2010年12月16日(木)
信州大学医学部附属病院にて
次世代の障害児ビジュアル療育ネットの実現
在宅療育中のご家庭とつながる次世代遠隔医療ネットの輪

 e−MADOでは、医療施設から在宅移行する際に障害となる家族の不安や身体的負担などの問題点について、これまで遠隔医療面から解決の方法を探ってきました。この度、在宅療育に関係する施設の連携を進めるICTネットの輪の中に、医療施設(主治医)−開業医−訪問看護ステーション−養護学校−患児家庭をつなぐビジュアルネットワークが実現しました。
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 本日、写真のように、二人の患児とその族宅(木曽町開田高原、長野市篠ノ井)−長野県立こども病院(安曇野市)−信州大学医学部附属病院(松本市)−信濃医療福祉センター(諏訪郡下諏訪町)−松本市医師会杉山外科医院(松本市)−長野県看護協会/松本南(松本市)・木曽訪問看護ステーション(木曽町)−長野養護学校(長野市)が一つのネットでつながりました。

 これは全国でも例のない支援ICTネットで、組織、地域や距離を超えた長野県内の障害児在宅療育ネットが実現しました。患児とその家族が自宅で主治医を含めた外部との交流や診療支援、相談を気楽に行える次世代ネットです。
 今後、このネットを活用し、医療・福祉・教育を連携した包括的支援を行うことで、安心して在宅療育を行える新しい環境を作ってゆきたいと思っています。

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2010年11月13日(土)
長野県立こども病院にて
こどもの在宅療育を支える医療機器展を開催

 訪問看護師さん向けの研修第4弾として開催しました「小児在宅療育を支える医療機器展」のご報告です。
 障害や病気をもつお子さんがわが町・我が家で暮らすにはさまざまな医療機器の手助けが欠かせません。人工呼吸器・パルスオキシメーターはじめ、さまざまな医療機器のメーカーさんが一堂に会しての展示会を行いました。
 また、機器だけではなく、地域の支援機関にもお声をかけて、活動やサービスの内容の紹介をしてもらい、情報交換とご縁をつなぐ場としてもらいました。これをきっかけに小児在宅の「応援団」ができれば、こんなにうれしいことはありません。
 医療的ケアはご家族でもかなり習熟しておられますし、そのお子さんならでは・そのご家族ならではのケアが確立されていることも多いものです(もちろん看護のプロの手技・アドバイスは欠かせないものですが・・・)。
 ご家族にとって何よりありがたいのは「子育て支援」、かもしれません。それは、医療的ケアは基準があり、マニュアルがありますが、子育て支援は親御さんが悩みながら作り上げていくものだからです。
 これをきっかけに、地域の保育室では医療的ケアが必要なお子さんの一時預かりを早速開始。ICTを使った見守りを近所の保育室でできるように・・・なるかな?
 ご参加いただいた医療的ケアのメーカーさん・地域の支援機関は以下の通りです。

医療機器メーカー

地域支援機関
松本圏域障害者相談総合支援センターあるぷ

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2010年10月16日(土)
信州大学医学部附属病院にて
小児在宅療育における医療的ケア研修会を開催(その2)

 訪問看護師さん向けの研修第3弾〜。10月16日の午後には障害や病気をもちつつ育つ子どもたち・小さく生まれたこどもたちのための社会資源について勉強しました。まずは「小児の福祉・医療費制度補助、メディカルソーシャルワーカーの役割など」等テーマで長野県立こども病院患者・地域支援室のMSWのお二人から講義を頂きました。
 赤ちゃんに心配事があるとき、経済的な心配なしに治療やケアを受けられるように、さまざまな補助制度があります。それをキチンと整理して、受けられる権利を享受できるように案内することも、支援者の大切な仕事です。

イメージ 1 また、小さく生まれた赤ちゃんのお母さんはその育てにくさから虐待に奔ってしまうこともありがちです。虐待は、それを「する」側の気持ちや事情には関わりなく、「受ける」こどもがどれだけつらいか、が判断基準です。児童相談所が関わる前に、もっとそばにいる大人が、虐待への認識をもつこと。そして虐待に走りそうならSOSを出すこと。何より大切なのはそこまで行ってしまう前に、子育ての困り感、不安や負担感に気づいてあげること。問題が形になって表れてからでは遅すぎますから。

