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If you could have lived in another historical period, which period would you choose?という英語のトピックで、とっさに思い浮かんだのがこの前訪ねたレイトンハウスとヴィクトリア時代でした。

明治時代が現代日本の源だとすると、現代イギリスの源はヴィクトリア時代ということになるでしょう。ヴィクトリア女王が即位した1819年から1901年に没するまでの時代で、江戸時代末期から明治時代とほぼ重なります。ロンドンに留学していた夏目漱石は下宿屋の主人に肩車してもらって、ハイドパーク周辺でヴィクトリア女王の葬列を見たそうです。

1700年代後半からの産業革命で、中産階級が裕福になったことと、帝国主義が発展して植民地が原料の供給地であるとともに、市場ともなったことによって、19世紀のイギリスはまさに大英帝国として世界に君臨し、世界中の富が集まってきたのです。

ロンドンの街中には美しいヴィクトリアン様式の建物が立ち並び、gentleman scholar、gentleman scientistと呼ばれる仕事をせずに好きな研究に没頭できる身分の人々が現れ、文化を築いていきました。その一方で、イーストエンドには貧民窟があり、重労働に子供がこき使われたり、犯罪も多発していました。道路はぬかるみ馬糞だらけ、石炭を燃やすので街は煙っていました。

レイトンハウスのフレデリック=レイトン氏は、裕福な医師の家庭に生まれたアーティストで、アラブの美に心酔していきました。彼の家のアラブホールは、その玄関に置かれた孔雀の剥製が象徴するような、光沢のある美しい青緑色のタイルで覆われています。アルジェリアから持ち帰った、アラブ風の窓飾りや、噴水、陶磁器など、異国趣味が取り入れられたその家にはベッドルームが一つしかないため、彼の死後も買い取り手がつかなかったのだそうです。

前にご紹介したヘンリー=ウェルカム氏もほぼ同時代の人で、医学的な見地から、世界中を旅して医療器具や絵画を集めました。写真や交通手段の発展により、そんな探険家、冒険写真家なども登場。なんともワクワクするような時代だったに違いありません。人々は公会堂などに集まり、そんなgentleman scholarの講義を聴いていたようです。

お茶を飲むのが中産階級の人々の間で流行したのもこの時代。東洋の陶器も流行でした。壁紙はもちろんウィリアム=モリスです。

世紀末、ロンドンの街を震撼させた切り裂きジャックはついに捕まらず、そんな頃にコナン=ドイルはシャーロック=ホームズシリーズで人気作家となります。

そんなわけで、rich gentlemanとして、ヴィクトリア時代に生まれたなら、どんなに楽しかったことだろうなどと想像しました。
ロンドンには当時の街並みが今も残り、当時から続いている老舗もたくさんあります。外壁を残して建て替えたり、昔の技術も受け継がれているので、今も同じ材質で修理することが可能なのです。
今やすっかり老紳士となったイギリスですが、華やかなヴィクトリア時代、大英帝国の面影をしのびながら街を歩くのがロンドンの何よりの楽しみです。

写真はレイトンハウスのアラブホール。

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