軍、そしてドイツと同盟を結んでいたフィンランド軍が戦っていた。 フィンランド軍の狙撃兵ヴェイッコは、非戦闘的な態度に怒った戦友らから罰としてドイツの軍服を着せられた上、鎖で大岩に繋がれたまま置き去りにされる。 その頃、ロシア軍大尉イワンは軍法会議にかけられるため車で護送中、味方の戦闘機に誤爆されてしまう。 命を落としかけた敵味方ふたりの兵士を救ったのは、その地でひとり暮らす女性アンニだった。 『goo映画情報』より 近くの映画館で行われている『シネマワールドカップ』記事はこちら。なかなか観に行くことが出来なかったのですがやっと見に行くことが出来ました。 色々気になる作品がある中で、かなり前に紹介映像を見て気になっていた作品がククーシュカ ラップランドの妖精です。 最近上映されていた『トンマッコルへようこそ』観る事が出来ないままでしたが、こちらのあらすじを読んだ時に、何かの作品が似たような設定だったな・・・と思ったのですが、今回ですっきり。この映画『ククーシュカ』と重なる部分があるんです。この映画だ!と判ってもやもやが晴れました。 トンマッコル〜は朝鮮戦争が舞台であり、村全体が戦争とはかけはなれた世界。ある意味ファンタジーワールドのようですが、この作品は1944年9月第二次世界大戦末期、フィンランド最北の地、ラップランドが舞台。 ファンタジーっぽい、ありえないでしょ〜的なある意味設定・戦争について・・・と言う部分では描き方は違ってもある意味共通のモノがあるのかな。 派手な演出やCGなどはなく、粗さをも感じさせる映像ですが、その画面の粗さというか、色彩が寒い冬に向かっている自然の姿をそのまま映し出しているようで、映画の世界観というか、戦争が行われている土地と同じでありながら、彼等が居る場所は戦争の音が伝わらない静かさが伝わってくるようでした。 第二次世界大戦を描いた作品というのは沢山あり少しは観ていますが、ロシアとフィンランドの関係。 フィンランドがドイツと組んでいたことなど、そこら辺の認識が足りない私はこの作品を通して、そうなんだ・・・と知ることが出来ました。 ロシアとドイツの対立は判っていたのですが、フィンランドがそういう風に関係してくるとは・・・。勉強していなかったので世界史とか無頓着すぎる私はまたまた映画を通して知るのでした。映画ってとても勉強になるなぁと改めて思います。 前半はフィンランド兵のヴェイッコが仲間からの死刑(ドイツ兵の軍服を着せられ、岩山に足枷で繋がれている)からの脱出と、ロシア兵のイワンが謀られジープで移動させられ、爆撃を受けてアンニに助けられるまで。 アンニの生活、自然の中で生活をし、兵士が死んでいたら埋葬をする…死体を観ても驚かず、ただ淡々と埋葬をしていく姿など、それぞれの立場を描いていました。 決して派手な演出はなくフィンランド兵のヴェイッコが様々な知識を使ってなんとか足枷を外そうとする姿。 簡単に外れることのない足枷を3日間かけて外す。その間にロシア兵のイワンとアンニが出会うわけですがそこもまた淡々とした映像で描かれているんです。 ここまでの中で会話という会話が無いんです。 3人が出会う場面。 そこでようやく会話が始まります。 言葉が通じない3人。 それぞれ思うことが合っても別の意味で解釈されて、なんとなくでも行動が出来たりして。 親切でしていても、それは相手にとっては余計なことであったり。相手を皮肉っている言葉が違う意味で取られる。 ロシア人のイワンはドイツ軍の軍服を着ているフィンランド兵のヴェイッコがいくら戦争はしたくない、争うことを放棄したんだと訴えても通じない。そして名前を名乗る時に、皮肉でクソタレ(呼び名を忘れてしまったのですが、意味だけは覚えて帰ってきました…。)と呼ぶと、それがイワンの名前となって、ずっとイワンは二人にクソッタレと呼ばれるわけです。 ロシア人のイワンにとってはドイツ軍の兵士はどうあっても許せない。 