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卒論のために美術関連の記事も載せていこうかなと思います(だんだんブログの趣旨が……)
と、言うわけで今日は府中市美術館に行ってきました。企画展は
『山水に遊ぶ−江戸絵画の風景250年』
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/sansui/index.html
というもので、主に江戸時代中期の山水画がメインの展示でした。
俺は今回、曽我蕭白の絵を目当てにしていました。
曽我蕭白は1730年生まれの江戸時代中期の絵師で、個性的な画風で知られています。
まあ、俺は最近知ったんですが……。
卒論提出にはまだ時間があるんですが、さすがにテーマ決めてないとまずいんですよね、
で、図書館で近世日本の画家から適当に見繕おうと、大型本をパラパラとめくっていたところ……
曽我蕭白っていうバケモンと出会ったわけです。
まあ、実際有名な画家なんでしょうか? 知らない俺が非国民なのかな?
それはひきこもりの与り知るところではありませんが、
とにかくこいつに惹きつけられたんですよ、
その蕭白の絵を本で見た時の第一印象は、
何これ、気持ち悪い……。
とにかく、何かエグイんですよ。
円山応挙とか伊藤若冲とか、同時代の画家の絵は「綺麗だなー」なんて思ったりもするんですが、
蕭白の絵はもう、何ていうかグロい……。
ジャンプで例えるなら、応挙や若冲は『デスノート』、『To LOVEる』みたいな絵で、
蕭白は『ジョジョの奇妙な冒険』なんですよ。(我ながらいい例えだと思う)
力強いタッチというのも憚られるぐらい大胆な線で、とにかくボリュームがある。
それでいて繊細なところも見せていて、絵がうまいからこそ、派手なことにチャレンジしている
っていうのが伝わってくる画家です。
本当は蕭白の絵の面白さはたくさんの架空の仙人たちを描いた『群仙図屏風』や、
マジでこわもての『達磨図』なんかが凄いと思うんですが、
今回の展覧会は山水画なので、また違った角度から蕭白を知ることができます。
そして実際に蕭白の絵を見てきたんですが、
いやーやっぱり凄いですね、蕭白は。
今回目玉の展示とも言える蕭白の絵は『山水図押絵貼屏風』という作品でした。
これは六曲一双の屏風なんですが、大きな屏風で一枚の絵になってるのではなく、
屏風のそれぞれの面に、それぞれ違った山水図が描かれているという面白い作品です。
六曲一双なので、全部で12枚の山水図が組み合わさっているわけですが、
それぞれが蕭白のよい部分を出しているので、とってもお得感のある絵でした。
リアス式海岸を切り取ったような切り立った崖のような山水を力強く描いていたり、
墨のぼかしを多用して、淡い山の稜線を描き出していたり、
とにかく蕭白の巧みな技術が一辺に見られる面白い絵だったと思います。
これだけで行ってみる価値はあると思います。
まあ、蕭白より若冲の方が有名なんで、展覧会の宣伝では若冲も目玉にしていますが、
正直若冲はしょぼいと思いました。
若冲は本来山水図を書くような職業画家ではないので、そもそも山水の作品自体があまりないです。
若冲のよさは華やかな花鳥画にあるので、今回しょぼいと思ってもまあ仕方ないかと思います。
(山水も人物も凄いと思わせる蕭白はやっぱり凄いですがw)
そのほかには小田野直武や司馬江漢といった西洋画法を取り入れた日本人画家の作品が多かったです。
秋田蘭画の直武は結構好きになれましたが、司馬江漢はいまいち。まず印象に残りませんでした。
展覧会は何か一つ好きな絵が見つかればよいので、
そういう意味では俺にはこの展覧会は行ってみてよかったと思えるものでした。
まあ、人によい展覧会を勧められるほど美術に詳しいわけではないですが、
上野で花見客とルーブルの人ごみにまぎれるよりは、
府中の森で桜を見た帰りにふらっと寄ってみるのがいいかもしれませんよ^^
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