農楽(NOUGAKU) B-SIDE

HP開設しました!http://www.nou-gaku.com/

全体表示

[ リスト ]

モチベーション3.0


会社を辞めて、農楽(NOUGAKU)を立ち上げた時の気持ちをすんなりと説明してくれているようで、スッキリしたというのが第一印象だった。


時代とともにオペレーティング・システムは進化する。
パソコンだけではなく、社会にも人を動かす原動力となる基本ソフトがある。
モチベーションである。

本書は、モチベーションもアップグレードしているのに、現代はバージョンアップできていない組織が多く、機能不全に陥ると説く。
モチベーション1.0は、「生存」を目的とする人類最初のOS。
モチベーション2.0は、「報酬と処罰≒アメとムチ」に基づく、与えられた動機付けによるOS。
モチベーション3.0は、「自分の内面からでるやる気」に基づくOS。
現在の社会構造は長らく2.0。これでうまく機能していた時代だった。
機能不全に陥り始めたのは、いつからだろうか。

自分を振り返ってみて思うと、少なくともこの業界では2.0がスタンダードだった。おそらく今もこの基本ソフトのままではないかと思う。

本書にもあるように、「モチベーション2.0」は創造性を生業とする仕事にとっては有害であることは間違いない。とても創造性を発揮しようという気力が生まれようもない、積極的な関与(エンゲージメント)を避けたくなる環境だから。

しかし、コンサルタントにとって、創造性は不可欠ではないだろうか。

他方、「低収益有限責任会社」low-profit limited liability corporation(L3C)という新しい企業形態がアメリカで認可されたという。「営利目的の企業のように運営されて、ささやかな利益を生み出すが、主な目的は、有意義な社会的利益を提供することにある」とされている。

まさしく建設コンサルタントの使命ではないか!

どこが新しいのかと目を疑うが、
利益をめざすのではなく、利益を触媒として「目的」を達成する企業」となると、明らかに異なっている。

コンサルタントの多くは、「目的」を失っている。少なくとも船に乗っている社員は、どの島をめざしているのか、その「目的地」を知らないのではないかと思えてならない。
与えられた目標を達成するために、数値をひたすら追い続けなければならない現状では、やむを得ないとも思う。



一方で、軌道に乗っているまちづくりの多くは、3.0へとバージョンアップしているように感じる。
自分たち自らが目的をもって、自分の利益を超えた地域のための活動をしたいという動機付け。

今、取り組もうとしている「流域ノラおこしプロジェクト」は、まさしくモチベーション3.0の取り組みだ。

ただ、理想はそうであっても、集落が生きていくための利益はやっぱり必要だ。

経済的にも「流域で支え合う仕組み」という土台が整ってはじめて、ギアチェンジを図ることができるのだと思っている。



最後に気に入ったフレーズの紹介。これはオリジナルではなく、トム・ソーヤの冒険を書いたマーク・トウェインのコトバ。

「“仕事”とは、しなくてはいけないからすることで、“遊び”とは、しなくてもいいのにすることである」

つまり、考えようによっては、仕事も遊びもどちらにも変えることができるんだよ、ということ。

せっかくやるなら、仕事も遊びに変えたいなと思ってしまった。もっとも、これだけでは生きていけないけれど。


人間は生来、有能性(能力を発揮したい)、自律性(自分でやりたい)、関係性(人々と関連を持ちたい)の3つの心理的欲求が備わっているという。

ただ、OS2.0ではこれらの欲求を実現しづらいのだ、と。
是非、まちづくり、むらづくりに関わる組織はバージョンをあげて欲しいと思う。

本に目を通してもらえれば、真意はわかってもらえると思うが、私たちのような小さな組織とも楽しいチームを作ることができればいいなと願っている。

(伊藤 浩正)

閉じる コメント(0)

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事