フィンランド人のヴェイッゴはなんとかしてドイツ軍じゃないことを伝えたいけど上手く通じない。戦争もうしたくない。 先住人のアンニは旦那が戦争に狩りだされてから4年。精霊にどうぞ男性を〜〜と祈っていたのが叶った!それもいっぺんに二人も! 3人の思いはそれぞれすれ違いながら進んでいく。 かみ合わない会話の数々が面白くて、思わず吹き出してしまう場面が何度もありました。 その中で民族・言葉の壁が立ちはだかっているのですが、すれ違いながらも会話を続けること。共に生活をしていくことでそれがなんとなく超えられていくんです。 アンニは兵士の違いとかそういうことには全く関係ない。ただその場で生きていて、最近男性がいないから寂しくて、それでふれあいと思う。だから行動をする。 それは人としての自然の姿なのかなって思うのでした。 アンニを巡っての2二人の男の感情などもあるのですが、そこもまた言葉が通じないから微妙に通じていなくて・・・。 通じ合わないけど会話をして、それで生活をしていた彼等。その中で一つの事件が起こるわけです。 その事件を通して彼等は言葉・民族の壁を乗り越えて通じ合えるようになったのですが・・・。 途中どうやって纏めるのかとか、いろいろ思ったけど観終わったあとなんとなく気持ちの良い作品でした。 ファンタジーちっくな部分があるのかもしれませんが、でも・・・これはきっと何処にでも当てはまるような気がするんです。 あってもおかしくないような・・・。 戦争をしていて、戦争をしているからこそ感じてしまう戦争の意味合い。それを考えはじめた時、また戦争の中で絶望や喪失感を味わった時…。 言葉の壁・民族の壁を越えた何かが・・・欲望であっても、物欲ではなく、生きるための欲望を感じた時に何かが生まれるのかもしれませんね。 えっとある意味ネタバレ部分にもなるので、流れはかかずにそこだけを取り上げてしまうのですが…。 アンニが先住人が伝えている儀式を行うのです。 そこに描かれている世界がまた独特でよかったのですが、儀式の意味とは全く違うのかも知れませんが・・・。 そこに出てくる犬に注目をしてしまうのでした。トゥモロー・ワールドを観たときも犬がよく出てきました。こちらも関係ないとは思うのですが…。 ガエル・ガルシア・ベルナルくんの映画『アモーレス・ペロス』でも犬が登場します。アモーレスの記事に書こうと思ってそのままですが、犬だ!と、やけに気になったのでした。 私が犬に妙に反応しちゃうのは、どこで見たのかも覚えていない。作者もたしか未詳だったような・・・。 そんなあやふやな内容ですが、神=GOD 犬=DOG 神が名前をつけた時、最初から最後まで傍にいたその動物に自分の名前を与えた。神の名を反対から綴った『DOG』。犬はだから裏切らない。 そんな詩を昔読んだ事があるんです。ここら辺は『アモーレス・ペロス』で書こうかと思ってます。 昔から犬は人間と何かと深い関係であったりするからよく使われるのかもしれませんね。 妙にそれを覚えていて、あぁ〜また犬だ!!と、勝手に関連性をつけて考えてしまう私がいました。 地味な作品なのでこの映画祭の企画がなかったらタイトルも思い出せないままに観ないままで終わってしまっただろう作品。観る事が出来て良かったです。 余 談 言葉が通じない・・・といえば、若かりし頃(爆)2回目の海外旅行が友達の付き合いでL.A.にショートホームステイでした。 友達は英会話をしていてそれの勉強でもあるから〜と申し込み。往復一人は寂しいから・・・という理由でお供することに。 英語は本当に苦手で、出来なくて…赤点ギリギリ、英語のおかげで本当に進級が危ないとまで言われたことのある私。英語なんて全く判らない私ですが、面白そう〜〜♪と、それだけの理由でショーとホームスティに行ってしまったのでした! 当たり前ですが友達は英会話をしているから基本はOK.私なんにもして無い、更に英語は落第点。 そんな私ですから全く会話判らず。 