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大井川鉄道本線のSLを終点の千頭で降り、ここで井川線(通称南アルプスアプトライン)に乗り換え。
SL乗車に続く本日の第二目標は、終点井川駅までアプトライン完全乗車。
私がSLよりもむしろこっちに食いついていることに、最初のうちヨメは腑に落ちない様子だったが、沿線風景を特集したテレビ番組を二時間以上見せて洗脳、いや理解させた。
最後尾と中間部分にディーゼル機関車を入れたトロッコ風ミニ列車。
中部電力が井川ダムを建設する時資材運搬用に敷設した線路を、大井川鉄道が借りて旅客用に運営している。
トンネルが61個、全線の3分の1がトンネルまたは鉄橋とのこと。
鉄橋とトンネルの前では汽笛を鳴らすので、のべつ汽笛が鳴りっぱなしだし、カーブで車輪のきしむ音がうるさくてしょうがなく、ユサユサと揺れまくる。
でも、外との距離が近く、遊園地の列車のようで楽しい。

日本一高い鉄橋(最高部100メートルとのこと)。
大井川鉄道本線も駅は小さなものが多かったが、アプトラインの駅はますます小さく、ホームはマンションのベランダより細く、しかも見落としそうに低い。
そのせいか、車内に入るとやたらステップが高い。
アプトいちしろ駅
最大の難所の入り口であるアプトいちしろ駅。
長島ダムができる時、線路がダム湖に水没することになり、新線を敷設したら、最大斜度90パーミル(100m進むごと9m上昇)というメチャメチャ急な坂になった。
そこで、この区間だけ電気機関車を後ろに2両増結し、ここだけに敷設されたアプト式レールに電気機関車の歯車をかみ合わせてゆっくりとの坂を登って行く。
帰りも同様に電気機関車がブレーキを利かせながら下る。
この電気機関車の連結・切り離しがひとつの名物となっており、雨にもかかわらず乗客たちが外に出て見物している。
私も傘をさして最後尾まで走った。
電気機関車のほうがメチャメチャでかい。
連結作業を見ようとホームを走っていると、中程で地元のおばちゃん風のかたがビーチパラソルの下に立って
「柏餅いかがですか〜」
五個で500円。思わず購入。

(写真は復路で下車したとき撮影したもの)
まだ温かいあんころ餅を柏の葉にくるんでいる。
いかにも「搗きたて」という手作り感が嬉しい。
長島ダム駅で電気機関車を切り離し、さらに列車は山間を登って行く。
終点井川駅
とりあえず終点まで完全乗車しよう、と決め、どこでも降りずに終点井川駅に到着。
千頭を13:46発だから、井川線全線の所用時間は2時間弱か。
車窓から見えた井川ダムまで行って見たかったが、30分ほどで同じ電車が最終列車として折り返してしまうので断念(ちなみに終列車は15:57 まだ日が高いのに・・・)。
ほんのちょっとだけ駅周囲を散策してすぐ列車に戻り、列車は今来た道程を戻って行く。
さっきまで土産物屋の売り子さんだったおばちゃんが、あっという間に店じまいして一緒に乗車しているのがおかしかった。
井川から二駅戻った尾盛駅は、究極の秘境駅として有名。
周囲に人家がないどころか、駅から公道に通じる道がないという、純粋にこの駅に訪問したい人(=秘境駅好きの鉄ヲタ)にしか用がない駅。
私たちも往路で降りようかどうか迷ったのだが、時間のロスが大きいので、井川までの全線踏破を優先し、下車を断念した。
こっちの方は列車本数が半分ぐらいになってしまうのだ。
ところが、復路で同じ尾盛に差し掛かったら、なんとホームにひとがいるではないか!
巨大なリュックを背負った初老の男女は、秘境駅好きの鉄ヲタには到底見えない。
一体どこからきたのか聞いて見たかったが、他の車両に乗ってしまった。
謎である。
となりの接岨峡温泉駅で下車し、今日の宿である民宿に。
温泉と言っても民宿数件と一般の住居があるだけで、観光施設っぽいものは何もない。実に何にもない。宿にも温泉がない。
「温泉会館に行って宿の名前を言えばタダで入れるから」とのこと。
夕食後、大井川に掛かる(街灯が切れて)真っ暗な橋を渡って温泉会館へ。銭湯に毛が生えたような施設。
おそらくは民宿組合とかで経営して昼間は日帰り入浴、夜は宿泊客と地元の人の入浴の場になっているのではないか。
透明だがちょっと粘り気を感じる湯で、あったまれた。
明日どうしようか、と時刻表とにらめっこし、あれこれメモを取り、ネットで道を調べて(行く前にやれ!)就寝。
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