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郵便局間の通信用につくらえた局用の封筒ですから、
切手は貼ってありませんが、消印が史料になります。
備後国の沼隈郡・水越(みのこし)の二重丸印KG型です。
封筒は水越のものですから、消印は発送に際して押印されたものでしょう。
あて先は深津郡・大門ですが、到着印はみられません。
沼隈郡も深津郡(のちの深安郡)も、いまは福山市に編入され、
県内からその郡名はなくなりました。
合併によって由緒ある地名が消えてゆくのは残念です。
KG型というのは、国名(K)と郡名(G)が外側で、真ん中に局名があるタイプで、
日付は○月○日と、月日だけで年号が省略されているため、それが何年なのかわかりません。
KG型は1874年(明治7)から使用されはじめ、
1888年(明治21)8月31日まで使用されていますが、
その間、大きい局などは、KG型から別のタイプに次々と移行していますので、
局ごとにその変遷と使用時期を追求することが、むかしから行われています。
郷土の消印をまとめるためには、ひとつの局について少しでも多くの材料が必要ですが、
郵便物の取り扱いが少ない小さな局では、なかなか容易ではありません。
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