友達とバラバラの家で、日本人私一人。あとはフランス人とスペイン人の人がホームスティしているお宅にお邪魔することになったのでした。 最初の頃は何を話して居るのか全く判らなくて、私もどうしたら良いのか判らない状態。 スペイン人の人に、『日本人は何も喋らないしつまらないし、役立たずだ!なにしにきてんの〜〜』と悪口を言われた・・・・多分、きっと(爆)悪口は何故か判るんですよ。不思議だ・・・。 そんなこと言われていて、でもどうすることも出来なかったんですよ。何をしていいのか、どうしたらよいのか判らず。 (今思うともしかして悪口じゃなかったのかな?いや・・・でも、ホームスティ先の人が諌めているようでもあったんだけど・・・。ジャップとか、言われていたからきっとね・・・。) そんな中で、 3 日 目 開き直った私がいました。 3日間かかってしまったのですが、日本語が全く聞こえない生活の中で開き直った私。 そこから結構楽しくて、失敗沢山やらかして(買い物に行って、待ち合わせ場所間違えて、別のモールに気がついたら移動していて、店内放送かけられていたとか…迷惑かけ放題)それでも、笑いが絶えなかったなと。 文句を言っていたスペイン人の人にあえて質問をしたりするの繰り返していたら、相手からもいろいろ教えて貰って、ゆっくり区切りながら説明して貰える様にもなりました。 英語とスペイン語の両方の意味を多分教えていてくれたんだろうな〜の、本を見ながらの会話。 いま一つ私は判らなかったのですが、それでも楽しかったんです。 言葉の壁って大きいけど、何かの踏ん切りでひょいって越えられたりしちゃうんですよね。 民族間の壁も宗教の壁も越えられたらきっとまた別の世界が広がるんだろうな。 そんな簡単なものじゃないとは思うのですが、それでも希望は持ちたいです。宗教戦争が無くなる日が訪れることを祈りたいです。
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これ上映中見逃した作品です。そちらでは今見られるのですね。けっこう歴史的背景がむずかしいのですね。そろろDVDが出るかもしれないので、見るときには参考にさせていただきます。
2006/11/26(日) 午後 11:53
ほぉ〜〜、ロシア映画ですか。近くじゃこういうの上映してません〜。(/ω\) ある意味、羨ましいですねぇ〜。
2006/11/27(月) 午前 2:14
cartoucheさん。特別上映で700円で観てきました。歴史〜は私が知らないだけで特に特別に触れられていると言う部分は無いんです。知っていたらもっと面白かっただろうな・・・というのはあるのですが。なかなか面白かったと私は思いますので是非ご覧下さいませ。
2006/11/27(月) 午前 7:18
Kaz.さん。面白い企画をやってくれる映画館に感謝です。最近になってかボーティも上映を始めてくれました。あとは時間調整をすれば・・。
2006/11/27(月) 午前 7:19
ロシア映画!!最近は「大統領のカウントダウン」しか観てないっす(つω`)
2006/12/1(金) 午前 7:48 [ esu**i123 ]
ロシアの作品ですか〜〜はじめてですね〜。でも内容読むとかなり興味が湧いてきますね。DVDが出ればチェックしたいですね〜
2006/12/1(金) 午前 8:47
esupaiさん。私は多分初めてロシア作品をみたんだと思います。面白かったですよ。「大統領のカウントダウン」知らないので調べたいと思います!
2006/12/16(土) 午前 11:25
SHIGEさん。DVDはもう発売されていますので是非是非機会がありましたらご覧になって観て下さい。
2006/12/16(土) 午前 11:26
こんにちわ〜♪
ククーシュカ
この映画、ネットで紹介されて観たいのだけど
ツタヤにはないし・・・
ほのぼのとしたいい映画でしたか
2015/7/10(金) 午後 5:54