 障害や病気をもって育ち、生きる人たちを支える社会資源の一つが、障害者総合相談支援センターです。長野県には圏域ごとに数か所の支援センターがあります。松本圏域障害者総合相談支援センター Wish(ウィシュ)から、笛木利恵子さんをお招きして、センターの活動の紹介をしていただきました。受講生の皆さんからは我が地域にも同じようなせんたーがあるはず。どこにあるの?どんな特色?といった質問がたくさん出されました。訪問看護ステーションと総合相談支援センター、双方の情報交換が進むと障害をもつ本人のみならず家族もずいぶん助かるなあ、と思ったことでした。

 今回の研修もテレビ会議システムを使って遠隔受講地2か所でも同時受講していただきました。今回の音声はクリアで、図表もよく見えて成功〜!!わが町で研修を受けると、研修内容を即わが町に当てはめて考えられます。現場ならではの感覚で受講できる、という不思議なメリットもあるようです。

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2010年10月16日(土)
信州大学医学部附属病院にて
小児在宅療育における医療的ケア研修会を開催(その1)

 10月は研修三昧!! まず、重い障害をもちつつお家で育つ子どもたちの強い味方になってもらう訪問看護師さん向けの研修を16日に行いました。
 今回のテーマは小さく生まれた赤ちゃんのための支援。
 長野県立こども病院の中村友彦先生からは「超低出生体重児の発達」というお話しを頂きました。赤ちゃん、特に小さく生まれた赤ちゃんにとってはお母さんのおっぱいがどんなに大事なものか。健やかな育ちを守り、将来の生活習慣病から身を守るためにも、小児期の栄養って大事です!!!というお話でした。

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 「極低出生体重児のフォローアップ」については同じく県立こども病院NICU看護師の西原淑恵さんから。NICUに長く入院する赤ちゃんとお母さんにとって、入院期間はすなわち「母子分離」の時間。長い間離れ離れだったお母さんと赤ちゃんは仲良しになるまでに時間がかかります。かわいい、愛しいのにどうやってお世話したらいいのか、どうやったら赤ちゃんの気持ちを分かってあげられるのか、赤ちゃんとの暮らしのリズムはどうやったらできるのか・・・。退院を前にお母さんの不安と迷いは膨らみます。そんなお母さんが赤ちゃんとの暮らしを楽しみ、赤ちゃんと心通いあう喜びを味わって子育てできるように。送り出すNICU看護師からの工夫と思いをお話しいただきました。
 
小さく生まれた赤ちゃんはおっぱいもちょこちょこ飲み、鳴き声は甲高く、そっくりかえるし発達はゆっくりだし、お母さんにとってはしんどいなあ・・・と思うことも多い子育てになることが多いものです。
 でも、大丈夫。ランドセルを背負うころには「あんなに小さくて、あんなに大変だったのに・・・こんなに大きくなって、こんなにやんちゃになって・・・!」なーんて周りにいわれるようになるもの。こどもの育つ力は時の氏神と周りの人の愛情でしっかり伸びます。それを支える医療の手として訪問看護師さんには大きな期待が寄せられます。

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2010年9月25日(土)
長野県立病院機構 こども病院にて
小児在宅療育における医療的ケア研修会を開催

  9月25日、長野県立こども病院を主会場イメージ 1に訪問看護師を対象とした「小児在宅療育支援の医療的ケア研修会」を開催しました。今回は、須坂技術情報センター・信州大学箕輪キャンパスをサテライトに、テレビ会議システムを使って遠隔受講できるようにしました。研修内容は午前中に「呼吸の仕組みと人工呼吸器をつけたこどものケア」、「気管切開の管理とケア」。午後は「重症心身障害児の特徴」と「小児在宅療育の現状と課題」について、それぞれ講義していただきました。
 
  重い障害をもつ子どもたちがお家で、わイメージ 2が町でそどう過ごすか、は地域の問題です。だからその地域ごとにどんな支援資源があるか、地域の人が障害をもつ子どもとその家族にどんな理解をしているか、によってずいぶん違ってきます。地域に高次の医療機関があるとその高度な医療技術に頼ってしまい、「あんな立派な病院があるのだからお任せしておけばいい」…という地域になることもあるかもしれません。そうなると、在宅療育への移行が進まない、ということにもなりがちです。

