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書庫■阪口涯子句集

この書庫は 涯子の第2句集のご紹介です


 戦後俳句作家シリーズ36『阪口涯子句集』
「海程」戦後俳句の会 昭和52年7月刊 から転載


    
           目次
 
 LONG之章 45句 1950年ー1958年(昭和25年ー昭和33年)

 中之章  45句  1959年ー1968年(昭和34年ー昭和43年)

 砂之章  110句  1969年ー1975年(昭和44年ー昭和50年)


        解説 井上光晴

       阪口涯子著作ノート
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写真 「緋寒櫻」 2006.3.15 ご近所の庭木です。




                    砂之章  (18)・・・これで終了です


 73P         太陽の半環鵙がよく感じる


             水族館怨々の蟹自在な亀


             哀のあふりか海に落葉がふりしきり


 74P         感傷的な白い断崖サツマに満つ


             シベリヤにて黒太陽も皿も絶える


             西の地平のきいろい花やこわれた人



● ご拝読ありがとうございました。次回からは、涯子第三句集「雲づくり」をご紹介いたします。nora

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写真 「 連翹 」2006・3・14  うちの連翹も咲き始めました。


                   砂之章  (17)


 71P          波しぶき海泡うごく俺の未明


             老ゲリラ無神の海をすべてみたり


             海の随所に小さな目玉楕円の蟹


 72P         国籍不明の夏の白花だ友だ


             荒い陶土渓流いたるところに咲き


             まんじゅさげの花火うちあげつつ師団

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写真 「オオイヌノフグリ」 2006.3.11




                    砂之章  (16)


 69P         おろしだいこも銀河もあいまいもことあり


             「きれいはきたない」陸橋わたりながら


             千の白蝶湧くよテーブルクロスに酔い


 70P         ひよどりは絶壁の笛か海の笛か


             ひよどりがたづねる海のちいさな書斎


             独り居れば海の渦より蛇より鮮

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写真 「連翹と大島櫻」 2005.4.17  松田山にて



                    砂之章  (15)


 67P         流れをつつみ北に艶なりすすきの国


             霧に縞ありざくろのごとき渓谷あり


             霧のはれま紅葉も落葉松も崖だ


 68P         いっぽん殘り朱(あけ)のきわみをつくしおり


             氷雨のすぢウォ−ッカますます蒼白なり


             れんぎょうの花の奥なり破壊破壊

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写真 「?」 2006.3.4 松田山みかん園にて  

●追記 コアラさまから「コリヤナギ」と教えていただきました。謝謝!
    行李作りに使われるので「コリヤナギ」とか。
    そういえば、行李作り修行中の若い職人さんの映像、最近TVで見ました。




                    砂之章  (13)


 65P         砂を掘り砂を掘りいるボールペン


             風に流れいる砂のみぢんの時間だ


             黒集団砂をゆきしが音絶える


 66P         らっきょうの花満開の砂女


             たちまち風紋わが晩年の砂の山


             別れを告げる砂のかすかな言葉

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