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レア盤紹介(JAZZ編)-28

THE FLIP PHILLIPS-BUDDY RICH TRIO(CLEF MGC-634)
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長年JAZZ関連の雑誌に目を通し、また廃盤店にも出入りし、特に最近はネットでさらに多くの情報が得られるようになった現在、それほど珍しいと思うレコードは殆どなくなったように思います。まぁ、あってもそれはレア盤というより珍盤・奇盤の類(“レア”も“珍”も“奇”も同じ意味ですがここで言う“レア盤”は内容も良いものと受け取ってください)ではないでしょうか?

ただ今回取り上げる盤はホントに入手するまで見かけた記憶が全くありませんでした。VERVE系コレクターの方にとっては「なぁ〜だ」と思われるかもしれませんが私にとってはホントに「レア盤」でした。なにせジャケットすら見たことがなかったのですから・・・。
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きっかけは2年前にbassclefさんがブログでNORGRANのオムニバスTENOR SAXES(NORGRAN MGN1034)を取り上げられたこと。
http://bassclef.air-nifty.com/monk/2007/08/10tenor_saxesno_8f74.html
私も持っていましたので聴き返したところ推奨されていたFRIP PHILLIPSの2曲(TAKE THE A TRAIN、I DON’T KNOW WHAT TIME IT IS)がJATPでの豪放な印象とは全く逆のレスター系の実に味わい深い演奏で、しかもTENOR+PIANO+DRUMSという小編成でたっぷりとテナーが堪能でき一遍に好きになってしまいました。それまでFRIP PHILLIPSのリーダー・アルバムは1枚も持っていませんでしたので慌てて集め始めましたが、ハード・バップ系コレクターはLESTER YOUNGはターゲットでもFRIP PHILLIPSは対象外なのか、10インチも含め短時間のうちに蒐集できました。但し前記オムニバス収録の2曲の元になる「THE FRIP PHILLIS-BUDDY RICH TRIO」(NORGRAN MGC 634)だけは影も形もありませんでした。あまりに見つからないため一時は存在そのものを疑いました。TINA BROOKSの「BACK TO TRACKS」のようにカタログには載っているが実際には発売されていないのではないかと。でも何人かの方が存在を確認されていたため、それから2年間ずっと血眼になって(?)探しましたが見つけることはできませんでした。

最近漸く念願かなって入手でき、他の曲もオムニバスに含まれていた2曲と同水準の曲ばかりで一人悦に入っていますが、一聴した時、これほど好内容なものが何故?再発されなかったのか商魂逞しいNORMAN GRANZがどうしたのか?と思いました。VERVEレーベルでの再発があって当然なのに・・・それにCLEF盤にしてもブツが少なすぎるのはどうしてなのか?

一般的に考えられるのは、全く売れなかったこと、でもFRIP、HANK JONES、RICHという当時それなりに人気あった面子では考えにくいし、内容だって派手さはないものの実に味わい深く少なくとも「愚作」ではありません。とすると何か大きな「瑕疵」があって再発が難しいのか?もしくはメンバーの誰かが作品にクレームを付けたの?

原因?は聴いているうちになんとなく分かりました。裏ジャケに曲名が載っているのですが、いつまでたっても「STARDUST」が出てこないのです。ジャケ裏記載の曲順が違っていることはVERVE系のレコードには良くあることですが・・。「あれっ、これラバカンのメロディじゃない?これはBLUE ROOM?」。スタンダードのメロディを引用することは良くあることで、それをタイトルを変え自作とすることも・・・。でもいくらなんでも、これはちょっとやりすぎじゃない?・・・それとBASSが入っている曲もある(B5、B6)・・もしかしたら中身違いのレコードを買わされたのか?と一瞬冷や汗をかきましたがレーベル面でタイトル、レコード番号(MGC-634)、DEAD-WAXのマトリックス番号(MGC634A-1,B-1)を確認、間違いなく該当レコードだと確信しました。実はジャケ記載とラベル記載(収録曲)に数多くの相違があったのです。
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ジャケ裏記載曲         
*CARIOCA(A-1)
*TAKE THE A TRAIN(A-5)
*BUGLE CALL RAG(A-4)
*I DIDN’T KNOW WHAT TIME IT WAS(A-6)
*THREE LITTLE WORDS(A-2)
*TRIO BOOGIE (自作、B-3 のFLIP’S BOOGIEと同じ?)
*STAR DUST(未収録)
*GOODBYE(未収録)
*SALUTE TO PRES(自作、未収録)
*SWEDISH PASTRY(自作、未収録)
*FUNKY BLUES(自作、B-4のFEELIN THE BLUESと同じ?)
*FLIPPING(自作、未収録)
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実際のレコード収録曲(ジャケ裏未記載)
*SLEEPY HEAD(A-3、自作?)
*LOVER(B-1)
*DON’T TAKE YOUR LOVE FROM ME(B-2)
*LOVER COME BACK TO ME (B-5、BASS入り)
*BLUE ROOM (B-6、BASS入り)

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先行して作ったジャケット記載の曲と実際に収録した曲が大幅に違ったのにも拘わらず、うっかり発売してしまい、慌てて回収されたのではないでしょうか?そうすればこれだけ現物を見かけないというのも納得です。
ネットのDISCOGRAPHYにはジャケット記載の曲目でこの変則トリオの他、別構成(複数ホーン入り)のものと合わせてこのアルバムが作られているようなことが書かれていますが実際はB面に一部BASSが入った曲が確認できますが残りはトリオ演奏です。やっぱりレア盤のようですね。この変則的な楽器構成(SAX+PIANO+DRUMS)で有名なのは何と言っても「THE LESTER YOUNG=BUDDY RICH TRIO」(NORGRAN 1074)。サックスもピアノ(変名で参加したNOT KING COLE)もそちらの方が知名度は遥かに、内容も一枚上手、敵いません。

