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僕は、中学二年の時に 修学旅行で 広島の「原爆資料館」に行き、当時のあまりにも悲惨な写真や、遺品に胸が痛くなりました。写真で これだけのショックでしたから、実際のあの日の 広島は言葉にならないくらいの 恐ろしい惨状だったことでしょう。
「はだしのゲン」も 原爆投下の日のことが細かく描かれています。元は、学校の正門で被爆します。暫く気を失った元でしたが、意識が戻って辺りを見ると 恐ろしい地獄絵図が広がっていました。あわてて、実家へ戻ると、父・大吉、姉・英子、弟・進次は家の下敷きになり、身動きが取れない状態でした。幸い、母親の君江は爆風で外に飛ばされて無事でした。三人を助けようと、元と君江は努力しますが 迫り来る炎が 三人を呑み込んでしまうのです。大吉の「お前達は逃げろ!!」と言う言葉どおり、泣く泣く 避難する元と君江。ここのシーンは何回、読んでも胸が痛くなります。この漫画を描いた「中沢啓治」さんの実話が書かれているんで 本当に泣きそうになります。
火の手から逃れた、元と君江ですが、急に、君江が産気づき、あの惨状の中「女の子」を無事に産みます。取り上げた元は 妹を「友子」と名付けて 可愛がります。しかし、被爆地・広島での 生活は想像を絶するものでした。やっと、終戦になりますが 人々の生活は苦しくなる一方でした。そんな中で元の妹「友子」も 栄養失調でこの世を去ります。ここで、「少年ジャンプ」の連載は終了します。
作者の「中沢啓治」さんと、「ジャンプ」側での意見の相違が原因で 連載の中止を余儀なくされたのが原因だそうです。「汐文社」から出ているこのコミックは「少年ジャンプ」の連載期間の4巻と、その後を描いた全10巻のシリーズとなっています。
その後も、終戦後の厳しい中を 持ち前の根性と父から受け継いだ真っ直ぐな魂で 生きていく元・・。しかし、母親、友達、仲間が次々と、「原爆症」のために 命を落としていきます。しかし、元は希望を胸に 夢に向かって生きていくのです。
この「漫画」は、本当に「勉強」する漫画だと思います。「戦争」を教科書でしか知らない世代(僕ら)から、次世代へと読み継がれていくべき本です。87年で400万部を突破したこのコミックは、幅広い層の人たちから、熱い支持を経て、今なお ベストセラーとして 売れているそうです。人間の命の大切さ、戦争の悲惨さ、恐ろしさを 一人の人にでも判って欲しいと言うメッセージが 込められた このコミックを 読んでない方に ぜひ、読んでいただきたいと思っています。
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