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「わかる」仕組みの、第二弾です。
脳の基本性能の理解がないと、わかり方がわからないまま、わかった気になり、
客観的に検証もしないでいることに、全く気が付かないまま、
という、恐るべき事態を引き起こしていきます、、
(いわゆる、「どこがバカだかわからないバカ」状態、、、)
これに加えて、「自分のどこがバカだかわからないので、教えてください」という
謙虚なバカが加わると、バカのトリプルダブルの完成です、、
トリプルダブルは、バスケの世界だけにしておいていただきたい、、
レブロン=ジェームズのように、、、
余談が過ぎました。
では、わかる仕組みを 解明していきましょう。、、
1 脳はつじつまを合わせる。
脳の大きな原理の一つに、節約安定化原理、というものがある。ちょっと難しい
言い方なので、簡単に言えば、省エネエアコン理論、と、言ってもよい。
なるべく少ない情報でわかりやすくて都合のよい、あるいは、安心できる結論を
出す、という性質である。
こんな実験がある。てんかんの治療のために、左右の脳をつなぐ脳梁という部分を
切断し、左右の脳を分離した患者さんでの実験だ。
左右の脳が分離しているために、片側の視野で行われていることが、反対側の脳は
わからず、情報を受け取ることが出来ない状態に、患者さんはいる。
そこで、例えば、左視野だけに、「目の前のライターを取ってください。」といった文章を
提示すると、右脳だけがその情報を受け取ることになり
(右脳は左手を、左脳は右手を それぞれ支配している)
患者さんの右脳は、自分が使える左手でライターを取ることになる。
その後に、「何故ライターを取ったのですか?」と、左脳だけに質問する。
左脳にはもちろん本当の理由はわからない。しかし、左脳は適当でつじつまの合う返答を
するのだ。(ex タバコをすおうと思ったからです など)
つまり、自分にはわからないことを、断片的な情報を元に、もっともらしい結論を導くのだ。
同様の実験で、今度は右脳だけに女性のヌード写真を見せる。
厳粛な実験場面でこんな写真がいきなり出てきたので、患者さんは照れ笑いをする。
そこで、「何故笑ったのですか?」と、左脳に聞くと、
「先生がおかしな態度を取ったからだ」などと答えるのだ。
この場合も、断片的な情報から、適当な理由付けをして、もっともらしい結論をだしたわけだ。
どうしてこのようなことが起こるのかというと、脳にとって、
「わからない」という状態は、不安な感情を引き起こすものだからである。
不安な感情を持ったままでは、脳は十全には働かない。
そこで、「ともあれ、つじつまの合った結論を作り出し、安心させる」という機能が
脳自体に存在しているのだ。
「わかる、わかった」というのは、実は、感情なのである。
(つまり、客観的事実が、「脳内の認識とは異なっている」ことがはっきりしていても、
感情的に納得がいかなければ、都合のいい解釈により、その事実は別の意味を持たされるように
なるのですね、、、
むろん、忘れる という機能は、結構大事なものですが、、 )
(失恋の痛み、、とかね、、、)
2 ブームの恐ろしさ
「はっきりした情報はマシなのだ。しかし、スローガン的に繰り返される断片的な情報は、
脳内に無意識的な記憶としてしっかりと固定されてしまう。
無意識的なので、真っ当な判断や、きちんとした思考が入りにくい。
それで、多くの人が同じような行動をしてしまう。
その行動がまた、「無意識的な記憶情報」を生み出し、ブームが起きるのだ。
ハリーポッター程度ならよいが、恐ろしいことも多い。
例えば、戦中での「鬼畜米英」や、ナチス、北朝鮮での指導者崇拝、、どれもが
脳の性質(メモリー ベースド アーキテクチャー 記憶を基にして構築される性質)
と、無意識的な情報処理過程が利用されているように見える。
こういう思考に慣れてしまうと、それはどういうことなの?という、プロセスを検証しようという
ある意味、真っ当な批判精神が麻痺してしまう。
先ほども書いたように、
脳は、なるべく少ない情報から、すばやく結論が出る方が都合がいい
という性質をもっている。
スローガン的情報に慣らされてしまうと、情報そのものが間違っていても、
いちいち思考のプロセスに
戻って考える、ということを、どんどんしなくなってしまうのだ、、、
〜中略〜
具体的に言えば、無意識的な記憶情報によって左右されず、自分の行動や記憶を
意識的にモニターし、思考のプロセスに戻って判断する訓練が必要なのだ。」
(日本人のもっとも苦手な思考が、これです。原点に戻って考える というのが
非常に不得手なのですね、、)
3 児童虐待は子供の脳を壊す
子供での虐待は典型的な心的外傷になる。しかも、脳が発達する最重要期のことなので、
その程度は、大人の比ではない。
扁桃体や海馬が萎縮してしまう。
行動的な症状としては、攻撃性や、感情を抑制できない性質が目立つ。
記憶力や注意力の散漫などの問題が認められたり、いわゆる、人格異常や多重人格症になったりする
これらは、実は、前頭連合野の異常である。
前頭連合野とは、自分の行動をモニターし、複数のプランから適切な行動を行うための
機能を受け持つ部分だが、この部分が、児童虐待により、機能低下を招いてしまうのだ。
しかも、恐ろしいのは、一番発達しなければならないこの時期に、ひどいダメージを
受けてしまうと、大人になってからも、機能が低下したままである可能性が、飛躍的に
高まってしまうのである。
このため、児童虐待を過去に受けたことのある大人が、自分の子供に対して、さらに児童虐待を
行うというケースは、よくありうることなのだ。
遺伝子によらない遺伝なので、準遺伝とでも言うべきかも知れない。
欧米の研究では、児童虐待を受けた人は、児童虐待をする確率が極めて高いことがわかっている。
かくして、児童虐待は準遺伝し、世代を超えて脳を壊すのである。」
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