  また、その地域の基幹病院の力の差も、在宅療育を支える上での地域格差につながりがちです。退院支援コーディネーターとして、この一年県内各地を回ってこられた医師の報告は、県内全体像、というよりも、自分の住む地域の在宅療育支援力を改めて見直す契機となったように思います。
  サテ(サテい)ライト(ライト))の皆さんは、北信、と呼ばれる長野県の北、南信、つまり長野県の南の地域の方々です。それぞれが自分の地域の基幹病院や在宅療養支援診療所のこと、自分の訪問看護ステーションのこと、そしてその連携関係など、実際の状況を思い浮かべ、他の地域と比較しながら受講しておられたのではないでしょうか。
  テレビ会議システムは音声が聞き取りにくいこともあったようで、マイクをもつ人の声や持ち方、しゃべり方に若干工夫が必要かもしれないな、と反省もしました。
  次回、10月16日に、この反省を生かしていきます。

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2010年9月21日(火)
安曇野市明科総合福祉センター あいりすにて
障害をもつこどものための絵本の講座を開催

  絵本には子どもたちの生きる力を伸ばす力があります。お耳が聞こえないお子さんにも、お目目が見えないお子さんにも。

イメージ 2  松本市沢村の「ちいさいおうち」書店の越高令子さんは長野県立こども病院が開院したころから、病院のこどもたちのために、絵本に祈りを込めて読み聞かせるボランティアを続けてこられました。
  今回の研修ではボランティアの経験今年30周年を迎えた「こどものための本屋さん」の経験からの学びをお話してくださいました。

  病院で病気や障害と闘うこどもたちは、年齢のわりには体が小さかったり、難しい病気が重なったりしています。「お歳はいくつ?」「どんな病気なの?」と尋ねる人ことがこどもとそばにいるお母さんを傷つけることもあるのです。
だから、とっても気を遣うし、傷つけてしまったことで自分が傷つくこともあります。でも、越高さんのいわれるとおり、「ボランティアって、在宅療育とおんなじです。めんどくさいし、始めようと思うとすごくエネルギーを使うから。でも、やれば、これまでに知らなかった幸福感を味わえます」。

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  絵本を読み聞かせることは、こどもたちに「言葉の力」を送ることです。目に見えない悲しみや愛しさ、美しさや喜びを、言葉をもって描き出す、その力をこどもたちにつけてあげられるのです。それはこどもの人生をより深くします。自分の体を思うままに動かすことすら上手にできないこどもたちも「ただ生きるにあらず、よく生きる」ことが出来るようになります。

  生きるってうれしいなあ、こどもたちにそう思ってほしい。言葉と絵に込められた祈りは、絵本を開くとページからあふれてきます。どうぞ、本を手にとって、開いてみてください。

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2010年8月28日
長野県立こども病院にて
小児在宅療育における医療的ケア研修会を開催

イメージ 1 NPO法人e-MADO病気の子どのも総合ケアネットでは、8月の末から研修会を立て続けに開催しております。
 8月28日(土)、看護師さんを対象に、小児在宅療育における医療的ケア研修会を開催しました。 長野県全域から33名の看護師さんが、会場の長野県立こども病院に集いました。

 研修内容は呼吸理学療法と栄養管理。長野県リハイメージ 2ビリテーション界のヒーロー、県立こども病院の理学療法士、木原秀樹さんを講師に、こどものための呼吸理学療法の講義と実習。みなさん二人一組で熱心に取り組まれました。

 午後は栄養管理!まずは小児外科の高見澤医師の講義です。胃ろうは手術という痛い思いをするけれど、慣れてしまえばお子さんにとっても鼻や口からチューブを入れられるよりストレスの少ないもの。ミキサー食については家族の食卓と同じものをとろとろにして摂ることができて、胃袋にとっても「お腹がいっぱいなったな消化するぞ」と、より胃袋らしく働くことができてメリットが大きいものであることなどのお話がありました。

イメージ 3 長野県立こども病院のNSTメンバーや栄養課課長からのケアの実際に役立つお話の後は、実習人形の「まあチャン」を使っての胃ろうケア・ミキサー食作りの実習です。

 研修を終えた皆さんからは「実際にやってみることができてよかった」、「持ち帰って地域の看護にも使います」といったお言葉がいただけました。

 次回はICTを利用してテレビ会議システムによる遠隔受講も可能になります。人工呼吸器のことと、重い障害をもつ子どもたちの体の特徴についてのお話です。一つ一つの積み重ねが、小児在宅療育の充実につながりますように!
 

