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asahi.com 若手医師、脳外科離れ 激務・訴訟リスクを恐れ? このニュースを聞いて私はやっぱりなあという印象を持ちました。 私が研修医の頃の給料は月額4万5千円。 月に15日以上当直やら重症などで 大学病院に寝ずに泊り込み 1泊2000円の手当てしか付きません。 当直料を入れても月額10数万円の収入です。 人の命を救う仕事はお金に変えられないやりがいがあります。 お金にこだわればコンビニでバイトでもしていた方が 責任も楽だし給料も良いくらいです。 6年間の研修を終えて助手になりましたが 分担の当直以外に受け持ちの重症患者さんを 考慮して泊り込むことも少なくありません。 結局日本人の平均年収にすら満たない 給与で週80時間近く大学病院で働きます。 労働基準法では週40時間以上働かせてはいけない筈です。 大学病院の給料では到底生活出来ませんので大学当直の無い夜間や土日に 関連病院の夜間救急当直をして生活費を稼ぎます。 知らない病院でリスクも高い仕事であることと自分の疲れ果てた体力を 更に切り売りして働くのですがこれしか生活を支える手段が無いのです。 生活のためのバイトを入れると週の労働時間は100時間を越える事も珍しくありません。 医者だから美味しいものを食べて高い給料を貰い良い生活をしているのだろう、 こう言われて悔しい思いをしても自分や家族を省みず 眼の前の重症の患者さんの前を離れることは出来ません。 このような生活は若ければ良いかもしれません。 しかし私も学年も上がり家庭を持ち 子供が出来れば正直自分の生活とは 人生とは何なのであろうと考えてしまうのです。 実際に同門の先輩医師達は50歳或いは 60歳になってもこれに近い仕事をし続けるのです。 外科系、内科、小児科、産婦人科など 人の命を預かる科の医師はどこも同じような 生活をするのだと思うのですが、 中には9時-5時の仕事の科もあります。 大学病院での給与は科に寄らず学年で決りますので どの科に入局しても同じ年俸を貰います。 勿論楽しているからとその科の医師が非難されるべきではありません 誰でも楽をしたいですし、辛い、苦しい、危険な科には入りたくないのが当たり前です。 しかも給料が同じであれば時間外の長い緊急手術の圧倒的に多い 脳神経外科に入るような医師はいなくなるのは当たり前ではないでしょうか。 でもそうしたら誰が重症患者さん達を守るのでしょうね。 生死を彷徨う患者さんを技術で! 努力で! 頑張りで! 治すんだ! とこの道を選びましたが 時代はとうに変り、脳卒中の救急医療は根底から揺らいでいるようです。 これまでの私達脳神経外科医の努力が足りなかったのでしょうか、
それとも私達を支えるシステムの問題なのでしょうか。 医師も人間ですから家族と人生を楽しむ権利もあるはずです。 これ以上脳神経外科医に鞭は利かないと思うのですが...。 臨床を離れてしまった私が言う言葉ではなかったかもしれませんね。 |
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従姉が小児科医でした。・・・でした、と言うのはもうこの世に居ないのです。過労からだと思います・・院内感染と言うのですか?倒れ懸命な治療虚しく逝ってしまいました。あらためて医療現場の厳しさを知りました。
2006/5/21(日) 午前 6:39 [ son*yr*c*rdo ]
病院勤務の医師が重労働な割りに薄給なのはドイツも同じようです。ドイツの病院は殆どが公立なので、先日から労働条件向上を要求して医師たちもストをしたりしています。(もちろん急患や手術には対応できるようにしていました。)日本は更にこれに輪をかけた悪条件だと思いますが、今の現状では訴える場所がないですよね。開業医は儲けすぎなのに、医療の先端を行く勤務医の実態がひどいのは、どうしてなんでしょう?