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*THE FLIP PHILLIPS-BUDDY RICH TRIO(CLEF MGC-634)、黒艶なしトランペッターラベル、両溝
*THE LESTER YOUNG-BUDDY RICH TRIO(NORGRAN MGN-1074)、黒艶なしトランペッターラベル、両溝

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NOTさん、おはようさんです。いやあ・・・あのTenor Saxes記事の時、「なんとしても入手したい」コメントもありましたね。実はこのTHE FLIP PHILLIPS-BUDDY RICH TRIO〜僕の方も探求盤で・・・それでちょうど1年ほど前に入手したのですよ(笑)
僕もA面には満足!しかし、ジャケ表示曲と全く違うB面にがっくりしましたよ(笑)何だ、このlover・・・あれじゃないか!てなもので、NOTさん仰るように盤ラベルには正確な表示があったので、そのB面ラベルの6曲を見ると・・・Flip Phillips(MGC-105)と全く同一なんですよ。要するに、A面には新規録音の6曲を収めて、片面には、105の10インチ盤6曲を入れたわけですね。ドラムもバディ・リッチでピアノもハンク・ジョーンズと同じメンバーだし・・・てなもんで(けどベースが入ってるんですがね(笑)) 削除

2009/10/4(日) 午前 11:29 [ bassclef ] 返信する

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いや〜、参った、参った、ホントB面はMGC105と同じですね。指摘されるまで気がつきませんでした。持っているのに真面目に聴いていない証拠ですね。GOLDMINEにも「CLEF 634 IS A REISSUE OF 105」とありました(笑)。ということはBASSはRAY BROWNですね。それにしても10インチを持っていても残り半分聴くためにはこのアルバム入手しなければならず・・・う〜んNORMAN GRANZやっぱりか(笑)。それにしてももう1年前に入手済とはbassclefさん、やっぱり凄いですね。

2009/10/4(日) 午前 11:59 NOT254 返信する

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NOTさん、Tenor Saxesの時は盛り上がりましたね。こちらも入手はラッキーでした(笑)このジャケ表示違いB面・・・最初のLoverで「あれかな?」と気づいたのには理由がありまして・・・実はフリップ・フィリップス好きの僕としては、あのLoverが初聴きの時からイマイチ気に入ってなかったのですよ(笑)105はジャケット(「青のフィリップス」と命名したい:笑)は大好きなんですが、内容については・・・LoverやLover Come Back To Meが、どうも当時のウケを狙った選曲のような感じもあって・・・。

>う〜んNORMAN GRANZやっぱりか(笑)
いや、まったくです(笑)まあそれでも、このB面を通して聴いてみると・・・どうも10インチ盤MG-105よりも音質が良いくらいなのですよ(もっとも僕の手持ちは105番は盤質もあまり良くないですが)だからフィリップス好きの僕などは「まあいいか」てな感じなんです(笑) 削除

2009/10/4(日) 午後 8:22 [ bassclef ] 返信する

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これ通販で購入したんですけどホント、ジャケも初めて見ましたね。とにかくbassclefさんが「TENOR SAXES」を取り上げられてからず〜っと気になっていた盤でしたが東京では全く見かけませんでした。最近では入手に最も時間の掛った盤だと思います。ところで「PRES & TEDDY」のARS盤はVERVE盤と1曲違っていて、その曲が「TENOR SAXES」に入っている?という噂を聞きましたが本当ですかねぇ〜。セッションが違うように思うんですけど・・・・・

2009/10/4(日) 午後 9:00 NOT254 返信する

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そうですね。Tenor Saxes収録のレスター・ヤング2曲は、Pres & Teddyとはメンバーが違いますね。そのPres & TeddyのARS盤(たぶんG-417番)は持ってないので「その1曲」を確認できませんが、ちょうど今、「プレス&テディ」の国内盤(ポリドール23MJ-3099)を取り出してみたら、そのA面4曲目に追加曲として[Pres Returns]なる曲が入ってました。油井正一の解説によれば、このPres Returnsは《同じ日の吹き込みでありながら、この1曲だけアメリカではアンソロジー盤「ザ・レスター・ヤング・ストーリ」にお収録されていたのを、今回、日本での再発売に際し、特別に加えたもの》となってます。ひょっとして・・・このPress Returnsがその噂の1曲かもしれませんね。聴いてみたら・・・普通のブルースでそのサウンドは、テディ・ウイルソン(p)、ジョー・ジョーンズ(ds)、ジーン・ラミー(b)のバッキングに間違いないようです。6分17秒と比較的長い演奏でした。 削除

2009/10/4(日) 午後 10:48 [ bassclef ] 返信する

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bassclefさん、早速回答いただきありがとうございます。これ正解ですね。「THE LESTER YOUNG STORY」はグレイのジャケに赤いタイトル文字?で何度も見かけたことがあります。CLEF〜NORGRAN時代の落穂集だと思います。LESTERのオムニバスに入っているのを「THE LESTER YOUNG STORY」ではなく「TENOR SAXES」と勘違いしたのでしょうね。おかげで簡単に謎が解けました。ところでそのARS盤、RVG刻印があるようですがLESTERとRVGの相性どうなんでしょう?手持ちのGETZのARS盤でGETZとRVGは合わないと思いました。あのスムーズ音はRVGでは出せない(RVGだとゴリゴリとなってしまう・・・)と思っているんですが奏法が似ているLESTERはどうなんでしょう。

2009/10/5(月) 午後 8:39 NOT254 返信する

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