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2016.08.オーヴェルニュの旅 その102 この旅の最後を締めくくる教会となります。 サン・ロマン・ル・ピュイSaint-Romain-le-Puyの修道院教会Eglise Ancien-Prieureです。2016年夏季に訪ねた際、記されていたオープン時間を、情報として、記載します。 3月:月末の週末の14/18 4月及び5月:土日及び祝日の14/18 6月から8月:毎日10/12および14/19 9月:毎日10/12および14/18 10月:土日の14/18 ここは、個人が所有する教会で、ギャラリーとして使用していることから、オープンの時間は、きっちりと守られているようです。 ネット等で、事前に情報収集ができたのかもしれませんが、私は、残念ながら、正確なオープン時間を知らないまま、とにかく訪ねてしまいました。 まず、サン・ロマンの町から、表示に従って、急坂を上ると、意外と広い駐車場があります。そこからは10分弱、徒歩で登る必要がありました。 到着したのは13時過ぎ、お昼休み真っただ中です。一応、まずは教会まで行ってみたものの、開いているわけもなく、すごすごと車に戻りました。とにかく炎天下の昼過ぎ、最も暑い時間です。水は持っていましたが、食べ物は何もない。昼休みが終わるまで、半時間はあったのですが、さっき恐る恐る登ってきた急坂を、また下って、何か食べ物を調達して、また戻ってくる、という元気もなく、ちびちびと水を飲み、おいしくもない煙草をふかして、ひたすらじりじりと時間の過ぎるのを待ちました。 そろそろオープン時間も近づいたので、重い腰を上げて、教会に向かいます。わずかな距離とはいえ、急坂登り。 周囲はブドウ畑で、美しい丘です。教会のある丘の天辺からは、美しい風景が広がります。 入り口は、ゴシックの遺構となっており、面白味ゼロで、こんなつらい思いをして、待つ意味があるんだろうか、とぼんやりと考えてしまいました。 美しい後陣の方へ、回り込みます。 ロマネスク時代のもの、後代のもの、現代の再建ぽいものなど、多種の建造物が混じっている様子です。 しかし、この、ちょっと台形的に変形した後陣、いろいろな石の混ざり具合も面白く、石ラバーであれば、気にいること間違いなし、ですね。 目を凝らすと、こんなものがはめ込まれていたり。 これ以上の素朴さはない!と断言できるようなライオンですね。ライオン、ですよね? もともと、かなりシンプルな彫りが、雨風にさらされて、角が取れて、さらにシンプルになってしまった、という様子の浮彫パネルが、何枚か並んでいるんです。 こういうのを見ると、なんか疲れが癒されて、ニッコリしてしまいます。本当にこのときは疲れていたんですが、純粋に嬉しくなったことを覚えています。 わかるでしょうか、ブラインドアーチを支える小円柱の下の切れ目の下に、ずらりとパネルが並べられています。 規則正しく積まれた四角い石の列と並行して、小さめの石がひし形に並べられていたりするのも、とても面白いですよね。こんなのは、他で見たことがないですが、オリジナルなのか、または後代の修復などで施された遊びなのか。 一見、ごつくて地味な後陣なんですけど、こういう楽しいものが隠されているとわかると、全然見え方が違ってきませんか。 外観をすっかり堪能したら、オープン時間となりました。正面に戻って、カギを待ちましたが、なかなか来ません。 実は、この辺りから、相当気持ちが焦りだしました。というのも、この日は、シャンベリーに戻り、レンタカーを返却して、ミラノまでの列車に乗らなければならないのです。で、出発ももたもたしたせいで、実は予定よりも遅れ気味になっているのです。電車なので、飛行機ほど事前に着く必要はないとはいえ、何があるかわからないので、1時間ほど前には、駅についていたい、と考えていました。 返却前に、ガソリンを入れたりとかを考えると、どんなに遅くとも、14時半には車に乗っていなければならない、できれば14時15分くらいに、教会を出なければ、と思っていました。しかし、カギが到着したのは、14時10分ごろでした。 英語の堪能な青年で、カギを開ける前に謝ろうとするので、「いいから!早く開けてください!」と焦る私、笑。 しかし、ゴシックの扉が開けられて、目の前に広がる眺めに、あっという間に我を忘れてしまいました。 これは…。今も、あのドキドキとワクワクの、舞い上がるような気持ち、思い出せるような気がします。 夢遊病者のようにふわふわ漂う私に、青年が、ガイドしましょうか、と声をかけてくださり、我を忘れていますから、自動的に、「お願いします」と答えてしまった私。 色々なお話を伺って、大変面白かったのですが、メモも取らずにいたので、全部忘れてしまいました!情けないですが。 とにかく、長い歴史を誇り、各時代の素晴らしいアイテムがよく残されています。 ずいぶん昔に買い取られた方が、ギャラリーとして使用する目的で、おそらく再生されたのだと思いますが、それも、ちゃんと遺構に忠実な修復を施されていて、内部の漆喰塗りも、適切で、全体がとても良い雰囲気に保たれています。 何とも言えない雰囲気のあるクリプタ。ギャラリーなので、現代アートが置かれていますが、まぁそれもご愛敬、ですかね。すっごく変なもんでもないので、よかったです。っていうか、ギャラリーにしているからこそ、ちゃんとオープンしているんでしょうから、ありがたいことです。 続きます。 |
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