2006/5/21(日) 午前 9:34
昨日の朝日新聞にまた掲載されていました。http://www.asahi.com/life/update/0520/002.html こういった記事を毎日のように見ると、裏事情と言えどもっと前面に出して問題提議していかないとですよね。 医師会の役員はやはり開業医が多いのが現実なんでしょうか。医師の間で様々な格差がありすぎるようで更なる偏りが出てきそうですね
2006/5/21(日) 午前 10:30
sonnyさん、とても辛いお話ですね。でも私には人事に思えません。私どもは他の外科系に比べて圧倒的に緊急手術の割合が多いのですが、突然飛び込んで来られる患者さんからB型肝炎ウィルスなどの感染を受けてしまうことがあるのです。しかも一刻を争う手術に採血の結果全てを待っているわけには行かないんです。手術中に誤って自分の手を傷つけたりとかして。実際に私の先輩達も肝炎を発病しなかったものの治療を受けることになりました。
2006/5/21(日) 午後 0:38
レグナーさん、大病院の医師が生死を彷徨う重症患者さんの治療をすることはあっても開業医さんが人工呼吸器や気管内送管などの全身管理をすることはありません。役割分担なのでそれは仕方がないことなのですが、全身管理をする医師の報酬が少なく訴訟が多ければ誰もわざわざその道に進もうと考えませんね。私達は専門医になって高度な手術が出来るようになっても収入は変りません。私の知らない裏ではあるのかも知れませんが...。アメリカで行うようにその苦労と技術を体感できる形で認めるべきではないかと思いますね。
2006/5/21(日) 午後 0:58
国の制度って、変ですよね。医療費や薬価を無理やり引き下げて、国の支払い分を減らすことばかり考えてる。無駄な支出は削るべきですが、出すべきところにはきちんと出さないとね。
2006/5/21(日) 午後 1:02
noriさん、新しい情報ありがとう御座います。またですか...! この格差、本当にどうにかならないものかと思います。心臓病と脳卒中は一刻を争う待ったなしの病気なんです。そんな患者さんのことを考えれば悠長に国会で議論して5年、10年単位で決めるべきものではないんですよね。今手を打たないといけないと思います。でも私にも何が出来るのか解りません。とりあえずこうしてブログで訴えてみたのでした。
2006/5/21(日) 午後 1:06
むうみんさん、そう思います。現在の状況を招いた1つの原因に10年ほど前(だったと思います)の診療報酬の見直しがありました。以後多数の病院が経営破たんしました。その頃医療も企業と同じように自由競争をすべきだという議論がありましたが、自分の意思で歩いて病院を選べる患者さんには良くても、既に重傷者にこれが適応されてしまったら助かるものも助からなくなると思います。病院経営が苦しいからといって治療の手を抜くわけには行かないんです。
2006/5/21(日) 午後 1:24
これはアメリカでも同じ現象なのでしょうか。僕が脳外科でお世話になったときには、いつも先生がいてくれて非常に安心したものですが、医者にとってはそれがとても大変なことなのでしょうね。患者は自分のことしか考えられなくなっていますから、患者の方から「医者をもっと大切に」とはなかなかいわないでしょうね。医療現場の実情をもっと世間が知るべきですね。
2006/5/22(月) 午前 8:06 [ 鍋師 ]
アメリカの脳神経外科医は日本の5倍の収入を得ていると聴きます。研修医もアメリカは週80時間(だったと思います)以上働かせてはいけない、当直明けの12時間は完全休息をとらせる等が法律として確立しています。日本でも研修医には取り入れようとしていますが、指導医には適応されずその穴を埋めるので労働条件は過酷になっています。私も自分が手術をした患者さんから離れたいと思いませんが、バイトをしないと生活費が捻出できない或いはバイト病院周辺救急医療が成り立たないのは医療以前のシステムの問題だと思います。
2006/5/23(火) 午前 7:13
