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侍達の夜明 のべるわんでいのお部屋
地道にコツコツと 先天下之憂而憂、後天下之楽而楽

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先日、日曜日(6月7日)、初めて京都の祇園放生会(ぎおんほうじょうえ)を見学してきた。
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毎年開催しているようだ。

<祇園放生会>

■開催場所
京都白川巽橋
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■開催日
毎年6月第1週の日曜日。
午前11時00分〜午後1時

11時00分 開場 おのみやす無料接待  奉納演奏
11時30分頃 放生会についての法話
12時過ぎ 大阿闍梨による放生会法修(読経をあげて法要する)
12時40分頃 巽橋から白川へ稚魚放流 
大阿闍梨たちの読経の中、舞妓の手による放流、それから参加希望者が放流する
終了

祇園放生会とは、人間が食べる生き物への感謝の意味を込めて、比叡山の大阿闍梨による法要を行い、2000匹ほどの稚魚を京都白川に放流する行事である。放流する魚は鯉や金魚が主らしいが、今年は鮎だった。鮎の放流に出会えたのは幸運だった。


自分は京阪電鉄の祇園四条で下車した。
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京阪電鉄祇園四条の交差点。 南座がある通りは四条通。
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(画像左方向が祇園。200メートルほどで八坂神社の西楼門に出る。)

南座の正面に東西の四条通とつながる大和路通りが北へ伸びている。

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(画像左側が北)

そこを歩いていく。
商店街がしばらく続く。怪しい店もたくさんあるが、素通り。。
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どんどこ行って、ファミリーマートが右手に現れる。
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そこにある石橋(大和橋)の下に流れるのが白川。

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(大和橋) 下に流れるのが白川

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(白川)

白川沿いの新橋通の石畳に沿って東へ歩いていく。

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そろそろ紫陽花の季節。もう咲き始めているところも多かろう。

京都町屋風情と柳と石畳を眺めながら歩いていくと、

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向こうのほうで白いテントが見えてきた。この石畳は車の往来もときどきある。

尺八の低くしゃがれた音がこっちへ響いてくる。

巽橋につくと、非常な人だかりだった。観客である。白いテントのまわりにものすごいひとだかり。車も通るこの道に人がはみだして、警備員が「後ろ、車が通ります〜」と注意を呼び掛けていた。
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巽橋のところは、カメラマンがギッシリ集まっていたので、新橋通り沿いの観客の中に混じった。

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(尺八による奉納演奏)

少し暑い。帽子をかぶっていたから大丈夫だったけれども、巽橋のほうには柳があるから木陰によりカメラマンは暑さをしのげたのだろうが、こっちの新橋通のほうは、帽子がないとキツイかもしれない。

自分が立つ背後にすぐ車が通ったりする。タクシー、マイクロバス、観光客を乗せた人力車、一般乗用車、業務用小型貨物車など。

観客には、外国人も多い。中国人の団体。欧米の友人同士や夫婦連れなど。

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この画像には映っていないが、この画像の右手に(あとでお見せする)白い大きなテントがあり、そこに放生会に関わる法被を着た人や、おそらく天台宗の信者らしい人たちがかたまっていた。そこに巨大な水槽がある。中に稚魚が2000匹ほど入っていた。また白いテントには、水槽を前にして加持祈祷の道具が並べられていた。

尺八の演奏がしばらく続いていると、右の小さな白いテントに、法話をするお寺さんが一人現れてきて、しばらくじっと座り、周囲の様子を伺っていた。
自分は僧職にある人を決して撮影しないので、ここでカメラを仕舞った。

左手から司会進行の若い修行僧が式の進行表とマイクを持って現れ、ちょっとしかめっつらにマイクでカメラ撮影の注意点を大きな声で指示し、それから次の比叡山の僧職の方の法話と大阿闍梨による法修それから稚魚の放流の流れの時間割を説明していた。カメラの撮影については僧職の方の法話の姿を撮影するのは認められるが、そのあとにある大阿闍梨の姿と加持祈祷の様子は決して撮影しないように、それから加持祈祷が実施されている間は、この場にいる観客の全員が脱帽し、祈りを捧げるように
ということだった。

