1948年―
新宿〜小田原間60分運転という、当時としては異次元の高速運転を目標とする超特急車両の計画が始動・・・
1957年7月―
計画の実現に向けた小田急の技術の結晶、のちに狭軌世界最速を達成する「3000形SE車」が登場・・・
そして、あれから60年以上の時を経た2018年3月―
ついに、かつての小田急技術陣が夢見た大きな目標が叶う時がやって来ました。
とまぁ優雅()で詩的()なスタートしておりますが、今日の昼前に発表された小田急の2018年春「白紙ダイヤ改正」のプレスが目に入って以降、あまりの新情報量に驚きを軽々通り越して頭が痛くなっております。
>2018年3月、新ダイヤでの運行開始
2016年の時など、ダイヤ改正が告知されるたびにこのブログでまとめ記事を投稿してきましたが、今回ばかりは・・・すぐには・・・とてもまとめられません。
新ダイヤの全容は上記のプレスをご覧いただくことにして、とりあえずこちらの速報版は個人的に一番刺さったこの話題1本に絞っていきます。
冒頭にも載っている通り、小田急が新宿〜小田原間60分運転(→当時の表定速度82.8km/h)を視野に入れたSE車を登場させたのは1957年。所要時間60分運転の計画自体はそのさらに10年近く前から存在していました。
計画が動き出した当初、小田急線の新宿〜小田原間は戦後の劣悪な環境も手伝ってノンストップ特急でも所要時間は100分。そこから路線の改良・速度向上を続けてSE車就役の時点では70分。さらにNSE車就役&最高速度110km/hが解禁された時点で所要時間62分(表定速度80.1km/h)までこぎつけました。
しかしそれ以降は増え続ける需要に一般列車の本数を増やすほかなく、過密ダイヤの中で特急列車の所要時間もあわせて増加。
その後2017年にかけて、何度か所要時間62分(路線改良によって表定速度79.8km/h)の列車が生まれ、記憶に新しい所では昨年所要時間63分(78.6km/h)という列車も存在したものの、あと一歩が遠い状態がここまで続いてきました。
そんな中で今日発表された新ダイヤ。複々線完成による朝ラッシュ帯大増発や、運行パターンの抜本的な見直しに紛れて、土休日に運行される「スーパーはこね」が
新宿〜小田原間、最速59分で運行されるということが明記されていました。
小田急の悲願であった60分をさらに1分割る59分での運転。どれだけ飛ばしているかというと、先ほどからちょくちょく出している表定速度にあらわすと「83.8km/h」。関東で見れば120km/h運転を行っている東武スペーシアや京成アクセス特急の高速運転区間にすら匹敵する数値となっています。また、乗務員が持っている運行図表(ダイヤグラム)には、時刻表とは別に定められている区間ごと・各種別の標準走行時分も掲載されています(実はだいぶ前のものを持っている)が、ほとんどの区間でこれにぴったり沿って走り抜く(→そうでもなきゃこんな所要時間達成できない)路線最高速度110km/h、かつなんだかんだで曲線や勾配制限の多い小田急線で出来うる最高のコンディションで運転されるようです。
ちなみに終点・箱根湯本までの所要時間もこれに合わせ大きく短縮されて最速で73分(全区間表定速度72.8km/h)となり、こちらも歴代最速を達成することになりました。
以上のようなタイムレコードを達成する為といわんばかりなダイヤを掲げることになった「スーパーはこね号」。昨年発表されたプレスでは新宿を9時〜11時の毎時0分発(→3本体制)とされていましたが、今日発表されたものではこれに加えて新宿10時20分発の列車も含めた計4本体制となるようです。
4本中3本が新宿〜小田原59分運転
(さらにうち2本が新宿〜湯本73分)で、残る1本が同62分運転となっています。おそらくこの4本とも、50000形VSEまたは新型ロマンスカー70000形で運転されるものと思われますが、VSEと70000形(導入確定分)が4本でSはこねも4本であることから、検査時にはもちろん他車種での代走が見込まれます。
万が一最速列車に代走でLSEが入ろうものなら、老兵が最後の最後に長年走り慣れた小田急線を史上最速の列車で駆け抜ける―という最高にアツい展開なんてのも見られるかもしれません。
複々線は完成間近、新型車70000形も今月中に小田急に到着するらしく、4か月半ほど先の”覚醒”に向けて準備が着々と進んでいる小田急ですが、今からその日が楽しみでなりません。