勤務医と個人経営者の差って、ものすごいんですね。これだと、大変な科はさらに人が減って、楽(といっていいのでしょうか)なところは人手が余るのではないでしょうか?ナースの知り合いが病院で一番いいのは「薬剤師」と、話していました。医療費って、高いですよね。一体誰がもうかっているのでしょうか?これだけの激務で医療ミスない方がおかしいと思います。UA!さんもお気をつけて。
2006/5/24(水) 午前 5:52
医療は不採算になりがちでどこも儲けを出すのは難しいようです。以前バイトに行った病院も複数が病棟閉鎖し救急当番病院が減ったために、急病の患者さんが行き場を失う事態がありました。医療は弱者を救うためのものですから、そこに経営や競争原理を持ち込むのは難しいですね。医療従事者も人間ですから休めなければ仕事の質が落ちます。ご心配いただきありがとうございます。
2006/5/24(水) 午前 8:02
うちの父は脳外科の先生に命を助けていただきました。若い女性の先生でとても親切に、家族にもとてもわかりやすく説明して下さいました。人の命を預かる、大変な事をわかっていて一生懸命仕事をしているのはかっこいいと思いました☆
2006/5/25(木) 午後 3:53
お父様、大事に至らず何よりでしたね。私もこれ以上やりがいのある仕事は他にないと思って来ましたし、今でもそう思います。しかしバイトをしなければ家族も養えず、父親のいない母子家庭をこのまま一生続いていくのかが本当に良いのかと悩みました。この道を選んだ自分はともかく家内や子供たちの人生を考えなくて良いのだろうかと今は思います。
2006/5/27(土) 午前 11:28
"やりがい"だけで長時間命に関わる重責を常に背負って従事するにはあまりにも過酷な労働環境ですね。 お医者さんは必要です・・ 改善出来るとすると制度のありかたでしょうか。 私の住むカナダのオンタリオ州でも、平均寿命が延びまた移民が急速に増える中で、特に看護士不足が深刻で政府がメディアで呼びかけています。
2006/5/27(土) 午後 11:25
私も何かしらアメリカのシステムから?拙んでいつかは日本へ持って帰りたいと思っています。北米の良いところは問題がおきると直ぐに皆が気がつき、個人を非難せず問題点を前面に出してサポートを呼びかけますよね。非難されることを恐れ、問題点をまず隠してしまう日本の体質を変える事は容易でないなあと感じます。
2006/5/28(日) 午前 2:13
私の父は脳梗塞を患いました。またこれからの高齢化社会、アルツハイマー氏病やパーキンソン氏病などが増えてきます。脳神経科の皆さんには頑張っていただかなくてはいけないのですが・・・なかなか難しいのですね。
2006/5/30(火) 午前 7:59
お友達のご主人がまだ若手のお医者様になりたて、マンションを購入しようとしたらまだ年収が低いから4軒ぐらいローンを断られたと聞いて意外でした。開業医じゃない限り左団扇な生活ではないんですね・・・。
2006/5/30(火) 午前 9:20 [ - ]
Cefoさん、脳卒中は癌、心臓病に告ぐ死亡率の高い病気ですから、医療体制が崩れることはあってはならないですね。しかしアメリカでは訴訟の多さのあまり高給にも関わらず脳神経外科を辞める医師も多く、受ければ助かる緊急手術を受けられず亡くなる患者さんが増えています。国や行政に制度を変えていただかないとアメリカの二の舞になってしまいます。
2006/5/31(水) 午前 6:04
paddyさん、そうなんです。私は幸い助手になれたので何とか大学の給料を戴けましたが、他所の大学病院の中には医師10年目になっても助手の枠が足りず週80時間以上ただ働きしてバイトで食いつないでいる医者がいるんです。彼らの収入は不定期のバイトだけですから生活保護を受け、大学病院の健康保険にも加入させてもらえず国民健康保険なんです! 皆がそういうわけではありませんが、そんな医師たちがこの国の医療を支えているのが現実なんです。
2006/5/31(水) 午前 6:10