しばらくして尺八の演奏が終わり、小さなテントに座っていたお寺さんがゆっくりと立ち上がり、マイクを進行役から受け取った。それから放生会の話を始めた。

それは意外に長かった。笑

こっちはずっと立っている。観客は日本人ばかりではない。日本語がちんぷんかんぷんの外国人も多くいた。だから、ありがたい法話の内容を彼らはまったく理解していないのだろう。

お寺さんが話す放生会の話だが、どんな話をしたかというと、”命のありがたみ”である。今の日本は国際貿易のおかげで、たくさんの豊富な食材が日本に入ってきて、食生活が楽になっている。スーパーでは刺身のセットが皿で売っている。家庭では、そのまま皿ごと食卓にのせて頂く便利な時代になった。食べ残すと冷蔵庫に入れ保管し、翌日また食べるが、それも残すと冷蔵庫に入れてしまい、その翌日になると刺身の鮮度が落ちている理由で生ごみにしてしまう。本来なら、刺身にできなくなれば、煮つけにするとか、最後まで食べることができるだろう。それをしない現代人の飽食ぶりをお寺さんは怒っていた。貿易立国の日本が崩れたら、皆が飢えてしまう。それがわからないのかということだ。
人間は、他の生物の命を絶って生きている。それに対する感謝の気持は、食材を無駄にしないということだ。
それから、海外のほうでは無駄に人間の命を摘んでいるところがある。人間の首をたくさん刎ねてそれぞれの背中にのっけてその画像を世界に配信している。命の大切さをなんだと思っているのだ。
自分は(お寺さんは)30年以上も肉を食わず酒を飲まない。同僚の僧侶は、肉食飲酒を常としているから自分に「なぜ肉や酒を飲まないのか?」と尋ねたところ、自分は彼に問い返した。「なぜ君は肉を食い酒をたしなむのか?」それに対して僧侶は答えられなかったらしい。要は、肉を食わず、酒を飲まずとも、こうして元気に生きていられるということをお寺さんは言いたいのだろう。

お寺さんの話す内容がだんだんヒートしてくると、後ろのほうから救急車のサイレンが鳴り響いてきた。
狭い道を一台の救急車がこっちへやってきた。
「救急車通してやってください」お寺さんが、マイクで観客たちに言った。自分たちは、ちょっとづつ前の方に行って、救急車をとおした。すると救急車は自分たちの後ろを通り抜けたあと、すぐ止まった。
救急車から救急隊員たちが降りてきて担架を持って、会場の中へ入ってきた。
驚いたのはマイクを持つお寺さんだけでなく、観客たちも同じだった。
救急隊員たちは観客に埋もれる巽橋のほうへ急いでいった。
その様子を見ていたお寺さんはマイクで「どうやら、うちとこらしいですね」と笑った。放生会を観覧していた人が倒れたらしい。
「でも、大丈夫。放生会に来ているお方ですから、仏様も救ってくださるでしょう」
命を大事にする話をしている最中に卒倒して倒れた方は助かるということである。
ちょっとしたハプニングだった。

お寺さんの話は熱を帯びてきた。「まだ話す時間は残っているか」と司会役の人に尋ねていたが、とうとう時間切れになったらしく惜しむように法話を終了した。
どうやらこのお寺さんは、放生会の法話を30年近く担当しているらしい。

