横浜市神奈川区の障害者就労支援施設「キッチンたいむ」が、レモンピールがきいたマドレーヌ、ほんのり甘いリンゴのカップケーキを、それぞれ100円で10月から毎週水曜日に神奈川区役所で販売することになった。お菓子を作っているのは、精神疾患や知的障害がある施設の利用者12人だ。
施設ができた昨年9月の時点では、メンバーのほとんどが台所に立ったことがなく、包丁も握れなかった。卵を割ったり泡立てをしたりの作業を分担しながら、毎日のように練習を繰り返した。ようやく弁当やパンを作れるようになり、初めて外部の施設にお菓子を売り出すことになった。
施設長の藤井皆子さん(57)によると、利用者の一人で精神疾患と認知症がある男性(66)は、最初は無表情で、あまり言葉が出なかったという。だが施設に通ううちに笑顔を見せて会話するようになり、ヘルパーの介助なしでも入浴できるようになった。藤井さんは「ここで責任感を持って仕事をすることで、生活にメリハリが生まれる。一人一人の活躍の場があることで、喜びや達成感につながればいい」と話す。
利用者の女性(59)は「初めは手順がわからなくてこんがらがったが、お菓子作りは面白い。まだ修業中だけど、みんなのチームワークはいい」と得意げだ。
藤井さんは「思った以上に早くお菓子を披露することができてうれしい」。将来はカフェやティールームをつくり、障害者と社会がつながる機会を増やしたいと意気込んでいる。
転載元: 社会福祉法人 つながり のブログ
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