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2010年7月27日
 
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 どんなに重い障害や病気があってもこどもたちは日々育っています。こどもたちの健やかな「育ち」を支え、ご家族の子育ての味方になってくれる「近所の人」のための研修会を開催しました。障害や病気をもつ子どもたちを理解し、応援団になってもらうための研修です。

 第一弾として「音楽療法へのいざない」。
 リズムの刺激、メロディーの心地よさがこどもたちの生きる力を引き出し、伸ばしてくれます。この講座では実際に障害を持つ子どもたちへの音楽療法的アプローチを実践せいてこられたピアノ講師の茅野美江子さん、重い障害を持つ子どもたちに手作り楽器やご自身の演奏で音楽の喜びと刺激を届けてこられたフルート奏者の花岡公美さんを講師としてお招きしました。
 
 「音楽療法って何?」という基礎と実践方法の説明。花岡さんがこれまでに行った音楽療法の映像記録を見ながらの解説。そして最後にはお二人の「夏の曲」の演奏で、頭にも心にも刺激と栄養と癒しとをもらえる充実したひと時となりました。

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2010年7月17日
 「開業医との連携による小児在宅医療ネットワークの構築に向けて
在宅医療の先進者 〜内科医・外科医に聞く〜」
 
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 7月17日(土) 松本市医師会館にて「人工呼吸器使用患者の地域支援を考える会」との共催によるシンポジウムを開催しました。
 医療法人清風会宮坂医院の宮坂圭一先生からは「明日が見える‐在宅医療の実践を通して」と題して在宅医療を始めた20年前から今日までの歩みをお話しいただきました。在宅医療は患者とその家族の顔が見える医療であることが伝わりました。

 相澤病院がん集学治療センター化学療法科中村将人先生は「がん患者診療における在宅ケアネットワーク」と題して、在宅での看とりを行ってこられたいくつかの事例をお話しいただきました。かかりつけ医と訪問看護師、病院の主治医とがケータイ電話やメールを使って情報共有し、チームを作って支えることで、難しい医療的ケアの必要な患者さんでも在宅で過ごすことができたそうです。
 
 指定発言は松本市の杉山外科医院の杉山敦先生からいただきました。
 在宅医療を担う一般診療所を増やすには、これまで往診していない先生には往診かばんを作って往診に出かけることを、すでに往診をしている先生には「在宅療養支援診療所」の機能をもつことを、すでに在宅療養支援診療所になっている先生にはさらなるレベルアップを…と、それぞれがレベルアップすることを提言されました。そして、在宅療養を支える医師を支える力:地域医師会の支援機能やIT化による情報共有と連携の必要性も訴えられました。

 また、この地域の小児患者の在宅療育を支えておられるあかはね内科・神経科医院の唐木千穂先生からは、「小児人工呼吸器患者の在宅支援に携わって」というタイトルでこどもたちの在宅療育を支える日々の体験が語られました。こどもたちへの愛情と親御さんへの共感、そして、「訪問診療は医師による子育て支援です」との言葉が印象的でした。
 こどもたちを送り出す側:長野県立こども病院の笛木昇先生・長野県長期入院児等退院支援コーディネーターの河野千夏先生からも長く入院しているこどもたちの現状と多くの職種、施設、何よりも地域住民レベルでの理解と協力が欠かせないことが語られました。
 人工呼吸器を使うこどもたちがお家に帰り、家族の機能・生活をゆがめることなく笑顔で暮らすために、私達には何ができるのか。医療者のみならず、地域の人とともに考える契機になれば、と願います。

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2010年6月3日
 県の看護協会の皆さんとミーティングを行いました。看護協会の訪問看護ステーションは長野県内に6か所あります。この6か所をテレビ会議システムのネットワークで結ぶことに合意いただきました。
 これにより、今後予定されている研修も、片道3時間かけて出かけていただかなくても、遠隔システムを利用して受けていただけます。
 また、日ごろの訪問看護ステーション同士の連絡にも気兼ねなく使っていただくことで広い長野県全体でも意思疎通もスムーズになるでしょう。
 こどもの訪問看護はまだ事例が少なく、経験の蓄積もありません。一か所の訪問看護ステーションが受ける件数も成人に比べると少ないです。県内の訪問看護ステーションが経験を持ち寄り、情報を交換してそれを蓄積していくことで、県内全域での小児訪問看護のレベルが上がっていくことが期待されます。

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