漫画家神原則夫のアホ日記

「西校ジャンバカ列伝かほりさん1,2巻]3巻が6月7日に出まっす。「ホテトル教師藤本正子エロせん」は面白いでっす。

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小バエ無理心中事件

机の上に置いてある飲み残したソルティドッグのビンの中を 何気なく覗いてみると、
小さなハエのような虫が 2匹溺れ死んでいた。無理心中だろうか・・いろいろ想像を働かす。

この小バエはカップルなのだろう。多分若い2匹だ。
人間で言えば16才ぐらい。
2匹は川越の大正ロマン通りで出会い、
親バエの目を盗んで、俺の家で逢瀬を重ねていた。

ところがこれがバレた。密告したのは、いつも猫のうんこの上で
ひなたぼっこしている、フリーターの銀バエだ。

「あんたの所の娘さん、3丁目のばか息子バエにいてこまされてまっせ。」

悲しい事にこの女性バエの一家は、ハエ社会では名門だった。
家柄が違いすぎる。愚かしい話しだが人間社会でも、今もってそんな事があるのだ。
ハエを責められないだろう。

若い2匹のハエは付き合う事を、両親に強硬に反対された。
2匹の愛は本物だった。というよりピュアーだった。

様々な情報が入り込み、感情や感性よりも、
どっちが得かなどで動かさせられている人間よりも。

2匹は死を選んだ。どうせ俺達はいつか人間にキンチョールを
かけられて死んでいくのだ。
もだえ死ぬよりも美しく死にたい、と若い2匹は決意した。

「ねえ・・どうせ死ぬなら、あの楽しい思い出のつまった、 かんたさんの家で死にたい。」
羽で涙を拭きながら女性バエが言った。涙を流すのは人間だけでは無いのだ。

俺が寝ている間に2匹の若いカップルがベランダから進入した。
俺が一仕事終え、寝酒として飲み、3分の1程残してあった
ソルティドッグのビンの口に2匹は留まった。

俺は寝ていた。もし起きていたなら若い2匹の命を救えたのだろうか。
2匹は静かにソルティドッグという名のアルコールと グレープフルーツの酸っぱい海へ身を投げた。

俺は今ビンの中を覗いている。
軽くビンを揺すると、ソルティドッグの海に浮かんでいる2匹の死体がゆらゆらと動き、
くっついたり離れたりする。

2匹が重なった時、そっと俺はビンを机に置いた。
(ここなら誰にも邪魔させないから・・)
もう少しビンはこのまま置いておく事にした。

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