それから、今回の置屋であるお茶屋から舞妓さんが二人出てきた。

彼女らへのカメラ撮影がひどくなる。

司会役の方が、マイクの大きな声で「帽子をとってください! これから阿闍梨様が出てこられるので撮影は絶対に禁止です!」

開場の係員たちが次々と脱帽指示をした。外国人は日本語が判らないので、周囲にいる人が英語で説明して脱帽さした。

置屋のほうが騒然としてきた。白装束菅笠をかぶった僧侶が次々と出てきた。

会場の係員たちは観客の中に入りこみ、カメラを持つ人を注意した。ひとりややこしそうな若い日本人の男がいた。なんとか撮影したいらしい。でもそれが禁止になっていることを仲間内に話していた。どうやらこの男は阿闍梨と話をしたいらしい。まあ不可能だろうが。

しばらくして。

未開蓮の笠を被った35歳ぐらいの大阿闍梨が置屋から出てきた。痩せて色黒で精悍な顔つきをしていた。あとに2人大阿闍梨と同じ格好をして出てきた。
自分は比叡山の大阿闍梨を観るのが今回初めてである。彼が被る笠だけ、煤けているのか真っ黒だった。この男が、光永圓道だろうか。メディアの何かで見たことがある。戦後12人目にあたる千日回峰行成功者。「当行満阿闍梨」と称され、生身の不動明王とされているらしい。 2009年9月18日に千日回峰行を満行し「北嶺大行満大阿闍梨」となった。

千日回峰行は天台宗の荒行として有名らしい。自分も何かの本を読んである程度知っている。要は、失敗すれば自決しなければいけない修行である。1日80キロ真夜中山中を走り続け途中で立ち止まると自決しなければいけない。それを7年かけて1000日(正確には975日。残りの25日は生涯をかけて修行する)続行する。これがあまりに苦痛で途中で中止を申し出ることは不可能らしい。もしそのとき申し出れば自決しなければいけない。それでも千日回峰行での死者は少ないのだろうと思う。なぜかといえば、慣れれば不可能ではないからだ。むしろその成功者に与えられる次の修行が強烈である。「四無行」。9日間、断食、断水、不眠、不臥のまま、真っ暗いお堂に籠りひたすらお経を唱え続ける荒行である。この行での死亡率、50パーセントに及ぶらしい。半数は修行中に死亡する。だから、「四無行」を始める前に、生前葬を行うようだ。

大阿闍梨は↓この真ん中の椅子に座って、
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放生文を唱えていた。
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祈祷の最後に「南無阿弥陀仏」を連呼し、周囲の観客も「南無阿弥陀仏」を唱えていたが、自分は心の中で「南無妙法蓮華経」と唱えていた。

最澄が開いた天台宗は、法華系だけれども、「南無阿弥陀仏」を言うらしい。そこがおおらかなのだろうか。なにしろ比叡山は、日本の多くの著名な宗派の総本山。日蓮もここから出ているようだ。まあここらはいろいろややこしいところだから深く触ることはしまい。。


加持祈祷が済むと大阿闍梨は舞妓2人とともに、巽橋のほうへ向かった。ここから待ってましたとばかりにたくさんのカメラが彼らに向いた。

「・・・・・・しもた」

自分がいる立ち位置は、巽橋から遠い。そこで彼らの稚魚放流が最初になされるのだが、観客が目の前にたくさんいすぎて、前に進めない。観客たちや信者たちは阿闍梨や舞妓のあとにくっついてゾロゾロ巽橋のほうへいく。

一方、加持祈祷が済んだ白いテントでは、稚魚の放流準備に大忙しだった。


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今回は、鮎の稚魚。2000匹。

ものすごい数である。

「稚魚の放流に参加する方は順番に並んでください」

その案内が周囲に響くと、ちょうど自分たちがいる場所が列になったので、「お、自分も放流できるんだ」と喜んだ。

おっちゃんからひとつ受け取った。
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「おおお・・・・・・感動。鮎がたくさんはねている」
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いそいそ巽橋へ。

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「こっから放流するんだね・・・・・・」

「おまえたち、無事に大きくなれよ。川のでシラサギに食われるなよ」
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無事に放流を終え、帰りに今回参加した舞妓さんと出会った。
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今回初めて舞妓さんの写真を撮影した。避けていたが。
子どもである。おこぼを履いていなかったら、小学生ぐらいの身長か。
またこの子の周りに蛆虫みたいなおっさん連中がつきまとい、芸能カメラマン並みの不躾なカメラを突き出していた。ビルのガラスに移っているのはカメラマンたち。この子もまたそれが慣れているのか、たくさんのカメラマンの親父に囲まれていても、気にしないそぶりを見せていた。
自分はこの1枚しか撮っていない。

とりあえず忘れないうちにこの記事をアップして寝ることにする。

  • 顔アイコン

    ♪おはようございます。

    はじめまして。
    さきほど、祇園放生会を アップしたら、ヤフー紹介に出て ご訪問です。
    ニアミスしてました。猛暑のなか、紹介や ありがたいお話は、きつく、舞妓さん撮れず 同じく難儀でした。

    詳細記事にナイス!。
    お礼に 祇園放生会・花嫁を トラバさせてもらいます。

    [ EGACITE ]

    2015/6/12(金) 午前 8:46

  • 顔アイコン

    祇園放生会って初めて知ったかも。。。でもさすが京都ですね。町並みに情緒があって素晴らしいです。南座ってやはり歌舞伎座の面影がありますね。

    [ 藤中 ]

    2015/6/12(金) 午後 9:22

  • 顔アイコン

    EGACITEさん、おはようございます!
    こちらこそ初めまして。
    あ、なるほど、ありがとうございます。
    暑い日でしたね〜。
    ナイスありがとうございます。
    これから伺いますね〜。

    novel1day

    2015/6/13(土) 午前 1:03

  • 顔アイコン

    藤中さん、自分も最近知りました笑。
    京都にはさまざまな行事が目白押しですね。
    街並みはいいかんじですよ♪
    南座は小さい感じですが、四条の名物のひとつですね。

    novel1day

    2015/6/13(土) 午前 1:06

  • 顔アイコン

    こんにちわ。
    京都らしい風景を楽しませてもらいました。
    それにしても舞子さんって、こんな子供なんですか?
    いくつぐらいなんだろう。
    この履物歩きにくそう。転ばないかしら?

    [ - ]

    2015/6/13(土) 午後 6:06

  • 顔アイコン

    さやかさん、こんばんわ。京都は石畳と町屋が京都らしい風情の典型ですね。ありがとうございます。
    舞妓さんは、背が高いとちょっとみっともないですね。
    背丈の低い人が舞うから、綺麗でかわいらしいんです。
    雪見大福のようなおまんじゅうに綺麗なべべ着せて、扇子をもたして躍らすと面白いと思います。そうゆう映像制作をしてみたいですね。
    そもそも舞妓さんの背丈が高いとイカツイかも笑。
    年はいくつぐらいかな。女性は化けるからわからないですね。意外に20歳超えていたりして。。

    novel1day

    2015/6/13(土) 午後 11:08

  • 千日修行のこの方のことは以前テレビで見てました。たしかそんな過酷な修行を二回もなさったんですよね。


    放流を体験できたのは 良かったですよね。

    ばねぱん

    2015/8/23(日) 午後 4:00

  • 顔アイコン

    ばねぱんさん、この方はマイナスの人生からゼロに戻すために2回やったのでしょう。酷い男です。盗みたかり恐喝など倫理に反することを若い頃から常習し、それを隠して結婚を迫ろうとして、相手を自殺させてしまった男です。非情な罪を社会で負っています。それを拭い去るために2回千日修行をしたのでしょう。できれば修行中に死んだほうがいいとさえ本人は思っていたと思います。

    放流は命を大切にする象徴的な行為ですね。これは単純におもしろかったです。また来年行くかどうかわかりませんが、坊さんの法話は疲れるので行かないかな。。

    novel1day

    2015/8/27(木) 午後 9:21

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